廊下を進む足取りは重かった。
 教室に行きたくない――決してそんなような理由で足が進まないわけではない。
 足取りを変えたきっかけは、今朝あの校門前での出来事があってから。
 あれから、胸の痛みは治まった。
 だが何かがいまだ、頭の何処か、心の何処かで蠢いている。
 痛みでもなく。煩わしさやもどかしさなどでもなく。
 今朝に出会った彼女に対しての呆れや怒りでもない。
 それは知っている言葉で言うのなら、嬉しさ。そして悲しさ。
 けれど……何故嬉しくて、何故悲しい?
 何処からか問われる、そんな疑問。
 だが、そんなこと考えるまでもなかった。
 校門で彼女を見たとき俺があんな風になってしまったのは、なんとなく心が感じてしまっていたから。
 心の奥底に眠っていたあいつへの想い、それに対する無意識の反応なのだ。
 理由は、そう。ただ、それだけのこと。
 俺は、あいつのことが本当に好きだったから。



Memories Off SS
『終わりなき詩〜My song for you〜』
written by まる
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第一幕『動き始めた物語』
2章『ごめんなさいとありがとう』
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「智也、急がないと間に合わないよ?」

 突如耳に入ってきた、そんな声。
 気付いて頭を上げると、目の前で詩音とかおるが立ち止まっていた。
 かおるは腰に手を当て、いかにも仕方ないなぁ、といった感じに。
 詩音は不安そうに、待ち合わせ場所から俺が持ち続けていた詩音の荷物を見つめている。
 どうやら荷物が重くて疲れているのではないか、と心配しているようだった。

「悪い。ちょっと珍しく考え事してたもんでな、脳みそが歩く方に回ってなかったんだ」
「両方やってよね、遅刻寸前なんだから」
「ばーか。俺は聖徳太子じゃないっての」

 一個しか出来ないんだよ、そう言って再び歩き出す。
 それにつられて、横の二人も合わせるように歩き出した。
 しかし、相変わらず左隣に詩音の不安げな視線。
 なんというか、詩音らしいよなぁ、と心の中で微笑ましく思いつつも、そんなものは浴びていて心地良いものでもない。
 安心させようと、俺は苦笑しつつ本を持った両手を上下に動かしてみせた。

「詩音、大丈夫だからそんな目で見ないでくれ。荷物、別に重いわけじゃないから」
「…そうですか。遅れていたものでもしかして、と思ったのですが。さすがに男性ですね」
「男は荷物持ちにまわるという悲しげな伝統文化があるからな……しかたない」

 こんな文化を引きずってるから日本は成長を途切れさせたのだっ、と無意味に力説してみせる。
 今朝言っていたことと全く違うところは、まぁ気にしない。
 そんな俺に呆れた様子ながらも、横に並んで歩くかおると詩音は楽しそうに笑っていた。
 …手に余るほどの本の山。
 俺は、笑顔を見せる二人をよそにその本の重みを手でしっかりと感じ取っていた。

 重い、ただそれだけのことなのに。
 なぜだろう、安心感を覚えずにはいられない。
 あの頃の嬉しさも、悲しさも、全部全部受け入れて。その上で、此処にいるんだって。
 この本の重みが教えてくれる……俺は前を向いて生きている。
 現実を見ている。逃げたりなんかしていない、そうだろう?

 見つめていた本から視線をずらし、廊下の窓から外を見る。
 雲はほとんど無い、綺麗な青空。
 快晴、今日もそう言ってもいいくらいの空だった。

「たまには雨くらい降れってんだ」
「……雨?」
「ああ。晴れてばっかりだからな、ここ最近は」
「……たまには真っ白な傘でも差したくなるさ」

 ――俺の部屋の隅にひっそりと立てかけてある、あの傘を。

「……そう、ですか」

 詩音がほぅっ、と小さく息を吐き出す。
 かおるは静かに黙って、横目加減で智也を見つめる。
 俺は虚空を眺め、何もない空っぽな場所に過去の大切な想い出を見ている。

「雨だって晴れだって何だって、家族だって友達だって誰だって、な」
「……見ないようになったり、失った気がしたり、本当に失って……大切だって、気付くもの……だよね」
「……ですね」

