空の秘密道具騒動その2
                              鳴きの虎




【わ〇れとんかちの巻】
  武:なあ空、少年の記憶を取り戻せる道具ってないか?

  空:あるにはありますけど、あれはちょっと・・・。
   
  武:それなら、早く出してくれ。

  武:じつはこれなんです。「わ〇れとんかち」といって、無くした記憶を
    叩き出すとんかちなんですが・・・。

春香奈:なるほど、開かなくなった引き出しを叩いて中の記憶を飛び出させるというわけね。

  空:でも、この道具、問題があるんです。
    やりすぎると、よけいにおかしくなってしまうことも・・・。

 少年:じゃあ僕、遠慮しとくよ・・・。

  武:何言ってる!お前男だろ!少し痛いのくらい我慢しろ!

 少年:そ、そういう問題じゃないでしょ?

  武:記憶が戻らなくてもいいのか?

 少年:そ、それは・・・。

  武:もしかしたら、お前が無くした記憶の中にここから脱出するための手がかりが
    あるかもしれないぜ?

 少年:う、うん・・・。

  武:よし!行くぞ!少年、歯食いしばっとけ!

 少年:(ビクビク・・・・)

  空:く、倉成さん、あまり乱暴に叩かないでくださいね?

  武:まずは最初の一発!

ゴキン!

 少年:・・・・(微かに涙目)

  空:覚えていることが、この後写ります。

  武:どれどれ・・・ん?何だ、さっき食べたタツタサンドか。
    もっと前のことを思い出さなくちゃな。

ゴキン!

 少年:・・・・(涙ちょちょぎれてる)

  武:何だ、さっきの自己紹介のところか。
    こんなんじゃ駄目だ、さらに景気良く三発目!

−その後、合計10発叩かれたが、LeMUで全員が出会った頃の記憶しか写らない・・・−

 少年:もういやだ!嫌だよっ!
    こんな痛い思いするくらいなら、記憶なんてどうでもいいよ!

  武:痛いのがなんだ!男は我慢だ!
    というわけでさらにもう一発・・・

つぐみ:もう一発は、あなたが喰らっときなさい!!

  武:え?ぐふっ!?

−つぐみのボディーブロー炸裂・・・−

つぐみ:まったく・・・。
    これ以上話をややこしくするんじゃないわよ。

  空:あらあら・・・。

春香奈:そうだ、倉成が気絶してるうちに、倉成の頭を叩いて記憶を
    見てみない?

  空:田中さん、もし倉成さんがおかしくなってしまったら、食事のとき困るのでは?

春香奈:あ・・・。そうだった。

  空:ややこしいことにならない内に、この道具はしまっておきます。
    それから、少年さんと倉成さんを介抱してあげないといけませんね。


−そして17年後−

桑古木:おかしいな、叩いてみたけど、何も起こらないぞ?

ホクト:ううう・・・。痛い・・・。

  空:あ、すみません。どうやら故障してるみたいですね。

秋香奈:それじゃ、しょうがないわね。

−その後の桑古木と空の秘密の会話−

桑古木:なあ、さっきのとんかち、もしかして・・・。

  空:ええ、意図的に最初から故障させておきました。
    現時点でホクトさんの記憶が戻ってしまうようなことがあると、計画に支障を来たす恐れがありますので。

桑古木:・・・よくやった。
    チッ、それにしてもホクトは得だよな・・・。一発で済んだんだから。
    俺なんか10発殴られたんだぞ・・・。
    計画のためとはいえ、それにしても不公平だ。

  空:あらあら・・・。


【ね〇い星の巻】

  武:空、こんな所で何やってんだ?

  空:ええ、少しいらない道具を処分しようかと・・・。

  武:お、何だこの傘は?

  空:あ、だめです倉成さん、その傘は・・・。

  武:な、なんだこりゃ?開いたら雨が降ってきたぞ?

  空:それは雨〇り傘です。

  武:何のための道具だ?

  空:・・・理解不能です。

  武:原作者に聞いてみるか?

