Memories Off Nightmare
「作者総括」
 Produced By コスモス




 徒然なるままに……
 ようやく完結を迎えられた今の想いをつらつらと書いていこうと思います。
 心と時間に余裕のあるお方様は、是非ともお目汚しをどうぞ。
 では、作者総括、いってみたいと思います。


 こんなところまで読んでくださっている読者の皆様、こんにちは。作者のコスモスです。メモリーズオフ1stのSS、本作品「メモリーズオフナイトメア」はお蔭様でなんとか無事に完結することができました。まずは御礼を申し上げます。長い間温かい目で見守って頂いて、本当にありがとうございました。

☆ ナイトメアを書き上げて思うこと
 私が始めてモノ書きに取り組んだのが今から2年と半年前、そして、本作品の初投稿も2年と半年前の2000年6月10日のこと。最初、投稿させて頂いたのは、ここ「Blue Forest」ではなく、別の方のHPでした。何度もあとがきでも書いてきましたが、私、この作品が処女作なんですよね。処女作で全25話+プロローグとエピローグ。しかも、この作品一度4章までをリニューアルしてるんですよね。だから、それも入れたら全32話……?こうやって、振り返ってみると、やっぱ相当書いてますね〜。これに途中の諸事情による休載期間とかもあったことを考えれば約2年でこれだけ、遅筆だ遅筆だ、早く書き上げねば早く書き上げねば、って追いかけられるように書いてきましたけれど、我ながら頑張ってきたんですね〜。これを書いてく上でもいろいろな方に相談したり感想もらったりもしてきましたけど、その相手や投稿先、私自身の立場や価値観等々、色々なことがすっかり変わってしまってますから、いや、2年半っていうのは本当に長かったですよ〜。正直、この作品がここまでの長編になるなんて、連載当初誰が予想してたでしょうか?私自身が誰よりもびっくりです。最初は「ひょっとしたら全5章くらいまでかかっちゃうかなぁ〜〜。でも処女作だし、そんなに張り切らない方が無難かな〜?」なんて思っていてこれですから。(笑)これはもう、KIDさんにお礼を言うべきなのか、クレームをつけるべきなのか?あ、勿論、前者ですね。いや、本当に。(^^;
 最後の方なんかは、ファンだ、なんて言って下さる方までちらほら出てきて、大変ではありましたけれどモノ書き冥利につきましたよ。それに、自分で言うのもなんですが、処女作でしかも長編なものですから、その当時のモノ書きレベルというか、興味対象というか、何を思って書いていたか、なんてのも自分で読み返すと手に取るように思い返されるわけで、それに中身も序盤とラストじゃ完全に別人ですし、人様に昔のアルバムを見られてるような恥ずかしさのようなものまで感じてしまいまして、とにもかくにも想い入れ深い忘れられない作品になりました。

