The angel of darkness |
蒼樺 |
彼女は一体どんな夢を見ているのだろうか。 人として生きることを無理矢理止めさせられて、何百年もの長い時間を孤独の中で暮らさなければならない運命を背負わされた者の夢は、一体どのようなものなのであろうか。 また、夢でなくとも彼女の心に住むモノは何なのだろうか。 その答えは―― 闇があった。 どこまでも深く、どこまでも冷たい闇が。 一点の暖かみもなく、ただそこにある。 それは夢にも似た感覚だ。自分は確かにそれを見ているのに現実感を全く伴わない。手を伸ばせば簡単に触れられそうだが、決して触れることは出来ない。そんなジレンマだらけの世界観。 闇はただ闇としてそこに存在し、それ以上何にも干渉はしない。また、その闇が膨れることはあっても、小さくなることだけは決してなかった。 彼女はその闇を抱いている。しかし、誰もその闇に気づくことはない。何故なら、彼女の周囲にいる者達も皆、少なからず闇を持っているからだ。 だが、誰もが持っている闇の中でも、彼女の闇を知る者はいなかった。いや、知ったところで理解が出来ないだろう。彼等は彼女の“過去”を知らない。 「……………」 暗い部屋にある唯一の窓から差す朝の日差しを浴びて、クレア・イェイチはうっすらと目蓋を持ち上げた。いつもと同じ目覚め。そして、微睡み。 まだ細胞一つ一つが睡眠を主張している。 「……………朝……?」 これもいつもと変わらない呟きだ。もう数百年続けてきた習慣。彼女はほぼ毎朝この単語を呟いてきた。 闇に生きる自分も必ず迎える朝。しかし、クレアはそのことに疑問を感じてしまう。いや、正確には疑問に思っているのではない。ただ、いつまでも繰り返されることに飽きている。 何故、私は朝を迎えることが出来るのだろう、と。 それを理解できる者はいない。 いや、いるにはいるが、明確に答えを出せるものはここには存在しないだろう。彼女の真の意味での仲間は遠く離れた場所で暮らしているのだから。だが、それを恨む気は毛頭ない。彼女達自身で決定され、実行されたことなのだから。 クレアは数度寝返りを打った後、ようやく身を起こした。うなだれた首筋から緑色の髪がさらりとこぼれる。 朝、クレアがもっとも嫌になる瞬間だ。ほとんど残っていない“感情”の中で、この感覚だけは薄れていかない。 寝起きの瞬間だけはどうしても好きになれない。別に起きるのが面倒なのではない。むしろ、クレアは規則正しい生活をしている方だ。朝も晩も、定刻通りに寝、そして眼を覚ます。いまだに生きていることを、生き続けていかなければならないことを疎ましく思ってはいるが、クレア・イェイチというニンゲンが存在している限りはそれを放棄するつもりもない。 クレアが朝を忌む理由、それは寝ぼけ眼にうつる自分の髪の毛だった。 鮮やかな輝きを持つ緑色の髪。肩口で横一線に切りそろえられた髪は朝起きあがると必ず視界の端に映る。この髪が嫌いなわけではなかったが、それでも見るたびに憂鬱になった。 (私の、亜麻色の髪……) かつて、まだ人間だった頃の髪の色が思い浮かび、つくづく自分が人外であることを思い知らされる。 《悪魔の落とし子(ハーフ・デーモン)》。 クレアたちは大衆からそう呼ばれていた。もっとも、彼女達自身はそのような名前で呼ばない。彼女達は自分たちのことを《進化した人間(ニークシェア)》と呼ぶ。 人間と動物との合成生物。最初はまさにその通りだった。しかし、いつの日からか《悪魔の落とし子》は普通の家庭からも生まれるようになってきた。その原因は未だに解明されていない。彼等の特徴は肉体の何処かに何らかの痕があるということだ。腕に羽根がついていたり、皮膚が変化していたり。クレアの場合はそれが髪の毛だった。 「お目覚めですか?」 