『迷える羊のラブソング』〜第一楽章  唯笑〜
                             作:まる


・・・伝えたい想い。

心の中で溢れ出しそうになる。
今までの想いは、決して色褪せることなく・・・
まるで、雪のように降り積もる。
・・・雪のように、儚い、想い。

・・・伝えられない想い。

私の想いは降り積もることをやめない。
いつまで経っても融けないまま、ただひたすらに積もるだけ。
そしてその重みに耐え切れなくなると、私の想いは零れ落ちる。
自分の心が押し潰されないように・・・
ぽろぽろと。

・・・伝えてはいけない想い。

変わってしまうから。
私もあなたも変わってしまうから。
・・・伝えてしまえば終わるのかもしれない。
私の中の戒めだけは。
・・・・・・終わらないな。
あなたが過去から解き放たれるまでは・・・・・・きっと。

・・・過去への想い。

囚われたあなた。
全ては過去の鎖のせい。
恨みたい。
恨みたいけど恨めない。
彼女を恨む事はできない。
彼女はあなたの大切な人。
私の大切な人。
かけがえのない・・・大切な想い出の人。

・・・変わらない想い。

好きになってしまった。
・・・・・・違う、ずっと前から好きだった。
誰かを好きでいることが、こんなにも辛いことだとは思いもしなかった。
・・・あなたのことを嫌いになれたらどんなに楽だろうか。
でも・・・・好き。
好きなんだよ、大好き。

・・・変わりゆく想い。

傍にいられればいいと思ってた。
傷ついたあなたの心を守れれば、それで。
・・・でも違う。
もう私はあの時の私とは違うものを求めてる。
守るだけじゃダメ。
癒してあげたい。
近づきたい。
もっと。
もっと。
あなたの心に・・・・近づきたい。

・・・かけがえのない想い。

この想いは「今」というこの時にしかない、大切な想い。
降り積もった雪が、春の訪れと共に融けてしまうように、
この想いもだんだんと消えてなくなっていく。
そして、新たな想いがまた芽生える。
冬が訪れれば、また新しい雪が降り積もるように。
だから、私は今あるこの想いを大切にしたい。
・・・私の心に絡みついた鎖を振りほどいて。
全ての想いをあなたにぶつけて。
それでもあなたが私のことを拒まないのなら、私があなたの鎖をほどいてあげる。
一個ずつ・・・・優しく。

・・・あなたは馬鹿だから。
全てをひとりで背負い込んで。
・・・でもね、そのうち支えきれなくなるから。
罪の意識に押し潰されそうになると思うから。
だからその時は私に言って?
二人で背負えば少しは楽になるよ。
・・・泣いてもいいから。
あの時みたいに慰めてあげるから。
だから、大丈夫だよ。
あなたはひとりじゃない。
私は・・・傍にいるよ。


・・・もう否定しない。
隠したりなんかしない。
やっぱり私はあなたのことが・・・・・
唯笑は智ちゃんのことが・・・・





・・・・・・大好き。



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