☆ 作品を振り返って1(最終章&エピローグ)
 まず、皆さんが、一番気にされていたであろう論議を呼んだ点、ラストはバッドエンドなのか?ハッピーエンドなのか?
 ここをお読みの時点でお分かりでしょうが、これはもう完全なハッピーエンドになりましたね。実際の所、形はどうあれ、完全ではなくても最後は希望の持てるようなエンディングにしようと連載当初から決めておりました。10章で仮完結した時は、時間上止むを得なかったのと可能な限り再開したかったこともあって、どう転んでもいいように灰色決着としましたが、あそこから再開し、かおる暗殺計画(?)を決意した時から、ほぼラストはこの方向で温めていたんですよね。
 それから、最終章の本文の長さですが、これは本当に長かったですよね。書いた本人が言うのもなんですが、書いても書いても終わらなくって本当にきつかったです。見直しで画面をスクロールしてるだけで眩暈がしてくる気分でした。これまでは、掲載時期への焦りとか、全体のバランスとかいろいろあって結構セーブしてた部分もあったのですが、今回は最終章ということで、もう妥協なしというかセーブなしで好きなように我が侭なくらいに、描写しまくりで書きまくってしまったわけです。正直、くどくないかな〜〜というのが素直に心配です。おかげで書き応えは本当にありましたけど(苦笑)
 エピローグは、11章で登場した神木視点での数年後の世界なわけですが、ああいう未来はどうでしょうかね?詩音の学者さんはともかくとして、みなもは画家さんとかの方が素直な路線ですよね。でも、妙な拘りですけど、あれだけ治らない、という設定を連呼している以上、みなもがこの数年後にちゃんと生きているのは一種の奇跡なんですよね。そんなことがあったら、みなもだったらば、きっとなんらかの形で医療関係に進むに違いない、そう私は考えたわけです。進んで欲しい、という私の希望みたいなものも込められてはいるんですが、何はともあれその結果としてああいう設定になったわけです、みなもは。でも、大人になったみなもって、どんななんでしょうね?髪は下ろしてストレートロング?それともいい大人になっても未だに……?(///▽///)
 それから、このナイトメアの裏テーゼ「小夜美さんはどこへいく?」ですが、最低限の配慮は最終章・エピローグと、共にしているつもりではいるんですがどうなんでしょうか。小夜美ファンの方に刺客を送られないかが心配です。それはそうと、彼女といえば、詩音があの年ということから考えればOO歳前後じゃないですか。(^^; だものですから、ちょっと別の意味で扱いに困りましたね〜。一瞬、既婚者で人妻さん設定にしちゃおうかなどとも思いましたが、その辺は深く突っ込まず無難な所でぼかしておくことにしました。あなたの小夜美さんはもうご結婚されていましたか?(笑)

☆ 作品を振り返って2(全体を通して)
 続いて全体を通してですが、プロローグ〜第4章。ここは以前某HPで掲載させて頂いていた物をリニューアルした物です。恥ずかしい話ですが、リニューアル前からそうなんですが、SSにしては描写とか多いよな〜などと、当時から生意気にも思っておりました。今読み返すと穴があったら入りたくなってくる感じです。でも、それもまたいい成長記録かなと思って、あえて放置してあります。ここでは3章で信が唯笑に手紙を出すシーンがあるのですが、ここが忘れられないシーンになりました。おそらく書いてる本人として一番感動できたのはこのシーンだったんじゃないかな、そんな風に思っています。4章ではタイトルの「鯨舞し、大空」このフレーズが大のお気に入りでした。周りの評価も上々でしたね。たぶんこの時でしょうね。本格的に比喩表現による描写の味を占めたのは。
 5章〜9章。智也の死の謎が、明らかになってゆく過程です。この5章で信が突如かおるに対して怒り狂うわけですが、この頃はまだキャラを自分ではコントロールできていませんでした。私の中の信が突然暴走した結果の成り行きの産物といった代物です。決して私が意図的に狙ってやったものではありません。おかげで自分で立てていた大まかな予定が一気にずれてしまって大弱りでした。でも、この頃はずっとこんな感じでしたね。狙って書いた場所はあんまり評価されず、予定外の何気ないキャラの暴走が好評という、困った状況でした。何にしても、ここでは5章と9章が特に人気がありましたね。9章は場面が山場ということもあって、今にして振り返っても当時の自分にしてはよく書いてるんじゃないかなと思います。
 10章。この章は極めて特殊な位置づけです。内容的には、1章から9章までの総集編という感じなのですが、諸事情で連載を中断せざるを得なかった上に、再開できるかどうかの目処も立っていませんでしたので、10章と十章の二本立てというややこしい話になってしまった訳です。ここだけに限った話ではないのですが、この辺りの休載か仮完結かなどで悩んでいた時など、周りの方に親身に相談に乗って貰えたり、強引な完結にも理解を示してくれて快く送り出してくれたり、再開の時にも温かく迎えてくれたりと、本当に周りの皆さんの存在のありがたみを実感できた頃でもありました。
 11章〜15章。混迷期でした。ここまでも章毎にいろいろな目標を立ててやってきていたのですが、この頃から自分のモノ書きとしての成長を重視し過ぎて空回りしていました。努力はしていたのですけど、その努力のベクトルの方向が間違ってるという状況でした。一番ひどかったのはコメディを書けるようにナイトメアの中に強引に笑える部分を入れようとした辺りですね。今にして考えれば、ナイトメアだけの完成度を考えれば、やるべきではなかったのでしょう。失敗しただけに良い勉強にはなりましたが。当時、その辺の問題点をずばり指摘して下さっていた方が数名いましたが、当時の私はその指摘を理解しきれなくて生かせられませんでした。読み返すたびにちょっとほろ苦い部分です。後、11章ですが、ここは言葉遊びでタイトルを命名したんですが、個人的にはこれもすごいお気に入りです。時々感想で、各章のタイトルが詩的でいいという評価を頂けるんですが、章によりますけど、タイトルにはかなり無意味に凝ってますからその辺もまた注目してやってもらえると作者としては嬉しい限りです。ちなみに、次のグループなんですが、19・20章は2章で1セットの言葉遊びだったりします。
 16章〜21章。某文庫本キャンペーン。(?)当時、私が読んでいた文庫本の一冊にかなり癖の強い作品がありまして、作品全体ではありませんが、要素レベルでもろに影響を受けていました。具体的にはホラー系の表現ですね。ズプラッタな描写や、不安感を煽るような演出などその辺に拘っていましたね。ここは結果的に、ベクトル方向もほぼ一致していましたし、テクニック的にも物にもなったという印象が強く、良かったなと思っています。それから21章で音表現に開眼しました。これまでもずっと音表現をどうにかしたいと思っていたのですが、どうにも改善できないままずるずると来ていたのですが、この21章で一皮剥けましたと自分では思っています。ここは長い間足掻き続けてずっとどうにもならずに来ていた部分だったので、皆さんの感想で音の評価が一気に改善された時にはしてやったりと、とても嬉しかったですね。
 22章〜エピローグ。この辺になってくると、もう、書く力自体は結構安定してきていたのですが、なんせ時間が取れないというのと、できれば月に1章位のペースでアップしようと心がけていたので締め切り前の漫画家さんのような気分を味わうことが出来ました。また、この頃にはこれまで張ってきた伏線が何やかやと絡んでくることが多くなって難しい局面が増えました。何と言うか、生みの苦しみという奴が強まってきた感じでした。また、この頃これまでお付き合いのなかった方からナイトメアの感想やらお褒めの言葉やらを貰える機会が増え、継続は力なり、それをとても実感できましたね。