上半身を起こしたまま動かないクレアに声を掛ける者がいた。 「おはようございます、クレア様。今日もいいお天気ですよ」 そう言いながら部屋に入ってきたのは見た目はクレアの同じくらいの歳の少女だった。 「お召し物を用意致しました。これにお着替え下さい。それと、お食事の準備も出来ております」 少女は虚ろな眼差しのまま動こうとしないクレアを立ち上がらせると、着替えを促した。 クレアも半ば器械的に服を着替える。それを見て少女は満足げに微笑んだ。 「では、後ほど。食堂でお待ちしております」 そう言うと、少女は部屋から出て行こうとした。 「……クルディアナ」 しかし、それはクレアのかすれた声で止められた。 クルディアナと呼ばれた少女は振り返り、クレアの言葉を待つ。 「……闇は、好き?」 その唐突な質問にクルディアナは目を丸くしたが、すぐに普段の微笑みを浮かべて答えた。 「いいえ、私は闇は嫌いです。だって、何となく淋しいじゃないですか」 「……そう」 「では、私はこれで失礼します」 クレアの部屋は薄暗くて表情を読みとることは出来なかったが、クルディアナはクレアが何故そのような質問をしたのかを気にすることもなく部屋を出て行った。彼女はこういった質問に慣れていた。 「……闇は、淋しくはないわ」 クルディアナが部屋から出て行ったのを確認すると、クレアは呟いた。 それは誰にも聞かれることのない答え。 食堂に入ったクレアを待っていたのは、クルディアナを含めた数人の《進化した人間》たちだった。 「おはようございます」 食堂にいた者達が声を揃えて言う。しかし、クレアはそれに応えなかった。いつものことだ。クレアが彼らに対して労いの言葉を発したことはいまだかつて一度もない。だから、彼等も気にすることなく自分の仕事に専念する。 席に着いたクレアの前に食事が運ばれてきた。メニューは彼女への待遇に比べるとあまりにも質素だった。パン一斤と少量のサラダ、スープ、それだけである。 クレアはそれらを黙々と食べた。声を発する者は誰もいない。ただ、クレアが咀嚼する音だけが響く。 クレアが食べ終わった後も淡々としたものだった。空になった皿とカップが片づけられ、クルディアナ以外の者達は食堂から出て行った。 「クレア様」 クルディアナがクレアの横に立ち、挨拶の後初めて声を出した。 「今日、新しい従者が参ります。先日腰を痛めて引退なされた執事のイルマ殿の変わりの者です。 それから、先日からこの街にいるハンターですが、今のところ目立った行動は起こしていないようです。ただ、油断は出来ませんので今後も監視したいと思います。よろしいでしょうか?」 クルディアナがクレアに許可を求める理由。それはクレアがナランバルクの中にある《進化した人間》の街、プルート・スラムの長だからだ。スラムに住む者達は皆、クレアが外見よりずっと長く生きていることを知っている。だからこそ、彼女に対して敬う態度を取っているのだ。 「……………」 クルディアナの要請にクレアは反応しなかった。クレアの瞳は何処も見ておらず、もしかしたら彼女の声すら聞こえていないのかもしれなかった。 (クレア様は、やっぱり痛々しいわ) クルディアナはクレアの様子を見ていつもそう感じていた。 掠れ疲れ切った声、何を映しているのかわからない瞳、そして、時として理解に苦しむ言動。痴呆とも狂っているのとも違う。彼女の意志ははっきりとしている。ただ、考えていることが他人とは大きくずれているだけだ。 (これも気の遠くなるほど長く生きてきたせいなのかしら) しかし、クルディアナは同情などの思いは全く持っていなかった。もちろん最初は持っていたのだが、長くクレアに仕えているうちに無くなっていた。今持っているのは確かな忠誠心だった。 