 それは映画に熱心な彼氏だったり。
 大切に思える人からの真剣な温もりだったり。
 かけがえのない、恋人であったり。
 俺達それぞれに、形の違う、同じ種類の過去がある。
 だから俺は、安心してかおるや詩音に弱いところを見せられるのかもしれない。
 …そうやって支えてもらうのは卑怯だって、分かってはいるけれど。
 けれど、こうやって支え合うのも、いいんじゃないか?
 ………
 それが俺だけのわがままでなければ、それで良い。
 良い、はずだ。

 …それぞれの想いが交錯した複雑な空気。
 それを切り裂いたのは、普段とは違い穏やかな声の彼女だった。

「少年少女諸君、教室通り過ぎてるわよ」
「…え」

 俺達が振り向いてみれば、自分達が入るべき教室は少し後方に在り。
 そこでようやく声の主が存在していることに気付いて前を見る。
 予想通りの人物の姿に、俺達はそれぞれの笑顔を浮かべた。

「よ、小夜美さん」
「おはようございます、小夜美さん」
「うん、おはよう。…って、挨拶はいいから早く教室に行ったほうがいいわよ、智也くんたち、アウト寸前なの分かってる?」

 ――キーンコーンカー……

 小夜美さんが言ったとほぼ同時に、チャイムが鳴り始めた。
 なんちゅうタイミングの良さで鳴りやがるんだ、この学校のチャイムは。

「あーあ、鳴っちゃったじゃない」
「う、急ごっ、双海さんも智也も!」
「あ、はい。…智也さん、ありがとうございました」
「ん、お、おう、お安い御用だ」

 急かすかおるとともに、詩音はぺこりと綺麗にお辞儀をして俺から本を受け取ると、ドアを開けて教室にパタパタと駆け込んでいく。
 詩音がかおるの側に並ぶと、詩音より先に入っていたかおるが、詩音を目で席に誘導した。
 …俺の瞳を貫くのは、かおるに急かされた詩音の心配げな視線。
 それに俺がまっすぐ視線を返すと、詩音はゆっくりと頷き席に向かって歩いていってくれた。
 彼女の姿が俺の視界から消えた時、かおるもその視線ををこちらに移し、そのまま目線だけで俺に尋ねる。
 俺は表情で、先に行ってていいからという意思を伝えた。
 それが伝わったのだろう。かおるは神妙な顔で一つ頷き、ドアをゆっくりと、閉めた。

 ……やっぱり、心配、されすぎなのかもしれない。
 今も二人の優しさに甘えすぎて、支えてもらいすぎているのは分かるだろ、俺。
 このままずっと支えてもらう気なのだろうか、俺は。
 このまま、俺は独りで歩けないまま大人になってしまうのだろうか……
 …そんな情けなさと不安を覚えながら。
 俺は閉ざされたドアをずっと見ていることに気付いて、慌てて視線を動かした。

 彼女達の姿を見失った二つの視線が、行き場を失って正面を向きお互いに絡まる。
 一方は冷静な風を装い、至っていつも通りに見せようとする俺の視線。
 もう一方は、冷静に今の状況を見る、他のところでは見せない、いつもとは違う優しく穏やかな小夜美さんの視線。
 瞳から心を覗かれている様で複雑な気持ちだったが、それでも視線を外すことは出来そうになかった。

「智也くん」

 俺を呼ぶ、色々な感情を含んだそんな声。
 照れたのか気まずいのか居心地悪いのか自分でも分からなくて、俺はようやく視線を外し、ぽりぽりと頬を掻くしかなかった。
 これから小夜美さんに言われるだろうことは、分かっていたから。
 そんな俺を見て、仕方がないなぁといったような表情で半ば苦笑気味に小夜美さんは微笑を見せる。

「自分の教室を通り過ぎるくらい考え込むようなことがあるなら、このお姉さんに相談してみなさい?」
「……事情を知ってる分だけ、そこそこ役に立つとは思うわよ」

 小夜美の真剣な表情に、俺もつられて頬の肉を引き締める。
 もう、人の好意を真正面から受け止められないような、心の閉じた人間にはならない。
 全部受け止めて、その上で。
 俺は俺なりの道を必死に歩んでいくんだ。
 そう、もう過去の過ちは繰り返さない。
 …いや、繰り返したくない。

「あー……世話はなるべくならないようにする。悩んで立ち止まってたら『あいつら』が怒るからな」
「それはきっと違うって、智也くん。立ち止まることも大切なことよ、悩むことも、進むための一歩を踏み出してるんだから」
「でも――」
「……っと、これ以上の議論はまた今度ね。向こうから智也くんの担任の人来てるから」
「げっ」