☆ お世話になった皆様方へ
 では、最後になりましたが、これまで色々な場面でお世話になった方々にこの場を借りてお礼申し上げて終わりたいと思います。
 まずは、今となってはもうあまりいらっしゃらないだろう、連載当初からの本作品をご存知(リニューアル前からの読者様)で、かつ現在の本作の公開場所を提供してくださっているBlue Forestの管理人明さん、最初から最後までずっとお付き合いくださり、かつ色々と無理な要望にもすぐに対応してくださり、更にはモノ書き以外のことを含めた様々な相談に乗って頂きました。
 続いて、リニューアル前の本作を掲載してくださった旧Three Swordの管理人三剣由さん、私にモノ書きの世界を教えて下さり最初の公開の場を与えて下さいました。今となっては私にはThree Swordは過去の場所となってしまいましたが、私が初めて常連となったサイト様で、原点とも言える忘れられない想い出の場所です。
 Blue Forestに移ってきてから、ずっと良きモノ書きの先輩として素晴らしいアドバイスと背中を見せ続けてくださった、暇人さんとユキノブさん。
 Three Swordでほぼ同時期にモノ書きにはまり込んで、お互いにノーガードで叩き合って競い合ったIkuさんとまるさん。
 そして、上記両サイトでの交流を通じて、様々な支援やお話をさせて頂いた皆様と、本作をここまで読んでくださっている皆様。本当に、ありがとうございました。お蔭様で二年間半もの間、諦めきらずにここまで書き続け、納得のいく形でこうやって完結を迎えることができました。何度も投げ掛けましたが、ここまでこられて本当に良かったと思っています。馬鹿の一つ覚えでこれしかお礼の言葉が思い浮かびませんが、皆様、長い間、本当にありがとうございました!!心より感謝しています。これからもよろしく!!

2004年12月30日 四つの国のお部屋にて♪
By コスモス deepautumncherry@hotmail.com



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