バトル・オブ・ライフ |
by HELLCHILD |
俺の名はHELLCHILD。本名じゃねーぞ。ネット上でのHN(ハンドルネーム)ってヤツだ。 現在、俺が御世話になっているHP『BLUE FOREST』。 そこの管理人である『明(みん)』さんに会いに、俺は有楽町線の電車に乗っている。 毎年、東京ビッグサイトで行われる『夏コミ』。そこに明さんが参戦との噂を聞きつけ、俺はそこに行くことを決めた。 未成年の俺にとって、酒を飲み交わしながら夜遅くまでブラつくなんてことは、絶対に不可能なのだ。そんな俺に、生の明さんとで出逢える数少ないチャンスが、舞い降りてきたのだ。行かないわけが無い。 生憎、外には小雨が振っていた。携帯傘を持ってきておいて正解だった。 気温は結構低く、熱気地獄と噂される夏コミも、今年は例外になりそうだ。 俺は勇み足で、ビ●ザムの足にも似た建物の中に入っていった・・・・・・・ 「しっかしよぉ・・・・・・・・・・・・・・どこに居んだぁ?」 この中は広い。企業ブースと同人ブースがあるのだが、それぞれが広いのなんの。 「ここでライブとかやれそーだな・・・・・・・・・・・・・・・。」 実際、企業ブースの方では何かのバンドが演奏していた。 「テキトーに、誰かに聞いた方が早いか。」 そう思った俺は、近くにいた一人の男に声を掛けた。 「あの、すいませ・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・ユーがHELLCHILDか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 何故俺の名前(HN)を知っている? 「・・・・・・・・・・・・・あ、あの・・・・・・・・あんた誰?」 「私はFREEBIRD。BLUE FORESTの治安を護るため、貴方はこの私が冥府へ送って差し上げます!」 バサッ!! 突然男の背中からは羽が生え、男は宙に浮いた。 「え・・・・・・・・・・・・ちょちょ、ちょっと待てよ!!」 「お逝きなさい!!」 ゴオッ!! 突然何本もの竜巻が現れ、俺に襲いかかった。 「う、うわっ!?」 何とか避わした。あんなのに飲み込まれたら、一巻の終わりだ。 治安を護る?そんな、いくら俺がBBS内でも浮いた存在だからって・・・・・・・・・・ 「そ、そんなあんまりな・・・・・・・・・・・・・・・・・・あんたと俺は同じピエラー仲間では」 「だまらっしゃい!!」 羽根を連続で飛ばしてきた。矢のように地面に突き刺さり、そして小爆発を起こした。 「・・・・・・・・・・・・マジかよ。」 「大人しく、ここで死ぬのです!!」 ・・・・・・・・・・・いい加減、俺もブチ切れてきたぜ。 「・・・・・・・・・・・・・・・・ザケンじゃねええ!!」 俺は、腰に差した五尺の大太刀を抜いた。ちなみに、刀なんて持ってたの?なんて質問はナシだぜ。 「無明神風流殺人剣『みずち』!!」 ザン!! 一瞬でフリバはバラバラとなった。 「ぐはぁ・・・・・・・・・・・・・・み、明サマ・・・・・・・・・・・・・!」 かぜ こえ 「お前も聞いただろう、神風の清響を・・・・・・・・・・・・・・・・って、明さん明さん。」 俺は捜索を続けた。 「あっちぃー・・・・・・・・・・・・・」 熱い。人々の熱気が充満しているせいか。確かに普通の夏だったら、熱射病で死人が出ててもおかしくないかもな。 「フリバを倒したくらいで、いい気にならないでもらおうか・・・・・・・・・・・」 「は?」 「我が名は獅子流・・・・・・・・・・・細胞一つ残らず消し去ってくれる!!」 どこからともなく男が現れ、襲いかかってきた。 「テ、テメーもBFの一員かよ!?」 「その通り。これで貴様も最後だ!!!」 ドゴォォン!! 何かが地面に衝突した。それは・・・・・・・・・・・・ 「い、隕石!?!?」 「私は星を自在に操れる。これなら貴様など、一瞬でミンチよ!!」 次々と隕石の雨が降ってきた。俺は猛スピードでそれらを避わす。 「ええい、勝つのは俺だ!!喰らえ、爆発の剣<エクスプロージョン>!!」 ドゴォ!! 剣が当たった瞬間、大爆発が起こった。 「ぐおお!?」 「姉ちゃんが言ってた!!・・・・・・・・・・・・・・どこだよ明さん。」 遂に辿り着いた。恐らくこのブースのはずだ。 