----- レジェンド・メイカーズ!! -----
第2章『世界の真実、集う運命』その2
作:メンチカツ



コスモスに聞かされた意外な事実。
 新しい地球の創造。
「まだ話は終わってませんよ?」
 コスモスの話はまだ終わっていなかった。
「この勇者たちの戦いが今から約3千年前。この事実は徹底した緘口令により、次第に忘れ去られていきました」
 再びコスモスの話が始まった。
 その時。
「おーーーーーーーーーい!!」
ドゥロロロロロロロロ・・・・・・
 前方から地響きを轟かせながら、1台のジープが迫ってきた。
 私の知る限りでは、あんな古い車に乗ってるのは梁滋くらいね。
 それにこの野太い声。この組み合わせがそこら辺にごろごろしてたら私生きていけないわ。
「待ってくれぇ!!」
 しかたない、止まるか。梁滋を無視するわけにもいかないし。
「ふぅ、ここでお前に会えてよかったよ」
「一体何?私たち急いでるんだけど」
「こっちも急用だ!悪いが急いでBLUE・FORESTに戻ってくれないか!?」
 何時に無く真剣な表情で梁滋が怒鳴る。
「そんなに大きい声出さないでよ!……で、急用って何よ?」
「……落ち着いて聞いてくれ」
「はいはい、何?」
「……BLUE・FORESTに異形が現れた」
「なんですって!?」
 まさか、BLUE・FORESTの結界が破られたって言うの!?
「今はギルドの連中を駆り出して何とか防いでる。だが、街に被害を出さずに相手できるほどあいつらはベテランじゃねぇからな。動きを封じるので精一杯ってとこだ。そこでお前に手助けしてもらいたいんだ」
 確かにそれは問題ね。でも、異形なら梁滋ほどの力があれば倒せるはず。まだ何かあるわね。
「異形だけなら梁滋だって倒せるでしょ?ミリアだって居るんだし。まだ何かあるんじゃないの?」
「……さすがだな、明。実は……」
「実は?」
「……闇の使いも現れやがったんだ」
「な!?」
 まさか、闇の使いまで出現した!?
「今はなんとかミリアが相手してるが、いくらあいつでもさすがに長くはもたねぇ。頼む!明!BLUE・FORESTを救ってくれ!」
 さすがに闇の使いまで現れてちゃキツイわね。それに私の故郷だし。しょうがないか!
「OK、梁滋。もちろん街を救うのには何の意見も無いわ!」
「やった!ミリア市長に逢える!」
 そういったのはコスモスだった。
「……は?」
 思わず間抜けな声を出してしまった。
「あのパーマのかかった水色のポニーテール。そしてにこやかな笑顔によく合う蒼い瞳♪ああ!早く逢いたい!!」
 ……なんか……変。
 まぁ、放っておきましょう。
「よし!なら話は早ぇ。いくぜ!」
 こうして私たちは、急遽BLUE・FORESTへ向かうことになった。
 BLUE・FORESTへと向かいながら、窓を開けて会話をする。
「ところで敵の数は?」
「異形が3体、闇の使いが1体だ」
「異形が3体も?ランクは?」
「3体のうち1体がG。残りの2体が……Bだ」
 異形が3体に闇の使い1体。それにランクBが2対……かなりきついわね。
 確かにそれじゃ梁滋が居ても苦しいか。
 ベテランでも異形1体と戦うとき、異形の力によっては苦戦を強いられることもある。
 異形の力は個体個体によってばらばらなので、ランク分けがされている。
 ランクはH・G・F・E・D・C・B・A・S・SS・ランク外。
 Hが最弱で、ランク外はあまりの力の大きさに分けられない。つまり、際限なし。
 G程度の力の異形なら、魔法学校を卒業したものなら倒すことも可能だ。BLUE・FORESTのギルドの人たちなら、DやCあたりなら数人で掛かれば倒せる。
 梁滋はSSを倒したこともあるし、ミリアと私はランク外を倒したこともある。
 あ、フォローでいえば、梁滋はギルドの運営が忙しくてあまり戦うことが無い。ただランク外と戦う機会が無かっただけで、多分ランク外の異形にも勝てると思う。
 ただ、今上げたのはあくまでも一対一の場合。異形は個体によってその形態が異なり、その攻撃方法、扱う魔法も違う。仲間意識など無いので、常に他の敵に注意していないと殺られてしまう。
「あいつらも踏ん張ってくれてればいいが……」
 なんだかんだいって梁滋は、見かけは怖いけども部下思いのいい奴。だからみんなに慕われているし、私とも気さくに話すことが出来る。
「そうね。早く行ってあげましょ!」
「おう!」
 私たちはスピードを上げてBLUE・FORESTへと急いだ。
 そんな私の横で、フェレットは……気持ちよさそーに寝ていた。
「まったく、本当に勇者が連れてたのかしら?ただのペットじゃないの?」
 私がそう呟いたときだった。
「失礼ね。この私を侮辱するつもり?」
 フェレットがしゃべった!?
「ふぇ、フェレット……しゃべれたの!?」
「勝手にしゃべれないと思い込んでたのは貴方たちでしょ?」
「うみゅぅ……」
 確かにそうだけど……普通はそう思うじゃない。
「それよりも、貴方の故郷の危機なのでしょう?早く向かいましょう」
 なんとなくムカつくけど、街を救うということに優先して考えるのは、さすが勇者の仲間というところか。
 そんなことを考えていると、前方にBLUE・FORESTが見えてきた。
 そしてBLUE・FORESTの入り口から、何かが飛び出してきた……。
 
 
次回へ続く
 



あとがき
 
急展開を迎えたこのレジェンド・メイカーズ。
はたして明たちは異形を破れるのか?
街は無事なのか?
守り通すことが出来るのか?
そして……初めてしゃべったフェレットの正体は……
次回レジェンド・メイカーズ第2章その3。
期待せず待て!!?( ̄□ ̄;)!? 



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