----- レジェンド・メイカーズ!! ----- |
第1章『時は巡り、動き出す』その3 |
作:メンチカツ |
「これはこの日出の国の国王直々の頼みよ」 この言葉からミリアの話しは始まった。 日出(ひで)の国−−−昔は日本と呼ばれていた国の事だ。魔法の発見により、魔法、魔法科学のジャンルの誕生、確立により、世界は国の名前を変えた。時代の節目を区切る為だろう。 ・・・・でも、日の本の国で日本、今度は日、出ずる国で日出の国・・・・・単純と言うかなんというか・・・・・・ まぁそれはいいとして、国王とはもちろん昔で言う総理大臣のようなものだ。総理大臣と言う役職から国王に変った理由も面白い。 その理由とは、その当時魔法が発見された事により、世界は良い意味で大混乱を起こした。そしてその頃の小説では、大抵ファンタジーではその国を統治する者を国王と呼んでいた。それだけである。 このむちゃな理由を、当時の国会議員と呼ばれる者達の、一部の魔法、アニメファン達が無理矢理押し通したのだ。 私がこの話しを初めて聞いた時は、あまりのことに倒れそうになったわ。 結局、総理官邸と呼ばれる建築物を一端壊し、国王の名に恥じないような城まで作られたわけだが・・・・・はっきり言ってむちゃくちゃ浮いていた。 あれを見た時は、この国の人間である事が恥ずかしくなったわね。 「ちょっと・・・・明ちゃん?」 「・・・あ、え?」 「私の話し聞いてる?」 「・・・・え、ええ!もちろん聞いてるわよぉ!」 「ならいいけど・・・・・・じゃ、続き話すわよ?」 「ええ、続けて」 危ない危ない、もう少しでまたミリアの攻撃を食らう所だったわ。 「えっと・・・・さっきも言ったけど、これは国王直々の頼みなの。この後国王の所に行ってもらう事になるんだけど・・・・・」 ・・・・・・やっぱしたらいまわしなのね・・・・・しくしく・・・ 「説明は私が任されたから。長くなるけどね」 「わかったわ。続きどうぞ」 「じゃぁ・・・・・」 そう言っていったん言葉を区切ると、ミリアはその内容を話し始めた。 「数十年前から異形が発生しているのは知ってるわよね?」 「ええ」 異形。 人間は心に闇と光を内包している。そして、異形はそのバランスが闇の方へ崩れた時に発生する。心が闇に蝕まれ、次第に人間は理性を保て無くなり、心が闇に染まった時にその闇が魔力を暴走させ、人を異なる姿へと形を変える。それが異形だ。 異形は心に抱えている闇そのままに行動する。最も多くの人間が絶望した時に抱く感情。 −−−−すなわち、全ての破壊、滅び。 すでに研究により、全ての生き物が魔力を持っている事が分かっている。 つまり、全ての生き物が魔法を使う事が出来るが、その反面全ての生き物が異形にもなると言うことだ。 時代が進むにつれ、人間は簡単にすべてを見限るようになってきた。 それゆえ、異形も発生頻度が上がってきていたのだが・・・・・・・ 「最近、異形が力をつけてきているのよ」 「・・・・・力を?」 「ええ、全都市に厳命されている結界。それを破る異形が出てきたの」 「結界を!?」 世界に魔法が誕生し、異形の確認がされた頃から世界は異形による被害を抑える為に、都市の改造を行った。特に多いのは、聖の象徴の六芒星や、破邪の力を持つ五芒星の形に都市の形を整えるものだった。 五芒星は位置を逆から見ると逆五芒となり、逆に邪の力を強めることになるが、方角で位置が決まるとされ、北を上に五芒星の形で都市を築く国も多かった。 それ以外にも大抵の都市では独自の結界を強いているはずなのだが・・・・・それを破るとなると相当の力を持っているということになる。 結界は、その紋様、様式だけで無く、大きさにも比例して力が強まる。だからいままでは都市内部での異形による被害はほとんど無かったのだ。 ちなみに、ここBLUE・FORESTは大きな森に囲まれ、精霊の力により護られているので、いままで一切の被害が無い。 しかし、結界を破る異形が現れたとなると・・・・・・・・・・ 「それにもう一つ悪い情報があるの」 「悪い情報?」 「ええ、明ちゃんなら知ってると思うけど・・・・・『闇の使い』」 闇の使い−−−−かつて、ビッグバンと呼ばれる光と闇の神々の戦いは、両者共に死んで終わりを告げたとされている。その結果、全ての生き物の心に光と闇が生まれた訳だが・・・・・・戦いの際におきた大爆発は魔王の身体であった闇を世界中に撒き散らした。 魔法を否定する科学者達の間では、魔法を使いつづければ、やがて世界に満ちる魔力を闇が吸収し、純粋な闇の力を持つ敵・・・・闇の使いが現れると言われていた。 昔の小説にも似たような存在が書いてあった。 魔族。 とある小説では、魔の力により姿を変えられた生き物=魔物、魔族とされ、さらに高位の魔族は純魔族と呼ばれる精神エネルギーによる存在とされ、普通の攻撃は効かないと表記されていた。 異形が魔物・魔族とするならば純魔族が闇の使いだろう。 「闇の使いは知ってるけど・・・・・それが?」 「・・・・・とうとう現れたそうなの。確認されたのは一体だそうだけど・・・」 「確認された!?・・・・・まさか・・・・・」 「そこで、明ちゃんに世界を廻って異形を滅ぼして欲しいそうなの」 「・・・・・私が!?」 「うん・・・・それと、闇の使い・・・こっちは確認だけで良いそうよ。まだなにも情報がないから、もし見つけたらできるだけ情報を集めて欲しいって」 「む、無理よそんなの!私一人にやれっての!?」 「ああ、国王が一緒に旅をする者を呼んだって言ってたわ」 「そ、そんな!会ったことも無い奴となんて旅出来ないわよ!」 「・・・・・明ちゃん怖い・・・・・うるうる」 うみゅぅ・・・・・・またこれだ・・・・・ 「と、とりあえず、国王の所に行けば良いのね?」 「そうだけど・・・・・とりあえず話しは終わったから、私とお話・・・」 「そ、それじゃぁあまり国王を待たせても悪いし!!私いくわね!!」 「ちょ、ちょっと明ちゃん!?私とのお話は!?」 「あ、あはははは!!またね〜〜!!」 「明ちゃ〜〜〜〜ん!!」 私は急いで話しを切り上げると、さっさとミリアの家を出た。 ・・・・危ない危ない。あのまま話してたら明後日まで帰してくれないところだったわ・・・・・ 言い過ぎとおもうかも知れないけど、私は以前ミリアの話しに付き合って、1週間帰してくれなかったという辛いトラウマがある。 それに本当に国王を待たせちゃ悪いしね。 かくして、私は国王の城へと赴く事になった。 ・・・・・・・・あんまり行きたくないなー。 続く |
後書き 今回は設定の説明が多くなったねぇ。 つーかインフィニSS書くとかいって書いて無いし。 次こそは!! ・・・・・・まぁ、書きたい方を書くさぁ・・・・・・・?( ̄□ ̄;)!? 次回、なんとあの方が登場するかも知れない!? 最後まで読んでくれたら嬉しいねぇ♪ |
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