「明さ〜ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」 不意に、後ろから寒気が走った。 「「「我らBF軍団、貴様ごときにやられるほどヤワではない。」」」 ブースの4分の1を埋め尽くすほど大量の、BF軍団が集結していた。 「「「死ねーいっ!!」」」 「そ、そんな〜・・・・・・・・・・・・・・・無理だよ〜。」 (諦めるのはまだ早い) (俺達がついてんだろ?) (ムチャばっかしちゃって・・・・・・・) 三人の男女が降り立った。 「お、お前ら・・・・・・・・・・・・ちまたにBB、薫まで!!」 「よぉ、ピンチっぽいから助けに来たぜぇ。」 「大勢集めたな。流石は明さん。」 「でも、私たち4人には適わないわよ。」 最初に、ちまたが前に出た。 あか 「明き目覚めを―――――――――――――」 次に、BBが。 くら 「冥き眠りを―――――――――――――」 そして薫。 「健やかなる癒しを――――――――――――」 最後に俺が前に出た。 「そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・価値ある死を。」 「やったか・・・・・・・・・・・・・・・・」 「じゃな、もうピンチはくぐり抜けたろ?」 「へ!?ちょ、ちょっと・・・・・・・・・・・」 「俺も他のトコの同人誌買ってないんだよね。」 「私も彼との約束入ってんの。じゃね。」 3人とも、ピンチをくぐり抜けると帰ってしまった。 「は、薄情者〜〜〜!!!」 「「ふふふ・・・・・・・・・・・・・・・・」」 また背後で、2人の声がした。 「あれだけの人数を倒すとはな・・・・・・・・・・」 「いいだろう。今度は明さんの懐刀の、俺等が相手だぜ。」 2人の男が現れた。 「まずはミー、暇人からだっ!!」 薄いサングラスをかけた男が飛び掛かってきた。 「てぇい!!」 ドゴォ!! 「え!??!」 手をかざしただけで、地面が抉れた。相当な衝撃だ。 「ミンチのミートにしてくれるぜベイベェ!!」 どうやら衝撃波で敵を倒すらしい。相当な威力とリーチを誇っている。今までの奴らとは、格段に違う。 獅子流の隕石攻撃と違って、この攻撃は連射が効く。命中率も高いはずだ。俺は立て続けに攻撃を喰らった。 「ほらほらどうしたぁ!!ファストに動かねえとデスになっちまうぜぇ!?」 「くっ・・・・・・・・・・・・・・!!」 このままでは分が悪い。俺は一発逆転の賭けに出た。 「一気にケリつけてやるっ!!」 俺は刀を構えた。 「無明神風流奥義『朱雀』!!!」 その刹那、俺は火の鳥と化した。 「ヘッ、ユーのスロウなアタックなど・・・・・・・・・・・・・」 余裕で避ける暇人。俺は近くの壁に激突した。 「ふっふっふ・・・・・・・・・・・・さあて、ゆっくりとキルしてや・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・く・・・・・は・・・・・・・・・・・・!?」 暇人の動きが止まった。こちらの予想通りだ。 恐らく、奴も気付いたはずだ。火の鳥とは、何度でも死の淵から蘇る『不死鳥』なのだと。 俺は炎の翼を纏い、暇人に突撃した。 「お前も聞いただろう・・・・・・・・・・・・不死鳥の息吹を。」 ザン!! 「ぐほお・・・・・・・・・・・・・・・・・ば、ばかな、このミーがぁぁ・・・・・・・・・」 暇人は倒れた。 「この死合・・・・・・・・・・・・・オレの勝ちだ。」 「何ひたってやがる!!次は俺だっ、メンチカツ!!くらえやっ!!」 ズガァァン!! 「げっ!?」 「はーっはっはあ!!俺のテクノライズは一味違うぜぇ!?」 テクノライズ・・・・・・・・・・右腕を機械化している。どうやら右腕がビームキャノンとなっているようだ。 「死ね死ね死ねぇ!!!」 ドゴォン!・・・ドゴォン!・・・ドゴォン!・・・ 『死ね』を早口で連呼している割には、ビームの連射速度が低い。どうやらエネルギーチャージに若干時間が掛かるようだ。 「ひゃははははは!!貴様ごとき下賤の民が明様に謁見しようなど、一億年は早いわ!!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・誰が下賤の民だコラ!!!!」 下賤の民呼ばわりされて黙ってられるほど、俺のプライドは低くはない。 「っきしょー、ナメてんじゃねーぞゴルぁ!!