THE・MEMORIES・OFF・FIGHTERS2001(MOF)
作:メンチカツ
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12話 『廻り出す運命』
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とうとう第2回戦が始まった。
相手チームの選手と、俺達のチームの選手が呼ばれる。
しかし、俺は別のことを考えていた。
俺は、昨日唯笑と帰った後、みんなにも俺の決意を伝えた。
その時の反応といったらもう・・・・
 
〜回想〜
 
『ええええええ〜〜〜〜!!!!???』
「おいおいおい!マジかよ智也!!」
「一緒に戦ってくれるんですか!?」
「本当に良いの?」
まずみんなは、思いっきりびっくりしてくれた。
「智也、俺達はただの素人だぜ!?勝てるわけが無いじゃないか」
まず、信は俺の事を心配して、本当の事をずばずば言ってくれる。
「お前が死んだら、俺達香典出さないといけないんだぞ!」
・・・・・・前言撤回!!
「・・・・分かってるよ。だから、受身だけでも練習しようと思うんだ。手伝ってくれるか?神楽」
「・・・・別に良いけど・・・・本当に闘うつもりなの?」
「ああ、マジでやる。それに、真吾達が相手の体力を減らしておいてくれれば、勝てるかもしれないだろ?」
「智也〜、・・・・・唯笑ちゃんも何か言ってやってよぉ〜」
信があきれて、唯笑にも同意を求める。
しかし、
「・・・・唯笑は智ちゃんを信じるよ」
・・・・・・・・唯笑
「・・・・え?い、いま、なんて言ったの?」
「唯笑は智ちゃんを信じる!智ちゃん約束してくれたもん!
絶対、絶対無理しないって、唯笑と約束してくれたもん!!」
「・・・・唯笑ちゃん・・・・」
さすがの信も何も言えなくなる。
唯笑・・・・ありがとう・・・・・
「いくぞ!!」
 
ん?いくぞ??
突然のその凛々しい声に、我に帰る俺。
そして、試合を見てみると・・・・・
「鳳凰脚!!」
韓国チームのキム・カッファンが、超必殺技を繰り出したところだった。
(神楽は!?)
急いで振り向くと、神楽は・・・・・・ピヨっていた。
「あーーーたたたたたたたたたたたたたた!!!」
物凄い連続攻撃が繰り出される。
手や足がまるで別の生き物のように、次々と蹴りやパンチを神楽に打ちこんでいく。
そして、キムの上段蹴りに浮いた神楽を、そのまま斜めに上昇しながらの回転蹴りを当て、更に高く神楽を舞い上げる。
そして、
「あちゃぁ!!」
回転蹴りの勢いを乗せた空中踵落としの様な蹴りで、神楽を地面に叩きつける。
そして告げられる、勝者の名。
『WINNER IS KIM!!』
「なかなかのお手前でした」
「ふ、あなたの方こそ、更にテコンドーに磨きがかかってるわ」
「良い勝負でした。また何時の日か正々堂々と闘いましょう!」
「ええ。その時は負けないわよ」
・・・・・何やら熱い会話がされているようだ。
それよりも、まさか神楽が負けるとは・・・・真吾まで負けたら、
もう俺の出番になってしまう。
そんなことを考えていると・・・・
『それでは、ファイナル・ラウンドを始めます!』
という、司会の声が聞こえてきた。
「え!?もう最終ラウンド!?」
俺が回想に浸っている間に、真吾は負けてしまったようだ。
『それでは、両チームの選手、前へ!!』
・・・とうとう俺の出番が来てしまった。
「え、えっと、よろしくお願いします」
「うむ!正々堂々戦おう!」
とても礼儀正しい人のようだ。
もしかしたら、手加減してくれるかもしれない。
「同じ格闘家どうし、手加減は無用!!」
・・・・・・前言撤回!!!!
『それでは、FINAL・ROUND、FIGTH!!』
試合のゴングがなった。
「こちらから行きますよ!」
「い、いや、ちょっと・・・!」
「半月斬!」
まっすぐに伸ばされた開脚で、半月を描くような回転蹴りが放たれる。
「うわぁ!」
何とか後ろに下がって避けた。が、
「流星落!」
そのまま、滑り込むように下段蹴りが放たれ、俺の体が一瞬宙に浮く。そこへ流星のごとく飛んでくる上からの追い討ち攻撃に、俺の体は地面にたたきつけられた。
「ぐはぁ!!」
物凄い衝撃だ。まさかKOFのレベルがこんなに高いとは思っていなかった。ここへきて、まだKOFを甘く見ていた事を認識させられた。
「どうしました、もう終わりですか?」
「・・・・くっ!まだまだぁ!!」
苦し紛れにパンチを出してみるが、軽々と避けられる。
俺が不安定な体勢になったところに、
「飛燕斬!」
前のめりな後方宙返りのような蹴りでまた俺の体が地面を離れる。そのまま、キムは体を反転させ、追い討ちで蹴りを繰り出す。
そしてまた俺は地面にたたきつけられた。
「げふっ!」
「・・・・・ふぅ、もうそろそろ終わりにしましょう」
そういいながらキムは構えをとる。
(・・・まさか、鳳凰脚!?)
俺なんかがあんなのを食らったら、本当に死んでしまう。
(唯笑と約束したんだ・・・・)
ゆらりと立ち上がる俺。
「いくぞ!」
キムが攻撃体勢にはいる。
(いやだ、まだこんなところで・・・・)
キムの姿が視界にはいる。
「鳳凰脚!!」
キムが攻撃を仕掛ける!!
(・・・・!!!!)
俺は無我夢中で、目を瞑り、両手を前に出して、思いきり叫んでいた!
「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そのとき、俺の横を何かが通り過ぎていった・・・・ような気がした。その直後!目を開け様と詩た俺の目に光が飛び込んで来て、俺はまた目を瞑っていた。
そして光が消えると・・・・・・


>>次回へ続く

>>外伝『時を駆ける戦士達!』



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