 俺の言葉を遮って言われた小夜美さんの言葉に、首だけ振り向いて後ろを見る。
 見えるのは小夜美さんの言うとおりの、遠くの方から歩いてきている担任の教師の姿だった。

「まぁ、続きが議論したかったら気軽にあたしのとこにいらっしゃい」

 そう言い、にっこりと優しく微笑んだ。
 だがその微笑みもつかの間。一転、真剣な表情にころっと変わる。

「とりあえず私あたしが言いたかったのは無理はしないでってこと」
「智也くんの周りにはさ、幸い智也くん想いの子、多いじゃない。だから、ね、一人で抱え込んだりしないように」
「……ああ、肝に銘じとく」

 抱え込まないように。
 …でも、支えられてばかり、いないように。

「うん。なんなら、あたしもいるからね。まぁ、毎日いる訳じゃないからあれだけど」
「うーん……腰痛めたおばちゃんと時々代わってあげるくらいなら、いっそ毎日出てきたらいいんじゃないか?」
「そんなことしたら大学どうするのよ、あたし……これでも出れるだけは購買出るようにしてるんだから」

 言葉と一緒に出される年齢とはかけ離れた小夜美さんの子供っぽい膨れっ面に、俺はついついあははと笑った。
 …ってそんな場合じゃないな。

「笑ってる場合じゃないんだった、それじゃ、小夜美さん、またな」
「ん、はいはい、お昼にまた会いましょ、少年♪ んじゃ、あたしも行くかな」

 廊下って寒いのよねぇ……ぬくい購買部の部屋に早く帰りたいっ、そう呟きながら教師が来る方向とは逆の方に歩いていく小夜美さん。
 その背中に、ゴールデンコンビでよろしくー、と言葉をかけて、俺は教室に向かってくるりと体を反転させた。
 教室に歩む俺の背中に届いた小夜美さんの声は、「ドリアンだっけー?」といっているように聞こえた。
 というか、そう言っていた。
 勘弁してくれ……小夜美さんの冗談に心の中でそう冗談の反応を返す。

「………」

 俺はもう一度、思いついたようにドアの手前で振り返り、小夜美さんの背中を見つめた。

「心配かけて、すいません」

 冗談を言って気を楽にさせてくれた小夜美さんの背中に謝罪の言葉を投げかける。
 だけど、その言葉は彼女だけに向けるものじゃない。
 詩音だって、かおるだって、信だって。他にも周りの奴らが色々俺に気を使ってくれているのはひしひしと伝わってくる。
 …そして気を使わせているような自分に嫌気がさす。
 支えてもらうことに慣れすぎた自分を情けなく思う。
 いい加減、みんなの肩を借りるのはやめた方がいい、そう思いながらも俺は差し伸べられる手に手を伸ばし続けていた。
 でも、いつまでも悲しんで悲しんで、周りに甘えているような、そんな俺のことでも。
 何も言わずに支えてくれるみんなには、感謝の気持ちで一杯だった。

「ありがとうな…」

 目を閉じて一言、今度は感謝の言葉を呟くと、次の瞬間笑顔で教室に踏み込んだ俺は、静かに日常に戻った。





「―――おっす、おはようさん、みんなっ」




                                 To be continued......





あとがき


 どうも、まるというエセ物書きです。
 私のような情けない物書きのSSを読んでくださった方、本当にありがとうございますです♪
 本編つまらなかったよ、時間返せと思うお方は更に座談会で時間を失ってください(笑

 さてさて、今回のものは長い長いブランクの後、2,3ヶ月前から再び書き始めた、んですけども。
 いかんせん、こういう物語形式の話をしばらく書いていなかったため全然しっくりこなかったんです。
 書いても書いても納得いかず、全部消してまた書いての繰り返しで。
 でも、最近あるゲームをやったんですが…心を動かされまして。ゲーム名は伏せますけども(笑
 そのゲームの音楽を聞きながら書いたおかげで、3日程度で書けてしまった、
 というなんだか時間がかかってるんだか、かかってないんだか分からないSSです。
 まぁ、書けたとは言っても別に最高の出来と言う訳ではなく、3ヶ月の中でまだマシ、程度なんですけどね。
 文章量も明らかに少ないと思いますし……それは仕方ないですけど。
 これから徐々にこういうSSを書くことに慣れていけたら良いなぁ、とそんな感じです(笑