「……子供たちに、注意を」 「はい」 ようやく返ってきた返事に安堵しつつ、クルディアナは早速行動に出た。 クレアの言う“子供たち”、つまりはスラムの住民全員に警告を出すために。 「クレア様、どちらへ?」 立ち上がったクレアを見てクルディアナとは別の扉から食堂に来た男が聞いた。 「……屋上へ」 「畏まりました」 頭を下げてクレアが通り過ぎるのを待つ。しかし、一向にクレアが部屋を出る気配がない。 男が訝って顔を上げると、クレアは目の前で立ち止まっていた。 「どうか、なさいましたか?」 「……あなた、誰?」 「は。新しくクレア様に執事として仕えることになりましたジャクス・ウィルガーと申します。本日来たばかりですので挨拶が遅れてしまったこと、深くお詫び致します」 ジャクスは膝をついて挨拶する。 「……随分と大きな兎ね」 びくりとジャクスの体が震えた。 (恐ろしい御方だ。一目で私の正体を見破るとは……) 「その分機敏さには自信があります故」 「……それは楽しみね」 「は。そのようなお言葉、身に余る光栄」 「……堅苦しいのは嫌い」 「それは、申し訳ありませんでした。以後注意致しますので」 「……別に、いいわ」 「は。では、他の方々への挨拶もありますので」 「……そう」 たったそれだけの会話だというのに、ジャクスの全身は汗でぬれていた。これから仕える者への緊張と間近で会って始めた知った恐ろしさとで。彼女の一言一言がジャクスのすべてを見透かしているような感覚さえ覚える。 「……ねえ」 廊下に出たクレアがジャクスを呼び止めた。 「は。何か」 「……あなたは、闇は好き?」 その質問を聞いたとき、ジャクスは大きな違和感を感じた。この方は目の前にいるというのに、手の届きそうなほど近くにいるというのに、なんて遠くにいるんだ。 「私はその闇に属する者。しかし、闇はヒトに恐怖を与えるモノ。はっきり申し上げましょう。私は嫌いです」 「……そう」 ジャクスの答えを聞いたクレアはそれだけ応えると階段を上っていった。 「闇は好き、か。あの方はなんて恐ろしい問いをなさるのだ……」 その後、クルディアナが戻ってくるまでジャクスは立ち尽くしていた。 「……闇は好き? それとも嫌い? 淋しい?」 屋上でクレアが呟く。 「……闇は、何もない」 その自問を聞くものはいない。ただ、通り過ぎていった風だけがそれを聞いていた。 「ふぅ……」 素速く伝言を伝え、戻ってきたクルディアナは軽く溜息をついた。 新しくクレアに仕えることになったジャクスという男に早くも嫌気が差していたからだ。理由は単純だった。 (何で彼奴が来るのよ) クルディアナには子供の頃よく遊んでいた兄のような存在の男友達がいた。走るのだけはずば抜けて速かった年上の男の子が。 それがジャクスだった。 彼女がジャクスを毛嫌いするのはいくつか理由があったが、最大の理由は自分が良く苛められていたからだろう。今思うと恥でしかなかった。 (“捕食者”が“餌”に苛められるなど……あってはならないことだわ) 「久しぶりだな、クルディアナ」 自己紹介が終わり、解散となったとたん、ジャクスに声を掛けられていた。彼女としてはいち早く出て行こうとしていたのだが、そううまくはいかないらしい。 「ええ、まさかここで再会するとは思わなかったわ」 「全くだ。で、何故警戒する」 ジャクスは顔を引きつらせて数歩下がったクルディアナを見て眉をひそめた。 「別に、気のせいでしょ」 はっきり言って全く説得力のない否定だった。 「まあともかく、宜しく頼むよ」 「そうね、泣き出すほどこき使ってあげるわ」 「それは楽しみだ、はっは」 その瞬間、両者の間に火花が散ったのは気のせいでは無かろう。 「……しかし、クレア様は普段も“ああ”なのか?」 いきなり話しをクレアのことに持っていかれ、クルディアナは緊張した面持ちになる。 