ほら・・・始まった・・・
絶望の囁きが、俺の脳裏に響く。
哀れむような、悲しむような、泣いているような、嘆いているような・・・
そんな、囁きだった。
歩みを止めた俺は、空を見上げる。
空は、泣いていた。
そう、空は泣いていたのだ。
大粒の涙を絶え間なく流し、絶望にもだえていた。
俺には、何がなんだかわからなくなってしまった。
空とは、泣くものだっただろうか?
世界とは、灰色だっただろうか?
今は、夜だっただろうか?
俺は、どうしてこんなに哀しいのだろうか?
わからない。
俺には何もわからない。
たった一つのことを除いては・・・
ゆっくりと目を閉じた俺は、空を見上げるのを止めた。
そして、正面に向き直った俺は、ゆっくりゆっくり目を開く。


微笑む少女が、一人。
まぶしいほどに白い傘を持った少女。
何故だろう?少女がにっこりと俺に微笑んだような気がした。
そして、少女は歩きはじめる。
俺はその場を動かない。
俺にはわかっていたのに、少女に訪れる運命がわかっていたのに。
俺には動くことができなかった。
少女は知っているのだろうか?
自らの運命を。
そして、悪夢という名の物語が始まっていることを。
俺は祈った。
少しでもその刻の訪れが遅くなることを。
少女のその長い髪が、その白い傘が、少女の歩みと共に揺れる。
着実に歩みを進める少女。
自らの終焉の地へと向かって・・・

やめてくれ!来ないでくれ!!今すぐ、俺の視界から消えてくれ!!!

俺は、声にならない悲鳴を上げる。
少女は、素直に俺の言葉に従った。
そして、少女の姿が俺の視界から消滅する。
そう、少女は凍りつき彫像と化した俺の横を、『通り過ぎた』のだ。
少女の姿が消滅した瞬間、つまりは少女が俺の横を通り過ぎてしまった瞬間。
俺は、自分がこの空と同じ顔をしているのに気づいた。
俺の頬を雨粒が流れ落ちてゆく。
それでも俺は、少女を止めることはできなかった。
そしてその場には、柑橘系の香りだけが残っていた・・・
俺は、まっすぐに正面を見続けた。
それでも、少女の一挙手一投足が、俺の脳裏に鮮やかに浮かぶ。
俺の後方で、少女がゆっくりと道路を横断してゆくのが『観えた』。
そして・・・
全てが凍りついた、音の消えた世界の中で・・・

ドンッ。

ただ、その音だけが・・・やけに頭に響いた・・・
俺は、
決して振り向こうとは、しなかった。
今何が起こってしまったのか、そのことだけは、わかっていたから。
だから、
振り向くことなんて・・・できなかった・・・絶対に・・・



Memories Off Nightmare
第二章「偽りの笑顔」
 Produced By コスモス






智ちゃん!!!
「唯笑・・・ごめん、ごめんな・・・」
智ちゃん!!!いや!!!いや!!!いや!!!逝っちゃダメ!!!
絶対に逝っちゃダメ!!!
「ゆ、唯笑・・・」
ダメ!!!唯笑を、唯笑を一人ぼっちにしないで!!!
ダメなの!!もう、もう、唯笑は、一人ぼっちには耐えられないの!!
だから、お願い、智ちゃん、逝かないで、唯笑を置いて逝かないで!!!
なんでも、言うこときくから、
夕ご飯に無理に唯笑のご飯食べてくれなくても、唯笑我慢するから、
朝だって、智ちゃんがサボりたいって言ったら、唯笑も一緒にサボるよ、
それから・・・それから・・・・・
「ゆ、唯笑・・・泣くな・・・俺達は・・いつでも・・・・・なん・・だ・・・」
いや、いや、絶対いや!!!
唯笑、智ちゃんが逝っちゃったらいっぱい泣いちゃうから!!
だから・・だから・・・!!
智ちゃん、智ちゃん!!
お願い、お願いだから!!!
「だから・・・笑って・・・ろ・・・・・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
いつもの朝。
そして、いつもの目覚め。
朝は刹那の歓喜と希望、そして永遠の絶望が訪れる。
それが私の日常。
新しい、私の日常。
いつもの夢を、今日もみた。
記憶の夢、夢の記憶。
夢であってほしい記憶。
思い出したくもない夢の記憶。
愛する人の夢。
愛する人の記憶。
彼は言う。
笑えと、
彼のいない世界で、ただ笑え、と・・・
なら、笑おう。
彼が言うなら、
彼がそれを望むのならば、
私は笑おう。
何があっても、笑っていよう。
つらくても、哀しくても、寂しくても・・・
彼が、
智ちゃんが、
望むなら、
笑ってみせるよ、唯笑は・・・
だから・・還ってきて・・・智ちゃん・・・
お願い・・・