 内容については、次回まではプロローグ的な話になっているのでいまいち分からない方も多いと思います。
 でも、どういう状況なのかは次回、すっぱり分かりますからどうぞご安心を。
 でも分かる方は初回でわかるかもしれませんね、ちょっと考えれば行き着く結論ですから。
 ですから、今回で半分くらいの方はなんとなく察することができたのではないでしょうか。
 察した方は私と繋がっています(何

 ではでは、最後に恒例の文章を。
 感想、意見、何でもかんでも思ったことがあれば私にぶつけてみてください。
 肥やしが非常に必要なお年頃♪(どんなお年頃?)なので、
 感想下手だから…とは言わずに「良かった」「ダメダメっしょ、先輩」などの一行文や、
 「うーん、と……と、豆腐っ! おにいちゃぁん、次『ふ』だよ、早く早くぅ〜」
 「じゃんけんで”最初はグー”を”最初、からっ!”と早出しするのは有効ですか?」等、
 奥の深い(?)質問等までお待ちしております。


 最後に。
 ありがとう、桐子!!(一応曲名、ここ3日のSS製作中BGM。NOT賀茂。


 というわけで、ではでは、私はこの辺で。ごきげんよう〜♪        まるでしたの♪





座談会(反省会??+α)
(注:今までになく長ったるいので、嫌な人は読まない方がよいです)





まる「はい、ど〜も〜! ど〜も〜で思い出ししましたが、某局マスコットのドーモ君は結構怖いんじゃないかと思う、まるです〜」
智也「確かにあの牙はどうかと思うな」
唯笑「え〜、ドーモ君可愛いよぉ〜」
詩音「か、可愛くはないと思いますが……」
小夜美「それにさ、まずドーモくんの話題が今更って感じよね」
かおる「ドーモくんは置いといて。今日は稲穂くんとみなもちゃんがいないみたいだけど、どしたの?」
まる「ああ、言ってなかったっけ。信とみなもちゃんは今日は非番、休憩」
小夜美「あら、なんで?」
まる「本編に出番が無かったキャラを出す必要はないかなー、と」
智也「じゃあなんで唯笑がいる……出てきてなかったぞ?」
まる「唯笑に関してはあくまで個人的趣味だから気にするな」
唯笑「…ぽっ」
まる「ふっ」
かおる「…なんかいらいらする、この作者の馬鹿」
小夜美「まぁまぁ落ち着いて音羽さん。私みたいに笑顔で乗り切ろう、ね♪」
まる「ぎゃあああああ!! お姉さん笑顔で肘鉄入れないでぇぇぇ!! 綺麗なお姉さんは好きですか?!」
智也「なんて答えればいいんだよ…」
詩音「……というより進行はしなくてよいのですか?」
まる「ぐ、ぐふぅっ…そ、そうだった……まずはお疲れ様、みんな……がくり」

『おお ゆうしゃよ しんでしまうとは なさけない』

智也「なんだ今の声は!?」
唯笑「へんじが ない ただの しかばねのようだ 〜って♪」
小夜美「8回逃げるをやって失敗するとと会心の一撃が延々と出るのよね♪」
かおる「ラスボスですよね、ラスボス♪」
詩音「……ついていけません……きっと日本の伝統文化なのですね、この話題は」
智也「違う、激しく、そりゃもう全くもって違う」
詩音「……残念賞……」
まる「む!! お米券進呈か!?」
かおる「うわ、復活した……ってゲーム違うし、それに反省会なんだから普通に進められないのかなぁ」
まる「はぁ? 普通に進めたら俺がもてもてになってしまうではないか!! そんなことも気付かないのか!?」
智也「……お前の思考回路を一回覗きたい」
まる「覗くだなんて……いやん、エッチ♪」
智也「何でそんな解釈をするんだよ!?」
唯笑「智ちゃんのえっちぃ〜」
詩音「……えっちです」
かおる「変態〜」
小夜美「甲斐性なし〜」
まる「甲斐よしひろ〜」
智也「さりげなくミュージシャンの名を出すな。というか、かおるからおかしいんだよ、かおるから!!」
かおる「ふ〜ん、じゃあ詩音ちゃんまではおかしくないんだね? えっち、って言うのは否定しないんだね?」
智也「うっ……と、とにかくだ、まるの『もてもてになる』とか言う思考は納得いかないだろ?」
詩音「…そうですね」
小夜美「そのくらいのことでもてもてになれるんだったら誰も苦労しないわよね」
唯笑「み、みんなぁ、ひどいよぉ、まるちゃんの言うとおりっ! もう、もてもてでもてもてで、凄いもてもてになるよぉ! うんうん!!」
かおる「あのね、今坂さん。そこまで言うとね、逆にただの嫌味」
詩音「まるさんもあそこでこの世の終わりのような顔で拗ねてますね」
まる「……キュレイシンドロームだ…妄想虚言を現実のものにするんだ……ぼそぼそ……」
智也「こ、こわ!! あいつ鈴持ってるぞ、鈴!!」