「“ああ”、って?」 「何を考えているのか全くわからない。もしかして――」 ジャクスが続きを言う前に、クルディアナの手がジャクスの首を締め上げていた。 「……何をする」 「それ以上言ったら殺すわ。クレア様を侮辱するような真似は絶対に許さない。ジャクス、いくらあなたが執事でもここでは私の方が目上なのよ」 柳眉を逆立て、射抜くような視線をこちらに向けるクルディアナを見て、ジャクスは息を飲んだ。 「すまなかった。ただ、知らなかったものでね」 「次はないわよ」 「わかった。気をつけよう」 ジャクスは息を飲むのと同時に感心していた。あれほど泣き虫で自分の言いなりだった少女が、今では立派に成長している。そんな当たり前のことを目の当たりにして素直に喜べた。 「さ、話しは終わりよ。ジャクス、お互いに時間が開いたときは昔話でもしましょう?」 「ああ、そうだな」 クルディアナはいつもの微笑みを浮かべると、クレアの元へと向かった。 「……怒りは、どんなもの?」 屋上に上がったクルディアナを待っていたのはそんな質問だった。 (この方は本当に何でも見透かしてしまわれる) ジャクスに感じた怒りは屋上に来るまでには収まっていたはずなのだが、どうやらクレアを誤魔化すことは出来なかったみたいだ。 「そうですね、自分の心を引き裂くものへの抵抗でしょうか」 答えに対して、クレアは肯定の否定もしなかった。それに関してはもうどうでもいいような、そういった感じだ。 「クレア様、ジャクスにはお気をつけ下さいね」 「……それは、何故」 「あの男は危険です。隙あらば心の奥底まで入り込むような、人の気持ちなど考えないような男ですから」 「……彼は、何」 「一言で申し上げるのでしたら、兎の皮を被った蛇ですね」 そう、彼の狡猾さとねちっこさは蛇とも言えるだろう。 「……可愛い蛇ね」 「彼に伝えておきますわ」 ただ単にクレアの言葉を伝えただけならきっと喜ぶだろう。クレアに仕える者は誰しもクレアに誉められることを至上の喜びとしている。周囲にいる者をそれだけ惹きつけるほど、クレアのヒトとしての、そして長としての魅力は大きい。 しかし、ジャクスをただ喜ばせるのはあまりにもつまらない。やはり自分の比喩も付け加えておくべきだろう。 「……ナメクジは、必要?」 「は?」 ナメクジ? 何故そのようなものが必要なのだろうか。 「いえ、ナメクジなど必要ないでしょう」 クレアは空を見上げた。晴れた日には必ず行う恒例行事。 こうして日がな一日空を見上げているのだ。 クルディアナは一日中クレアに付き添っているのだが、その間に交わす会話はほとんどが不毛なものといえる。もっとも、クレアが一方的に質問をして、彼女が答えるだけなので会話とは言えないのだろうが。 だが、クルディアナはその時間が好きだった。二人っきりで、誰にも邪魔されることのない時間。それが、どうしようもなく好きだった。 しかし、平和というものは得てして長く続かないものだ。 それは世の常だ。 様々な要因が入り乱れて心の平穏を掻き乱す。 いや、クルディアナにとってはジャクスただ一人いるだけで平和が遠退いていくのだろう。 これから先、どのような災難が待ち受けているのか。彼女には予測することは出来ない。 「……蛙もいらないみたいね」 ああ、三竦みのことか。 クルディアナはようやく合点した。 確かにジャクスのことを蛇と表現したが、あの蛇はナメクジなど恐れることはしないだろう。 むしろ、彼は蛙の方が苦手だったりするのだが…… 「それにしても、風が気持ちよいですね、クレア様」 軽く髪をゆらす程度の爽やかな風が、スラム内を駆け抜ける。 クレアは応えずに眼を閉じた。 (そうよ、あの男のことを気にする必要などどこにもないのだわ。