---タイムパラドックスから見るBW解釈--- 
月守 蒼輝


この解釈を読む前に皆さんに注意してもらいたいことがあります。
この内容は全てフィクションです。
いくつかの学説などを引用してますが、その解釈の性質上きわめて信憑性は疑わしいのでご了承ください。


歴史の改ざんには常にタイムパラドックスが付きまといます。
BWが召還されたのはBWがそのように仕組んだからですが、これは明らかに不自然です。
また、確認できる限りただ一度だけパラドックスが生じています。
これは一体どういうことでしょうか?
順を追って説明していきたいとおもいます。

タイムパラドックスとは何でしょうか。
一言で言うと『因果律の崩壊』です。
この世界の全ての出来事は、原因と結果の連続によって成り立っています。
たとえば、種をまいたら芽が出る。
種をまくことが原因であり芽が出ることが結果です。
種をまかずに芽が出ることは常識では考えられないし、そのようなことが存在してはいけない。
これが因果律の考え方であり常に絶対なのですが、歴史改変はこれを常に脅かします。
何故なら、結果が出た後にその因果を書き換える作業だからです。
冒頭で述べたとおり、BWのケースでは召還されたBWが過去に遡り優春にBWを召還させるという、きわめて危険な歴史改変が行われています。
これは「卵が先か鶏が先か」のように非常に複雑な問題です。


BWは他のたくさんの結末やその中での登場人物の言動も数多く見ています。
そう、BWはたくさんのパラレルワールドをいろんな観測者のさまざまな視点から見ることが出来る能力を持っているのです。
それこそが「第三視点」です。
もしBWがキュレイで現実を確定したら、その瞬間にパラレルワールドの存在はその意味を失い消滅してしまうでしょう。
しかし、これは彼の能力と存在そのものに矛盾します。
これが意味するのは、確定せずにそれまでに見たあらゆる世界の全てを認めなければならないということです。
ここで、問題の第三視点について説明したいと思います。

これまでに第三視点に関して分かっているのは以下の3点です。
・過去に行って別の歴史を作ることが出来る。
・さまざまな選択肢によって生み出された結果を全て知ることが出来る。
・他者の視点を借りることが出来る。
1,2番目から、BWは選択肢を「確定」するのではなく「増やす」ことが分かります。
その可能性は無限に等しく、多種多様な世界が生まれることでしょう。
そして、その増殖したパラレルワールド同士は「W」ではなく「Y」と言われています。
つまり、さまざまに枝分かれしてはいるけれどその根本となる幹の部分は一つであることになります。
その幹や枝の中ならばBWは自由に行き来できるのです。
そして幹から枝までの距離が時間の流れであり、枝分かれしている部分が分岐点、枝の数がそのまま世界の数です。
新たな歴史の枝が生まれたところで、幹はしっかりと残っているので矛盾は生じません。
しかし、BWがBWによって呼び出されているのは矛盾ではないのか? という問題がまだ残っています。

本来ならBWは武たち3次元世界の住人ではなく高次元の存在です。
それゆえに時間の流れを見ることが出来るのですが、召還されてホクトに憑依することで3次元世界の認識も手に入れます。
ただし、3次元に降臨することによって、BWは全てのパラレルワールドの住人として非減数分裂(コピー増殖)するのです。文字通りコピーなので、4次元世界に残ったオリジナルのBWは相変わらず1つ高い次元から世界を見下ろしたままです。よって、歴史の樹形図が脅かされることはありません。
このため、BW(1)が改変した歴史の中で別の新たなBW(2)が召還されるという事態が発生します。
全てのBWの誕生は2034年なので、BW(1)が2017年まで戻って改変できる環境ではBW(2)召還の歴史に矛盾はありません。
ただし、4次元世界の歴史上で一番最初のBWを呼び出す別の人物が必要です。
もちろんそれは優春です。最初にBWを呼び出した世界は救われることがありませんが、BWが3次元世界に関わるきっかけを作ることで他の並列世界を救うことが可能となりました。
二つ目以降の世界では、既に呼び出されているBWが優春に自分を呼び出した方法を教えれば、その歴史の中では彼女が自力で計画を考える必要がなくなります。
もちろん最初のBWが召還された歴史は平行世界の枝の一つとして残ります。
とにかく、BWがBWを召還することで一つの世界で二人のBWが存在していたことになります。

更に。無限に増え続ける世界は質量保存の法則に矛盾するという考え方もあります。これを解決するには、当然ながら世界の総和が決まっていると考えなければなりません。つまり増える一方で消えてゆく世界が存在し、それによって世界の総和を保っていることになります。頻繁に増える世界から遠い分岐にありその存在が希薄な世界から消えていくとするならば、BWが一度通過してよくない結果になった世界は繰り返されず消滅していくでしょう。そしてココを救った時点でその世界を中心として分岐が始まるため、全ての並列世界は「ココを救った世界」に収束しそこから新たな歴史が刻まれ世界が生み出されることとなります。
これこそがEver17におけるココ編の価値なのではないか、と思います。










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