「はいはい、この話はこれでおしま〜〜〜い!!」
稲穂君の宣言に教室の中にざわめきが戻っていく、新しい日常に、『三上智也のいない朝の風景』に、今坂さんを迎え入れるために・・・
私・・・がんばるから、
がんばって今坂さんを支えてみせるから!!
だから、安心してよね、智也・・・

ガララッ!!
教室のざわめきにかき消されそうになりながらも、その音が私の元にかろうじて届いてくる。
しかし、教室のざわめきが、潮がひくように消えてゆく。
そのほんのかすかな音ですら、教室のざわめきを制圧するには十分だったようだ。
代わってその場が静寂に包まれる。
教室中の人間がその入り口に立つ人物を凝視する。
私が声をかけるよりも一歩早く、その人物が第一声を発する。
「おっはよぉ〜〜〜!」
不安と戸惑いに満ちた教室に、今坂さんの明るい声が響き渡る。
その第一声は、あまりにも予想外なものだった。
誰もが反応できずに今坂さんを凝視し続けている。
何か、何か言わないと・・・
「唯笑ちゃん、おはよ〜〜♪」
唐突に今坂さんに挨拶が返される。
もちろん、挨拶をしたのは私ではない。
まるで、今坂さんの到着に今気づいたと言わんばかりの稲穂君の自然な態度はあきれるほど見事なものだった。
そして、本当にいつもと同じ日常であるかのように、いつもと変わらないたわいもない話を始める。
血色は悪く、少々やつれたようだが、その楽しそうな笑顔と、悲しみの表情を浮かべることにすら疲れきった通夜での今坂さんとでは、あまりにギャップがありすぎた。
まるで、二人を除いた私達が全員で夢でも見ているような気分だ。
しかし、智也の席に目をやれば、夢ではないことが否応なしにわかってしまう。
私を含めて、あの二人以外の誰もがこの状況を理解できていなかった。
とはいえ、当人達に事情説明を求めるわけにもいかず、一人、また一人と自らの日常の中に戻っていく。
そして、全員がいつもの日常に戻るのを見計らっていたかのようなタイミングで、予鈴のチャイムが鳴り響いたのだった・・・



授業中、私は今坂さんを観察していた。
結局、何がどうなっているのかがさっぱりわからなかったからだ。
元気、なわけはないのだが、それでも、その顔は笑いに彩られている。
もちろん、無理して笑っているのだろうが、無理するだけで、笑えるものなのだろうか?
通夜の席上での今坂さんと、今そこにいる今坂さんとではあまりにギャップが大きすぎて、どうしても二人をイコールで結んで考えることができない。
同一人物であることに違和感を覚えてしまうほどの立ち直りぶりだ。
非常に喜ばしいことではあるのだけど・・・
(ねぇ、智也?これはこれでちょっと寂しくない?)
苦笑しつつ、心中でいなくなってしまった親友にぼやいてしまう。
私が物思いにふける間にも授業はいつものペースで進んでいく。
「それじゃ〜〜、稲穂、次の問題を解いてみなさい」
数学教師が稲穂君を指名する。
偶然とはいえ、稲穂君に当てるとはかわいそうなことを・・・
「は、はい?え、え〜〜〜と・・・」
案の定、露骨にうろたえて、英語の教科書から必死に該当するページを探す稲穂君。
「どうした、稲穂、まさか、先生の授業を聞いてなかったなんて言うんじゃないだろうな?」
どうやら確信犯だったようだ。
「ま、まさか、そんなこと、ハハ」
ひきつった笑いと共に最後の悪あがきを試みる稲穂君。
だが、それも無駄のようで、とどめのセリフが稲穂君に襲いかかる。
「フッ、仕方ない奴だな、お前は。だが安心しろ、稲穂。
先生は決して、お前を見捨てたりはしないからな。
そういうわけで、後でお前には先生が真心込めて作ったプリントをプレゼントしてやるから後で職員室に取りに来るように」
「ぐぁぁ」
断末魔の声を上げる稲穂君を尻目に、数学教師はすぐさま次なる獲物に狙いを定める。
「じゃ、稲穂の代わりに・・・今坂、次の問題を解いてみなさい」
え?
「今坂、い〜ま〜〜さ〜〜か〜〜、お〜〜〜い、今坂〜〜、先生の授業聞いてるか〜〜」
ぼんやりとしていた今坂さんがやっと我に返って立ち上がる。
「あ、はい、え〜〜〜と」
稲穂君と同じように、今坂さんも授業は全く聞いていなかったようだ。
きまり悪げな笑顔を浮かべながら、現国の教科書からがんばって該当するページを探している。
「お前ら、俺が数学教師だってことくらいは覚えといてくれよ・・・
今坂、ま、お前もいろいろ大変だろうが授業中にあんまりよそ見ばっかりしてんなよ。
ほら、もういいから座れ」
「はい、先生すみませんでした」
どうやら、事情を知っているらしく、それいじょうは突っ込む様子を見せない数学教師。
実は、とってもいい人なのかも・・・
「あ、でも聞いてなかったことには違いないからな。
お前も後で職員室に来いよ〜〜」
・・・前言撤回。
「はい、先生」
少々ぎこちない、強ばった笑顔でうなずく今坂さん。
ふと気づけば、いつのまにか復活した稲穂君が今坂さんのことをじっと見詰めていた。
稲穂君のその顔は、いつになく真面目で、そして哀しげだった。
なんで?なんでそんな顔をするの?稲穂君・・・
私には、わからないよ。
あなたが、何を考えているのかわからないよ。
あなたは、今坂さんの笑顔に、何をみているの?
ねぇ、智也?
あなたの本当の親友は、いったい何を考えているのかな?
いつか、
私も、わかるようになるのかな・・・