こうしてクレア様のお側にいられるだけで、私は充分) クルディアナも眼を閉じる。 毎日繰り返されること。 変わり映えのない、同じことの繰り返し。 しかし、感じ取るものは毎日確実に違う。 「本当に、気持ちよいですね」 心の底から呟くと、クルディアナはクレアと共に日光浴を楽しんだ。 「ねぇ、あの人動くと思う?」 「当然だよ。それがハンターだぜ」 ナランバルク中心部にある宿屋の近くで、一組の男女の会話があった。男女といっても声を聞く限り二人とも子供のようだ。 「やだな……」 「何しみったれてんだよ」 「そんな事言われたってさぁ、あの人ハンターなんだよ?」 「それがどうしたんだよ」 「ハンターは私たちを殺すんだよ?」 少女の言葉に、少年は黙り込んでしまう。そんなことはわかっているのだが、改めて言葉にされると心にズシンと来るものがある。 二人は今、木の枝に留まっていた。小鳥型の《進化した人間》だ。彼等は本物の小鳥と同じ大きさになることが出来る。ただし、肉体的な限界があるため、10歳程度までがせいぜいだろう。 カルド・コルチェにアニス・コルチェ。二卵性双生児の兄妹だ。 「そんなことわかってるよ。でもな、ハンターを恐れていたら俺たち生きていけなくなるぜ」 カルドは自分にも言い聞かせるようにゆっくりと言った。 「それに、俺たちにはクレア様がいるじゃん」 「……うん」 二人にとって、クレア・イェイチは雲の上の存在だが、彼女には一度命を救われている。だからこそクレアを信愛しているし、彼女のためにこの危険な任務を受けている。それは二人で決めたことだから今更否定することはない。 だが、アニスは恐いものを見るとすぐに動けなくなるという症候があった。 「私、やっぱり恐いよ」 「だったら、俺がここを見張っているから、アニスはクルディアナ様との定期連絡をする。それでいいな」 「……わかった。ごめんね、カルド」 「謝んなよ。出来ることをやればいいんだからさ」 「……うん。じゃあ、行ってくるね」 「気をつけろよ」 「カルドもね」 アニスは弱々しく微笑うと、スラムを目指して飛んでいった。 「さてと、彼奴は……あれ?」 視線を戻したとき、ハンターは姿を消していた。カルドは慌てて探し、宿を出て何処かへ向かおうとしているのを見つける。 「危ない、危ない。見失ったらアニスに悪いわな」 カルドはハンターが行った方向に先回りすると、見渡しの良い屋根に止まり、毛繕いを始めた。こうしていれば怪しまれることもあるまいと判断して。 ハンターは狭い路地に入っていった。 「何処に行くんだ?」 不審がっていても仕方がない。カルドは再び追うことにした。 「あれ?」 しかし、またいなくなっている。 「何処かの家に入っていったのかな?」 「残念ながら、それは外れですよ」 「―――――!!」 声は真後ろから聞こえた。 慌てて振り返るとそこには短剣を携えたハンター。 「僕を尾行しているのには気が付いていましたからね」 恐怖で動けなくなった小鳥を前ににっこりと笑うハンター。カルドにはそれが死神に見えた。 「さて、君に一つ重大な情報を提供しましょう。明日スラムにお邪魔させていただきますね。もっとも、君はここで死んでしまうのですが」 そう言われてカルドは逃げようとしたが、あっさりと捕まってしまった。 「ああ、それだと君に情報を与えた意味がありませんでしたね。僕としたことがとんだお間抜けをしてしまいましたよ。ははは」 それが、カルドの意識が残っている内に聞いた最後の言葉だった。 数十分後、カルドの遺体が住民によって発見される。街の対魔監査官が到着したとき、彼の遺体の周りに数十羽もの小鳥が囲っていたという。 |
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