チリーン……チリーン……

かおる「な、鳴ったよ!?」
智也「な、何か呟いてるな……」
まる「あぅー……真琴はそう言って、ゆっくりと目を閉じていく中、懸命に鈴を鳴らしていた……くそっ、思い出すだけで涙がっ」

チリーン。

小夜美「だからゲームが違うってば…」
智也「埒があかないな、ったく。さっさと進めろ!」
まる「んもう、いけずぅ〜」
智也「ああ、俺はいけずだからな」
まる「ちぇっ。じゃあ進めましょうか。とりあえず改めて、みんなお疲れ様」
唯笑「うん、お疲れさま〜♪」
詩音「唯笑ちゃんは何もなさってませんけど」
小夜美「双海さん、それを言っちゃダメ、それを言っちゃ」
唯笑「うぅ…いぢわるぅ」
まる「まぁまぁ、そこは俺の趣味だから言うな。んで、今回の章はどうだった?」
かおる「そうだなぁ、なんとなくぼんやりしててよく分かんないっていうのが正直なところかも」
智也「まぁ俺はなんとなくだけど、どういうことかは分かってるけどな」
詩音「…半々といったところでしょうか、分かる方と分からない方は。私の印象は物足りない感じがしますね」
まる「うーん、分かるように、分からないように書いたつもりなんだけどね。結構ばればれだったりして」
まる「それと物足りないっていうのは…力不足。状況を伏せた上で智也の心を書いてるから、作者の自己満足で終わってるかも。
   全てを理解している立場の俺が書いたから、状況がつかめない読者の人は意味がさっぱりかもなぁ」
小夜美「ずいぶんと自分で分かってるじゃない、直せば良いのに」
まる「あー…なんかどこ直せばいいかわかんない。ブランクが痛すぎる…」
まる「それにまだ自分では納得いかないとこもあるし。例えば文章が昔に比べると硬い、とか」
唯笑「あー、そんな感じあるねぇ〜。左脳寄りの文章っていうかねぇ」
まる「そんな感じ。もうちょっと読者の本能的な感情に訴えたいなぁ〜」
智也「まぁ理想だけならいくらでも言えるからな、言うだけ言っとけ」
小夜美「智也くん、それを言っちゃダメ、それを言っちゃ」
まる「うぅ…いぢわるぅ」
かおる「まぁまぁ、そこはまるの妄想だから言わないでおこうよ」
まる「…さりげに酷いよね、かおるって(涙」
かおる「褒め言葉として受け取っておくね♪」
まる「………。ま、まぁ、手探りしながら書いていく所存であります」
詩音「頑張ってくださいね、私も時々紅茶とお菓子を持って応援に行きますので」
まる「……ああ、詩音が天使に見える……今回の締めも詩音に決定だな、こりゃ」
詩音「(にやり)」
智也「……お、俺は何も見なかった、詩音があんな顔するわけがないよな、あは、あははは」
唯笑「?? 何言ってるの、智ちゃん?」
智也「な、何でもないっす、先輩っっ!!」
唯笑「ほぇ???」
詩音「知らぬが仏ですよ、くすっ」
智也「ひぃぃぃぃ!?」
まる「…なんだか知らんが。まぁいいや、詩音、遅くなったけど締めちゃって」
小夜美「え?」
かおる「あれ、次回予告とかないの? 恒例だったのに」
まる「いや、どうせ題名変わるからさぁ、言ってもしょうがないもん。それに次回はお楽しみ、ってことで」
小夜美「ふんふん、なるほど」
まる「そういうわけだから、詩音」
詩音「はい。…長々と申し訳ありませんでした。それでは、ごきげんよう……」


詩音「…ところで智也さん、私の顔を見たこと、今後どうしたら良いか、分かってますよね? くすくす…」
智也「ひぃぃぃ!!??」

次回へ続く。



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