---生物学的に見るEver17--- 
玖堂つかさ

第一講:本当に、つぐみは紫外線に弱いのか?


 ゲーム中では、つぐみが紫外線に弱い理由として「キュレイウィルスが細胞分裂を促進するために、ガン抑制遺伝子であるp53を書き換えてしまうため、紫外線によって傷ついたDNAを修復することが困難であり、紫外線を浴びただけで発ガンする危険がある」といったような説明がなされていましたが、これは少し違っています。
 一般にp53はガン抑制遺伝子として知られていますが、その働きは「ガンを抑制する」というよりも「細胞が異常分裂しないように管理する」ものだと言えます。実際のDNA修復は、異常のあるDNAを切り捨てて新しくDNAを合成したり、「DNAポリメラーゼ」や「メチルトランスフェラーゼ」といった酵素によって異常部分を修復したりといった方法で行われます。
 では何故、p53がガン抑制遺伝子と呼ばれているのかというと、そもそもガンというのは「p53が正しく働かなくなり、細胞が異常分裂する病気」なのです。つまり、異常分裂をする細胞こそがガン細胞であり、それが起こらないように管理しているp53のことを「ガン抑制遺伝子」と呼んでいるというだけなのです。
 キュレイウィルスがこのp53を書き換えてしまうということは、細胞をガン化させていることと同義なのですが、しかし、つぐみの体細胞がガン化したようには思えません。現に、細胞分裂の速度が上昇しているのに、です。これはどういうことかと考えるに、キュレイウィルスのp53の書き換えは「p53を破壊する」のではなく「p53の能力を向上させ、より高度に細胞分裂を管理出来るようにする」ものであると考えられます。p53は老朽化した細胞や、修復不可能なDNA欠損を起こした細胞にアポトーシス(プログラム細胞死)を起こさせる遺伝子でもあるので、その能力も合わせて向上させバランスを取っているのでしょう。
 この説を真とすると、キュレイに感染した細胞のp53は良い方向に書き換えられることになるので、常人よりも紫外線に強くなることはあっても弱くなることは考えられないのですが(キュレイの代謝能力をもってすればDNA修復酵素を産生することも容易なはずですし、万が一修復不可能な欠損が発生しても容易にアポトーシスが起こせます)、ゲーム中では、つぐみ自らが「紫外線に弱い」と言っています。つぐみはあの時、武に嘘をついたのでしょうか?いえ、つぐみは紫外線対策にみゅみゅ〜んの着ぐるみを着たりと紫外線にはかなり気を使っている様子なので、嘘をついたとは考えられません。これはどういうことなのでしょうか?一番有り得そうなのは、「つぐみの知識自体が間違った知識だった」という説です。
 つぐみが「自分は紫外線に弱い」という知識をどこから入手したのかはゲーム中では語られていませんが、おそらくはライプリヒ製薬の研究員であると考えられます。その研究員はつぐみにこう言って騙していたのではないでしょうか?「お前の体はp53が書き換えられていて紫外線に弱いんだ。だから研究所で保護してやっているんだ。逃げようなどとは考えるな」と。その言葉を、既知の間違った知識(p53が異常遺伝子を修復しているという知識)を持っていたつぐみが聞き、「自身は本当に紫外線に弱いんだ」と思い込んでしまっていたとすれば、つぐみは嘘をついていたわけではなく、且つ紫外線対策を講じていたことに矛盾も生じません。


結論:つぐみは紫外線に対して弱くはなく、寧ろ強いくらいである。よって、普通に日光の下で生活しても何の問題も発生しない。





追記:・・・何というか、とんでもない事実が発覚してしまったような気がします・・・(汗
つぐみと武が普通にらぶらぶでぇと(爆)出来るので、TTLLの皆さんには朗報かもしれませんがw
尚、当方の知識自体が間違っている可能性も否定出来ないので、「ここはオカシイんじゃないの?」などといった意見は、下記メールアドレスに寄せてくれると有難いです。間違いが発覚次第、訂正します。


<kudou_tukasa@hotmail.com>








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