キーン、コーン、カーン、コーン〜〜〜
学校生活における憩いの時、ランチタイムの始まりを告げるチャイムの音が響き渡る。
お弁当の包みを引っぱりだしたところで思いつく。
今坂さんを誘ってみようかな?
今坂さんのところへ向かおうと席を立ち、一歩目を踏み出す。
すると、全く同じタイミングで稲穂君が席を立ち、一歩目を踏み出していた。
しかも、向かう先まで同じのようだ。
面倒くさいので二人にまとめて声を掛けることにした。
「ね、今坂さん、稲穂君、お昼一緒に食べない?」
「ほぇ?」
「いいね〜!」
二人が対照的な返事を返してくる。
どちらがどちらかは言うまでもないだろう。
二人の返事を耳にしながら智也の席を今坂さんに気づかれないように盗み見る。
そこには、学校側の配慮なのだろうが、教室の風景にはあまりに不釣合いな花瓶と花が置かれていた。
これはやっぱり場所を考えた方がいいのかな?
でも、三人そろって弁当組なのに移動っていうのも不自然かな?
そんなことを考えていると、私の考えを見透かしたようなセリフが耳に飛び込んでくる。
「あ、学食で食べない?」
それに不思議そうに答える今坂さん。
「あれ、信君弁当じゃないの?」
「いや〜、母さんとけんかしちまってさ〜、しばらくは弁当の方は期待できないんだわ」
「ふ〜〜ん、じゃ学食にいこっか♪」
二人のやり取りを聞きながら漠然と思った。
・・・わざと・・・?


「ふ〜〜〜、食った、食った〜♪いや〜、たまには学食も悪くないよな〜。
このご飯の温かさは弁当では味わえないもんな〜。
あ、唯笑ちゃんの弁当も美味かったよ、ご馳走様♪」
満足そうな笑顔で今坂さんにからっぽの弁当箱を返す稲穂君。
そう、今坂さんの弁当をきれいにたいらげたのは稲穂君なのだ。


学食に到着して、お昼ごはんを食べ始めてすぐだった。
私と稲穂君は困っていた。
今坂さんが、かわいらしいお弁当箱を開いて、箸を持ったまま固まってしまったのだ。
「え〜と、今坂さん?お弁当、食べないの?」
答えも、その答えの理由も分りきってはいたが聞くしかなかった。
「うん、ちょっと食欲がなくって・・・・」
言って、ちょっと寂しそうに笑う。
「う〜ん、でも無理してでも食っといた方がいいんじゃないの?飯は・・・」
稲穂君がお約束なセリフを言っている。
稲穂君も、どう答えられるかは分りきっているのだろうが、私と同じで言うしかなかったのだろう。
寂しそうな笑顔をたたえたまま、首を横に振る今坂さん。
「・・・心配かけてごめんね、信君、音羽さん」
それでも、笑顔を保ったままで、それ以外の表情を忘れてしまったかのように、顔に笑いを貼り付けたままで答えを返す今坂さん。
このとき、私にもわかった。
あ・・・本当に、本当につらいんだね・・・今坂さん・・・
わかりきっていたこと。
ううん、分っているつもりだったこと。
でも、それは私が思っていたものをはるかに越えてつらいことだった。
智也が過去と再会した私に言ってくれた言葉を思い出す。
『こんな形じゃなくても、きっとまた逢えるさ、
俺なんか、一生掛かっても逢えないんだぞ』
そう、今坂さんは、もう一生掛かっても智也に逢うことはできない。
この事実を、その重さと共に私は理解してしまった。
あの時、私は智也に言った。
『智也に・・・智也に何が分るって言うのよ!!』
『私がどんな気持ちで今日まで過ごしてきたのかも知らないで・・・・』
『大体、智也にはこんな経験ないからっ・・・・』
私の言葉が私を襲う・・・
そう、私に今坂さんの何がわかるって言うの?
今坂さんがどんな気持ちで今を生きているのかも知らないで。
私にはこんな経験はない。
私が桧月さんのことを聞いて回ったとき、智也と今坂さんと同じ中学出身の娘が言っていた。

