THE・MEMORIES・OFF・FIGHTERS2001(MOF)
作:メンチカツ
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23話 『アンチK’、そして助っ人』
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とうとう敵の目的も判明した。
衛星兵器による世界の支配!?
そんなことさせるものか!!
 
K’が起きあがり、ゼロに近づいていく。
「お前は俺が倒す」
K’が、吐き捨てるように言う。
「やれるものならやってみるがいい」
ゼロが不敵に笑う。
「手をかそうか?」
ダイアナが言う。
もはやこれは試合では無い。
ただ、ゼロを倒し、ゼロ・キャノンを止めることが出来れば良いのだ。
そのためなら、全員でゼロと闘うという作戦もある。
しかし、
「俺一人で充分だ」
そういうと、おもむろに攻撃をしかけるK’。
「ッシャアアァァァ!」
ミニッツ・スパイク−−−前方へ低いジャンプで突進しながらのローキック−−−を繰り出すK’。
「ふん」
それを軽々と受け止めるゼロ。
「甘いわ!」
鉤爪付きのスカートを前方へなびかせる。
ただ、ただそれだけの攻撃。
しかし、鈴なりに並んだ鉤爪が連続でHITする。
「ぐあぁっ!」
切り刻まれるK’。
K’に更に追い討ちをかけるべく近づくゼロ。
しかし。
「バンカー・バスタァァァーーー!!」
マキシマがその巨体を空に舞わせる。
それに気付いたゼロが、体を回転させながら上方へと飛ぶ。
それに合わせ、スカートも上方へと襲いかかる!
K’は、その間に起きあがり、体勢を整える。
マキシマのその巨体は、鉤爪を弾き返し、そのまま落ちてくる!
「ぐぅ!?」
ゼロが弾き飛ばされる。
そこへ!
「燃やし尽くしてやる」
そう言い残し、残像を靡かせながらK’が高速で突進し、落ちてくるゼロに攻撃を加える。
ヒート・ドライヴ。
右手のグローブに溜めた炎を相手にぶつけ、爆発させる技だ!
ドゴォォォォン!!
倒れるゼロ。
「くっ!いい気になるなよ!」
起きあがりつつ、呪う様に言うゼロ。
そこへK’が前から攻撃を、マキシマが後ろから、そして真吾、香緋が大ジャンプで飛び掛り、上空からの攻撃をしかける!
だが!
「ふん!」
ゼロが目の前で手を握る。
そしてそこから生み出される闇と光。
数個の光の珠が、K’達を翻弄し、闇がキャノンへと転送する力を吸収する。
『うわあああぁぁぁぁぁ!!』
力を奪われたK’、真吾、香緋、マキシマが横たわる。
かなりの力を奪われたらしく、思うように体を動かせないでいる。
「くっくっく・・・・所詮その程度か」
「余所見をしてる暇は無いよ」
K’達を見下していたゼロに不意にかけられたダイアナの言葉。
それに気付いた時はもう遅い。
クーラが攻撃を仕掛ける。
「えぇぇぇぇぇい!」
ゼロの傍に寄ったクーラは、両手のグローブに力を込め、そして地面に叩きつける。
そこから生み出される氷の爪!
地面から斜め上に向かって伸びたその氷の爪に吹き飛ばされるゼロ。
「ぐは!?」
しかし、らしくない。
いつものクーラなら、連続技を使っていただろう。
連続技に今の超必殺技を組み込めば、もっと大きいダメージを負わせる事が出来たはず。
「クックックックック・・・・・・そうか、そういうことか。貴様、アンチK’ではないな!?」
起きあがりながらゼロは、意味深な言葉を言う。
やはり、ダメージが少なかったようだ。
「・・・・・アンチK’?」
不意に出た言葉に疑問を感じ、そのまま疑問を口から出す。
「アンチK’。K’に対抗するべく作られた、改造人間だ。コードネームを『クーラ』と言う」
「な、なんだって!?そのクーラがアンチK’じゃないって、一体どういうことなんだ!?」
思わず叫ぶ俺。
「簡単に言えば、今のアンチK’は「クーラ」ではない、という事だ」
「!?・・・・・どういうことだ?」
頭のどこかではもう次の答えは予想されていた。
だが、それを明確な物にするために、さらなる質問が俺の口をついてでていた。
「連続技は、数々の経験の中、自分で生み出していくもの。しかし、今のアンチK’はそれが出来ないでいる。そうだろう?」