  空:残念ながら、既に故人です・・・。

  武:だが、捨てるのはもったいない気がしないか?
    水だけは無限に出てくるから、こいつを増やせば水不足なんかに役立つ気がするぞ。

  空:あ、それもそうですね。

  武:このグローブは何だ?

  空:け〇かてぶくろ、一人でけんかができます。

  武:・・・何の役にも立ちそうにないな。

  空:・・・同感です。

  武:この星は?

  空:ね〇い星。願いを叶えてくれます。

  武:何だ、それはすごい道具だな。
    じゃあ、俺たちをLeMUから脱出させてくれ。

  空:あ、駄目です、その星は・・・。

−その瞬間、空を除く全員がLeMUの外の海底へ・・・−

春香奈:倉成のバカ!もう少しで全員死ぬとこだったじゃない!

つぐみ:・・・・・。

 少年:きゅう・・・・・。

 ココ:わあっ、少ちゃんしっかりして〜。

  武:確かに脱出は脱出だが・・・。

  空:この星は勘違いばかりするから、あまり役に立たないんです。

  武:だが、やはり捨てるのはもったいないな。

 ココ:その星さん、かわいいね〜。
    いらないんなら、ココにちょうだい。

  武:ああ、いいぜ。

−その後、ヤミオニにて・・・−

 少年:ど、どうしよう、このままじゃ見つかっちゃう。
    そうだ、さっきココが貸してくれた星で・・・。
    星よ、僕をかくして。

−その後、少年を除く全員がつかまったが・・・−

 ココ:少ちゃ〜ん、少ちゃ〜ん。

  武:変だな、少年のやつ、どこに隠れてるんだ?

春香奈:空がいれば一発で分かるんだけど、生憎今は出て来れないしね。

−その頃、少年は・・・−

 少年:ううう・・・。寒いよ〜。暗いよ〜。
    マグロの冷凍貯蔵庫に隠すなんてひどいよ〜。
    このままじゃ凍死しちゃうよ〜。

−その後、何とか少年は救出されたが・・・−

 少年:このばか!役立たず!
    もうちょっとで死ぬとこだったじゃないか!
    お前なんかゴミ箱に捨ててやる!

 ココ:少ちゃん、だめだよ!
    星さんをいじめないで。

 少年:う・・・。

  武:少年の気持ちも分かるけどな・・・。

  空:ココちゃんは優しいですね。

−その後、タツタサンドは嫌だのイベントにて−

 少年:もう嫌だ!タツタサンドは嫌だよ!
    僕は白いごはんが食べたいんだよ!

 ココ:だいじょうぶだよ。ココにまかせて。

 少年:え?

 ココ:星さん星さん、少ちゃんに白いごはんを出してあげて。

−その瞬間、生米が10キロほど・・・−

春香奈:確かに白いごはんだけど・・・。

  空:すみません、LeMUのタツタサンドの売店には、炊飯器が無いんです。

  武:・・・少年、鍋でよければ炊いてやるけど食うか?

 少年:うん・・・。

  武:とりあえず、白いごはんが食べられるんだ。
    味はどうあれ、これ以上わがまま言うなよ。

 少年:うん・・・。

  空:はじめてその星が役に立ちましたね。

 ココ:少ちゃん、よかったね♪
    星さんにお礼を言わなきゃ♪

 少年:うん、ありがとう、ね〇い星・・・。
    さっきはあんなこと言ってごめんね。

  空:くすくす・・・。
    何だか見ていて微笑ましいですね。

春香奈:そうかもね。






あとがき

  武:今回は、「秘密道具騒動」の割にはあんまり空の出番が無いよな?

  空:ええ、基本的には道具を出す人と道具を扱う人は別ですから。

  武:確かにそれが、原作の趣ではあるけどな・・・。
    でも、出番が無い割には何だか嬉しそうだな。

  空:ええ、作者さんの闘牌伝で次回大活躍の予定ですので♪

  武:俺も次に大活躍の予定だそうだ。お互い頑張ろうな。


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