「あ〜、桧月さんのことね?
桧月さんは、三上君とクラス公認のカップルだったわ。
それから、唯笑ちゃんとも仲が良かったわ。
いっつも、彩ちゃん!智ちゃん!って、唯笑ちゃんが二人を追いかけてて。
三上君と唯笑ちゃんがじゃれあってるのを、桧月さんがお姉さん役になって仲裁したりもしていたわ。
『二人とも!!いい加減にしなさ〜〜〜い!!』なんて言ったりしてね。
桧月さんと、唯笑ちゃんと、三上君、三人は本当に仲のいい幼馴染だったわ。
でも、桧月さんが・・・ね。
あんなことになっちゃったから・・・
だから、ね。
私達は、あの二人には、幸せになってほしいと思ってる。
だって、二人とも本当に苦しんだし、悲しんだから」

でも、今の今坂さんには、姉のようで親友でもある幼馴染も、恋人である幼馴染も、彼女の隣どころかこの世界中のどこにも存在していない。
そんな今坂さんに、私が、私なんかが何を言えるっていうの?
いったい、何を?なんて言えばいいの?
考えが泥沼にはまり込み、動揺を隠しきれなくなった私を、意外なやり取りが冷静にしてくれた。
「ま、無理にとは言わないけどさ、じゃ〜その弁当、俺にくれない?唯笑ちゃん」
「うん!いいよ〜〜!捨てちゃうのはもったいないもんね」
・・・・・
いや、この二人には意外でもなんでもない当たり前のやり取りかもしれない・・・
なんだか、あれこれ考えていた自分がバカみたいだった。
でも、悪い気分ではなかった。
そして私は、強い、強い、と〜〜っても強いお二人に声をかける。
「じゃ!時間もないことだし食べちゃおっか♪」
そして、楽しいランチタイムが始まった!!


最初にごたごたしてしまったので、私達が学食を後にしたのは昼休み終了直前だった。
唯笑ちゃんを先頭におしゃべりをしながら購買の前を通る。
すると、突然誰かに声をかけられる。
「お、少年少女達、この小夜美さんのいる購買を素通りしてみんなで学食に行くとはいい根性してるね〜〜」
声の主は、なぜか小学低学年並の計算能力しかないのに経済学部に通う、女子大生の小夜美さんだった。
「ね〜、かおるちゃん?あなた、なんか、すご〜〜〜〜〜〜〜〜く失礼なことを考えなかった?」
笑顔を憮然とした表情に変えた小夜美さんが私の心を読んだようなタイミングで言ってくる。
「やだなぁ〜〜♪そんなこと考えてるわけないじゃないですか〜〜〜☆」
ニパッと笑って言ってみる。
「ぜ〜〜〜ったい、考えてたわね・・・ま〜、いいけど・・・」
そこで、言葉を切ってから、ふと気づいたようにまた口を開く小夜美さん。
「ところで、今日は智也君は一緒じゃないのね」
その言葉に三人が凍りつく。
しかし、こちらの変化に気づかない小夜美さんが続けて言ってくる。
「ん〜〜?それに、なんだか唯笑ちゃんも変ね?
なんか、顔色悪いって言うか、やつれてない?
はは〜〜ん、わかったよ〜。
唯笑ちゃん、智也君とけんかしたのね?」
前にいる今坂さんはどんな表情をしているのだろうか?
たった一歩前に出て横を見ればその答えは出るだろう。
しかし、その答えを知りたいとは思えなかった。
隣の稲穂君の様子をうかがう。
この事態は、彼にとっても全くの予想外だったのだろう。
文字通り固まっている。
その間にも、小夜美さんはこちらの異変に全く気づかず、楽しそうに話続けている。
「う〜〜ん、青春よね〜、よしっ!ここは、小夜美おね〜さんに任せておきなさい!
私から智也君にビシッと言っておいてあげるから」
今坂さんがポソッとつぶやき返す。
「無駄ですよ」
「あ〜〜、唯笑ちゃんこの小夜美さんを信じてないな〜〜?」
「小夜美さん!!!!」
我知らず大声で間に割って入っていた。
「今坂さんと、智也はけんかなんてしてません!じゃ、私達授業がありますから!」
驚く小夜美さんに、早口で答えを返し、二人を促し教室へ向かおうとする。
が、今坂さんがうつむきその場を動こうとしない。
慌てて振り向いた先にいたのは『笑っていない』今坂さんだった。
「え、え〜〜と、どうしたの、かな?」
さすがに事態の異常を察した小夜美さんが、困ったように事情説明を求めてくる。
とはいえここで事情を説明するわけにもいかず、全員が沈黙している。
と、ここまで沈黙を続けていた稲穂君が口を開いた。
そして、こう言った。
「智也は、死にました」




