THE・MEMORIES・OFF・FIGHTERS2001(MOF)
作:メンチカツ
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3話 『ROUND3』
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ブオオオオオオオォォォォ・・・・・・
 
他に何も走ることの無い道路の上をただひたすらに車は走っている。
「・・・凄いねぇ〜、ともちゃ〜ん」
俺の隣で唯笑が外の風景を見ながら呟く。
「ほんっとすげぇよな〜。専用道路だろ?」
信も唯笑と同じように外の風景を眺めている。
そして俺は・・・・
「・・・・・ZZZzzzzz」
『寝るなああぁぁぁ!!』
激しい突っ込みが飛んでくる。
「・・・・・うるさいなぁ、俺は眠いんだ。少し寝かせてくれ」
「智也!俺達は今、生まれて初めてリムジンに乗ってるんだぞ?」
「そうだよともちゃ〜ん!少しくらい感動したりしないの〜?」
「・・・・・・別に」
二人はリムジンという言葉に負けているらしい。
確かにリムジンは豪華だ。特にこのリムジンは10人乗りで、シートの移動可、テレビ・小型冷蔵庫付・特注防弾ガラスと、性能も他の比では無いだろう。
だが、
「俺は車に興味は無い」
『・・・・・・そういう問題じゃないとおもう』
 
「まだつかないのか?」
「もう少しで到着します。もう少々お待ちください」
先ほどから延々と続く壁の横を走っている。
ふと壁が途切れ、格子状の門が現れた。
「到着いたしました。家の中に案内します。」
そういって、さらに庭を5分ほどリムジンで走ると、どでかい家の前についた。
「・・・・・・・・・凄いな」
「・・・・うん・・・・・凄いねぇ」
「・・・・・確かに凄い」
とにかく大きかった。東京ド−ムが3個くらい入ってしまいそうだった。
「それでは応接室に案内します」
俺達は促されるままについていった。
「ここでお待ちください。神楽様をお呼びしてきます」
そういって、二人の男は出ていった。
 
コンコンッ
 
しばらくすると、ドアをノックする音が聞こえた。
「初めまして。私が神楽ちづるです」
現れたのは、腰まである長いストレートの黒髪に、上品に整った顔立ちをした、まさに美人というべき美人だった。
「・・・・・あっ、は、初めまして。今坂唯笑です」
「・・・・・初め・・・まして・・・稲穂信です・・・・」
二人は完全に場の雰囲気に飲まれてしまっている。
「とりあえず、初めまして。おれは・・・・」
「長瀬・・・智也くんね?」
神楽は自信ありげに俺の名前を答える。
「・・・いや、三上智也だ。」
気まずい沈黙が立ちこめる。
「・・・・・・・コホン、よく来てくれたわ。私はあなた達を歓迎するわ」
神楽は完璧にさっきの空気を無視して話を続けた。
・・・これも格闘家のなせる技なのか?
「まず、KOFの説明をさせてもらうわね。KOFとは・・」
「ちょっとまってくれ。俺達は参加なんてしない。」
「・・・どういうこと?」
「何の心得も無い素人3人でその・・・KOFってやつに出たって、怪我するか、最悪の場合死ぬのが落ちだとおもうが」
俺達は、KOFなんかに出るつもりは無かった。いや、出る気が無いのは、俺だけのようだったが。
「・・・何を言ってるの?今回からKOFは、4人チーム。後ろの稲穂君と今坂さんには、二人でストライカーをしてもらうわ」
「・・・・・・は?」
「つまり、稲穂君と今坂さんは、二人で一人って事。そうすると足らないのは、2人。その二人の手配も済んでるわ。」
どうやらこいつのほうでどんどん話は進んでしまっているようだ。
「それでは、あなた達のチームメンバーを紹介するわ」


>>次回へ続く




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