こうなりゃ奥の手じゃあ!!」 俺は注射器を取りだし、紫色の液体を腕に注射した。 「ぐ・・・・・・・・・・・ぐうぉぉ・・・・・・・・・・・・・・・・!!」 頭が割れそうに痛む。目眩と吐き気が体中を横殴りする。 「へっへ〜っ、これでテメエも終わりだぁ!!」 メンチカツがビームキャノンを構える。俺も目眩が収まってきた。 「・・・・・・・・・・・・『ブレイカロン』!!」 ズガァァン!!! 空から稲妻が落ちてきた。それはメンチカツを直撃した。これだけタイムラグがあるのなら、タメ時間の長い超能力を使っても大丈夫なはずだ。 「ぐぅ・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・」 「オレの勝ちだぜ・・・・・・・・・・・・・・沈みな。さて・・・・・・・・・・・・あの人か?」 眼鏡の女性が見える。恐らく、あの人が・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・・・・・・・明さん、ですか。」 わらわ 「ふふふ・・・・・・・・・・なかなかの者よ。最後の敵は妾じゃ・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラスボス?」 「ハアアァッ!!」 ゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・!! 明さんが本当の力を発揮した。その力は、ビッグサイトの全てを揺るがした。 「死にさらせぇ!!」 「俺が勝つ!!」 死闘が始まった。 「BFファイヤー!!」 どデカい青色の炎の塊が襲いかかってくる。地面に着弾する度、大爆発を起こす。 「んのやろぉ・・・・・・・・・・・・埒が開かねぇ!」 「ヌルいわっ!!」 いつの間にか、明さんは背後に回り込んでいた。 「げっ・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」 「トドメだ!! −sinブラスト・ボム− !!」 ドゴォォォン!! トマホーク並の大爆発が起きた。 「ふふふ・・・・・・・・・・・・・・・・脆い者よ。二人を倒したのはまぐれか・・・・・・・・・・」 「ぐ・・・・・・・・・・・・ぐぅ・・・・・・・・・・・・・・・」 「安心しろ、すぐにあの世へ送ってやるわ・・・・・・・・・・・・・」 そういうと、その右手に力が宿り始めた。 「 ―ビタスイ・クラッシュ― !!」 ズガァン!! 間一髪で避けた。これも相当な威力を誇っている。 だが、これで隙が生まれた。一気にカウンターを狙えるはずだ。 「これでキメるぜ!!」 「くっ!!」 「超究武神覇斬!!!!」 あの連続攻撃が決まった。いくら明さんでも、これでは生き残れないだろう。 「ぐほぉ・・・・・・・・・・・・・こ・・・・・・・この妾が・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・さらばだ。涅槃でまた会おう。」 『次は〜、新木場〜新木場です。』 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」 有楽町線の中だった。どうやら眠っていたらしい。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・何か凄まじい夢を見たような気がするのだが。」 ・・・・・・・・・・・・・・・忘れてしまった。 まあ、知らぬが仏って事もあるし、別にいいや。 んなわけで、俺は新木場駅に降り立った―――――――――。 |
あとがき 夏コミには行きましたが、明さん以外のBFメンバーとは会えませんでした。 明さんとは顔を合わせました。つっても、本当に2,3言しゃべっただけなんですけどね。 初対面でいきなり「あ、ひょっとしてHELLCHILDさんですか?」と言われたので、かなりビビりました。 ん〜・・・・・・・・・・・・・・「くだらない」がテーマの割には真剣にやってましたw。 これで本家デビューなんで、感想よろしくお願いします。どしどし下さいね。 何時の日か、本格的に本家に殴り込みかけるんで、待っててください(マテヤ |
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