>>三章へ





---あとがき----
ふう〜〜〜、とりあえず。
第二章「偽りの笑顔」完成〜〜〜〜〜〜!!!!!
かおる「お疲れ様、コスモス♪肩揉んであげよっか?」
あ、ありがと〜、かおる〜〜〜いや〜〜、がんばった甲斐があったな〜〜〜 (^O^)
詩音「『がんばった甲斐があったな〜〜〜』ですか・・・」
し、詩音・・・
詩音「・・・・・」
かおる「な、なんかすごいオーラを感じるんだけど・・・」
き、気のせいだといいかな〜〜、なんて思ったりして・・・(^^;
詩音「・・・・・」
二人『こ、怖い・・・』
詩音「怖い、ですって?」
詩音「誰の、誰のせいだと思ってるんですか!!!!!」
二人『ひ〜〜〜〜〜〜』
詩音「コスモスさん!!!何故ですか!!何故私の出番が全部カットされてるんですか!!」
詩音「理由を今すぐ、簡潔に述べてください!!」
・・・使いにくかったから。
詩音「それだけ・・・ですか?」
うん。それだけ。
詩音「簡潔すぎるは〜〜〜〜!!!!!!!」
かおる「ま、ま〜ま〜、落ち着いてよ、双海さん。ね?」
詩音「『落ち着いてよ』『ね?』貴女が・・・貴女が言いますか?そのセリフを(――X) 」
かおる「・・・・・(^^;)」
詩音「貴女が私の出番を奪ったんでしょうが〜〜〜〜!!!!!」
詩音「このくそアマが〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
スチャッ!!
そ、その手に構えたすばらしく凶悪そうな剣はなんでしょう、詩音さん・・・(^^;)
詩音「この剣か〜〜?この剣はな〜〜、ふふふふふふふひゃはは〜〜〜〜( ̄― ̄)ニヤリッ」
詩音「うちの親父が発掘した、自動辻斬りマシーンさ〜〜!!」
詩音「で、使い方は至って簡単♪この剣をこうやって抜けばオッケー♪」
シャキィ〜〜〜ン!!!
詩音「後はオートでターゲットをミンチにしてくれるってわけ♪」
詩音「ほ〜〜〜ら、きたきた♪きたきたキタキタアアアァァ、ウオ〜〜〜〜!!!!」
二人『壊れすぎだよ〜〜〜(T-T)』
(どこからともなく不思議な声が響いてくる・・・)
『詩音よ・・・お前は、私の・・このアヌビスの、本体となるのだ・・・』
詩音「う〜〜がああ〜〜!!!しゃげ〜〜〜!!!!!」
『詩音よ・・・お前は無敵なのだ・・・無敵なのだ!!!!』
詩音「ぶったぎってやる〜〜〜〜!!!!」
かおる「・・・・・(^^;)」
かおる「え〜〜〜と、コスモス後よろしく〜〜〜♪」
わ、そ、それはひどいぞ、かおる〜〜〜〜!!
かおる「あなたの死は、決して無駄にしないは!!だから、成仏してね〜〜〜」
シュタタタタタ〜〜〜〜〜〜!!!!
そ、そんな〜〜〜〜〜(T-T)
詩音「フフフ・・・( ̄― ̄)ニヤリッ」
あ、あう〜〜〜〜(T-T)
詩音「貴様の動き・・・全部覚えた!!!!!死ねや〜〜〜〜〜!!!!」
ぐ、ぐあああああああぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
詩音「無敵!!この俺は、無敵なのだ〜〜〜〜!!!!」
詩音「ひゃははははははは〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」


注 このあとがきはフィクションであり、実在する人物、団体、ゲームキャラとは、一切関係ありません。



Produced by コスモス  deepautumn@hotmail.com



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