ゼロの問いに、しかしクーラは何も言わなかった。
・・・・・・じゃぁ、やっぱり・・・・・・・
「貴様は・・・・・・・」
・・・・・あいつは・・・・・・・・
「・・・・・素体の記憶だな?」
・・・・・・彩花なのか?・・・・・・・・
しかし、返って来た答えは予想に反する言葉だった。
「・・・・・私はクーラよ。それ以外の何者でも無いわ」
その時、唯笑が叫んだ。
「ちょっとぉ!私達の彩ちゃんをどうしたの!?貴方が彩ちゃんを私達から奪ったの!?」
「彩ちゃん?・・・ふん、素体の名前か?くだらんな」
ゼロはまったく無関心とでも言うように首を横に振りながらいう。
「そのクーラの元となる体はどうやって手に入れたんだ?」
俺はためしに聞いて見た。
「フッ、よほどその彩花とかいう女に執着がある様だな。よかろう、冥土の土産に教えてやろう」
「・・・・・・・・・・・」
俺は何も言わずにただゼロの言葉を待つ。
「K’が我等の組織から抜け出し、組織の各生体工場を破壊し始め、こちらとしても何らかの手を打たねばならなくなったのだ。
そこで計画されたのが、K’と正反対の能力をもつ者の生成だった。こうして始められたのがプロジェクト『KURA』だ。
しかし、適性の合う体が見付からず、計画はあと1歩のところで停滞してしまったのだ。そんな時に、澄空という市で、一人の適性者が見付かった。
そこで我等は事故を装い、その体を回収し、計画を完成させた。
だが、洗脳が上手くいかなかったのか、このアンチK’までもが組織を抜け出し、工場を破壊し始めた。
そこで、一気にこの裏切り者達を始末するべく、KOFを開いたのだ」
そこでゼロの話しは終わった。
俺の中はもう怒りで一杯だ。
自分達の計画の為に彩花を攫い、洗脳し、改造して、裏切ったから始末する?一体何様の積もりだ?こいつは!!
そして次のゼロの言葉に怒りが爆発した。
「クックック、まんまと引っかかってくれたようだな、愚者共よ」
そして俺の怒りが、口をついて出た。
「ふざけんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!」
唯笑と信の怒りも爆発したようだ。
「てめぇは許さねぇぇぇ!!!!」
「彩ちゃんを返してぇぇぇぇ!!!」
俺はなりふり構わず突っ込んで行った。
後の事なんかどうでもいい。
「フン、これだから身のほどをわきまえぬ愚者は困る。自分の力量も分からぬのだからな!!」
そういい、攻撃の構えをとるゼロ。
構わず突っ込む俺。
そして・・・・・
「いっくよぉぉ!!信君!」
「おう!唯笑ちゃん!!」
唯笑が後ろから何かを投げる。
唯笑の鞄だ。
ゼロは唯笑の方に振り向き、その鞄を叩き落とす。
その後ろから、信が更に何かを投げつける。
ゼロは信の方を振り向き・・・・・少し遅く、直撃する。
「どうだ!信様特製のカキコオロギの味はぁ!!」
「クッ!」
ゼロが怯む。
そこへ全力で体当たりをかます俺。
よろめくゼロの後ろから更にクーラが攻撃を仕掛ける。
「ダイヤモンド・エッジ!!」
あの氷の爪が再びゼロを襲う。
空中に浮くゼロ。
俺は半ば体当たりぎみに両手を握り、上に突き出しながら思いきりジャンプした。
少しゼロの体がまた空中に押し戻される。
そして!
「フリーズ・エクスキュージョン!!」
落ちてくるゼロにダイアナが疾風の如く駆け寄り、攻撃を加え、そのまま駆け去る。
空中のゼロに防御する術は無い。
そしてあの、絶対零度の凍風が吹き荒れ、ゼロの体を翻弄する!
「ぐああぁぁ!!」
ゼロが地面に叩きつけられる。
俺とクーラのコンビネーションアタックが決まった!
しかし、こうまで上手くいくものだろうか?
ここまで俺の行動を読めるのはやはり、彩花・・・おまえしか・・・・
そんなことを考えていると、ゼロが起きあがる。
「クッ!このゴミ共がぁ!全員捻り潰してくれる!!」
そういい、ゼロが攻撃を仕掛けようとしたその時!!
「そうはいかなくてよ!!」
謎の声が辺りに響き渡った!!

>>次回へ続く




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