THE・MEMORIES・OFF・FIGHTERS2001(MOF)
作:メンチカツ
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17話 『影再び、見えざる敵』
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『それでは、ROUND5を始めます!』
また、俺の出番が来てしまった。
俺の目の前に、餓えた狼ことテリー・ボガードが立っている。
「ヘイ!ボーイ!良い試合をしようぜ!!」
だが、ここ数日間俺も神楽に稽古を付けてもらった。
・・・・・・ただじゃぁ負けない。
「はい!やるだけやらせてもらいます!」
そして、試合開始が告げられる。
『ROUND5、FIGHT!!』
試合開始と同時に、俺は後ろに下がる。
テリーが遠距離からの攻撃をすることは知っている。
その隙をつけば何とかなるかもしれない。
幸い、香緋がかなりテリーのスタミナを奪ってくれていた。
・・・・・・いけるかもしれない!
「ヘイ!そっちが来ないならこっちから行くぜ!」
さぁて、どうでる?
「パワァー・・・・」
よし!狙い通り!
俺はテリーの方へと大ジャンプで飛び込んだ!!
しかし!!
「・・・・ゲイザァーー!!」
!!!!!!
テリーが拳を地面に叩きつけた瞬間、物凄い爆発が起こり、火柱が噴きあがる!!
「うわああぁぁぁ!!」
ドサッ!!
地面にしたたかに打ちつけられる!
「HAHAHA!見え見えだぜ?」
・・・・っく!?
所詮、素人の浅知恵だったか?
しかし、負けるわけにはいかない!
唯笑と信が、心配そうにこっちを見ている。
二人に心配させないよう、俺はスッと立ち上がる。
そして、構えをとる。
「・・・そうこなくちゃな!」
テリーが不敵な笑みを浮かべる。
「いくぜ!バーン・ナックル!!」
テリーが気をまとわせた拳を繰り出し、突っ込んでくる。
「くっ!」
俺はそれを何とか防御し、テリーに攻撃を仕掛ける。
「うりゃぁ!!」
テリーの鳩尾にパンチを入れ、足払いで転ばせる。
今の俺にはこんなことしか出来ないが、これでも繰り返せば何とかなるだろう。
「・・・やるじゃないか。さて!反撃するぜ!」
テリーが構え直し、攻撃を仕掛けてくる!
「パワー・チャージ!」
テリーが半ば体当たりぎみに肩からぶつかってくる。
それをなんとか前転でかわし、テリーと距離をとる。
しかし、追いかけてきたテリーが、超必殺技を放つ!
「いくぜ!オーバー・ヒート・・・」
さっきのパワーチャージのように突っ込んでくるテリー。
その攻撃に俺の体勢が崩れる。
「・・・・パワー・・・・」
そして体勢の崩れた俺に飛びあがりながらの膝を入れ、浮いた所に最後の攻撃が入る!
「・・・・ゲイザァーーーー!!」
テリーの超必殺技、ハイアングルゲイザーが綺麗に決まる。
地面に再び叩きつけられる俺。
さすがに立つのが辛い。
何とか気力を振り絞り、立ち上がる俺。
まさに立っているのがやっとの状態だ。
「良い根性してるじゃないか。立派なファイターだぜ!!」
テリーが賞賛の言葉をかけてくれる。
「・・・・じゃぁ、悪いが決めさせてもらうぜ」
テリーが構える。
・・・・・・いやだ、負けたく無い・・・・・
そしてテリーが叫ぶ。
「いくぜ!!トリプル・・・・!?」
テリーが潜在能力を発動させようとした瞬間!!
唯笑が叫んだ!!
「いっけぇーー!!にんにんねこぴょ−−−ん!!」
・・・…猫がテリーにしがみついている。
あの猫だ。いつのまに!?
唯笑のストライカー攻撃に気を取られていたその時!!
光が辺りを包み込む!!
「くっ!?」
目が眩む。
その俺の横を、確かにまた、あの気配が通りすぎて行った。
そして・・・・
「うわあああぁぁぁぁぁ!!!」
テリーの叫びが聞こえた。
そして辺りに静寂が戻り、勝者の名が告げられる。
『WINNER IS TOMOYA!!』
しかし、俺はそれ所ではなかった。
あの気配を探すべく、後ろを振り返る。
そこには、角を曲がっていく人影の長い髪が見えた。
それ以上、気配についてはもう分からない。
こうして、KOF第3試合目が終わった。
 
「澄空チームが3回戦を突破しました」
「ふむ・・・・手違いで招待されたチームのはずだったが・・・」
「やはり、チームメンバー交代の時に失格にしておいてほうがよろしかったのでは?ゼロ様」
「ふ、小物が何を使用と所詮は小物。何も出来はしない」
「・・・・さようですか」
「仮に勝ち進んだとして、それもまた運命というもの。まぁ、私に殺される運命だがな」
「各チーム、移動を開始しました」
「うむ、それぞれ監視しておけ」
「は!」
 

>>次回へ続く




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