バトル・オブ・ライフ
by 裕

vol.7 例えば君と出会ったあの場所で


最初はあまり気にならなかった。
私の中で、君はその他大勢。
唯、堅実に努力を重ねる、それしか印象が無かった。
人を一瞬で惹きつける華があるわけでもない。
でもそんな君に興味を持ち始めたのはあの時あの場所からだったね。
そう、毎年訪れるあの場所…………東京競馬場で。


そう!!それすなわちダービー!!(東京優駿とも言う。覚えておくように。今度テストに出すから。)
そこで出会ったトップロード。もう、私の中では最高です。
なにがって、その走る雄姿にですよ。
彼の成績ははっきり言ってあまりいいものではありません。
G1で言えば菊花賞ただ一つしかとっていない一冠馬です。
しかしその頑張る姿は涙無しには語れないほど印象的でした。
同期には史上に残る王者と天才と言っていいほどの良血馬がいました。
その二頭と共に三強と呼ばれていた三歳クラシック。
ダービーはまさしく三つ巴で行われたレース。
最後の直線、後の“王者”と呼ばれる馬に競り勝ち誰もが勝利を確信した時に、最後の最後二つの天才に差しきられたあの瞬間。
そして、三強といわれながらまだタイトルを手にしていないのは彼だけとなった菊花賞。
なんとしても物にしたい一戦。
三強と呼ばれその通り名勝負を演じてきた三頭。
ここをとれずに何が三強か!!
見事菊花賞を勝利し名実ともに三強に。
その姿に涙を流し感動したことを私は忘れない。

しかし、その後の彼は無情なほど天に見放されていたんです。
雨が苦手な彼。しかし、大事なG1レースではほとんどの確率で雨が降る不運。
それでもめげずに挑戦し続けるその姿。
そう、彼は挑戦者なのだ!!
ライバル達がどんどん引退してく中、彼だけは懸命に走り続ける。
往生際が悪い。そういわれればそうだろう。それでも常に一線級で走り続ける事がどんなに凄いことか。
G1になるといつも二着三着。届きそうで届かない栄光。
競馬は一着以外二着もビリも変わらないってくらいシビアな世界なんです。
だから彼は走り続けた。それが宿命だから。もう一つの栄光をつかむために。
そして、彼はどんなにも勇気をくれたことだろう。報われなくても頑張り続けることに意味があることに。
そして私のように彼から勇気を貰った人はどんなに多いことだろう。
その証拠に引退レースの有馬記念。
ファン投票一位での出馬は彼がどれだけ競馬ファンに愛されていたことか。
そして、その結果が私は非常に嬉しかった。
実績では唯のG1一勝馬。そんな彼がこんなにも多くの人に愛されてると実感できたから。
結局、最後の有馬記念、4着で終わり、菊花賞以外G1をとることが出来なかったが、そのすばらしい走りは歴戦の名馬たちに見劣りするものではなかった。
記録ではなく記憶に残る、そんな彼の雄姿を私は忘れることが無い。

そして私はまた毎年の様に訪れるだろう。
君と出会ったあの場所へ。



ちなみに、彼が出るレース、すべて彼から買ったことは言うまでも無いことだろう。(勝率は聞かないでくれ)





あとがき

毎年ではなく毎週の間違いだろう!!って突っ込みは無しの方向で。
しかし、自分の好きなことを好きなように書くというのは本当に楽しいね♪
でも見てる人にとっては本当にくだらないんだろうな〜と、思いつつ今回はこの辺で。
ではでは、読んで下さいまして本当にありがとうございます。



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