第一回倉成争奪戦in忍者村
                              NONAME


〜旅立変〜


やあ、全国2億人(推定)のBW、元気かい?
俺、倉成武はちょっと困ってる。
なんでかって?
それはだな……話せば長くなるんだが……
まずは事の発端を話そう、それは3日前のことだ……


カランカランカラ〜〜ンッ

「おめでとうございま〜す!特賞の忍者村、二泊三日の旅が当たりました〜!!」

高らかに鐘の音が当たりに響いている。
俺の目の前には特賞を意味する金色の小さな玉が転がっている。

「わぁ、お父さんやったね!」
「特賞って本当にあるのね……」

ホクトとつぐみが後ろで各々感想を言っている。
しかし最も喜ぶであろう人物の声が聞こえない。
俺は後ろを振り向く。

「…………」

沙羅は固まっていた。

「おい、沙羅?」

とりあえず沙羅の目の前で手を振ってみる。
しかし反応は返ってこない。

「放心してるわ……」

結局、沙羅は一時間固まったままで俺とつぐみが担いで帰宅した。
そして放心から醒めると……

「パパ最高〜♪I see I see アイスィテルゥ〜♪」

それは優秋のセリフだ!!とツッコミたかったが今の沙羅には無意味だろう。

「ま、家族水入らずで旅行も悪くないな……」
「そうね」

つぐみは淡々と言っているつもりだろうが口元が緩んでいる。
ホクトもニコニコ微笑んでいる。

「おあつらえ向きに明日から連休だし、忍者村とやらに行きますか!」
「お〜〜!!」

沙羅が思いっきり手を上げて叫ぶ。
つぐみとホクトも頷く。


という訳だ。
何?微笑ましいじゃないかだって?
そうだな…これだけなら微笑ましいだろうな……
しかし世の中そんなに甘くないんだよ。
さらに説明が必要だな、再び回想にレッツゴー!


「荷物の準備は終わったか〜?」

俺は玄関先から叫んだ。
既に自分の荷物は車に積んである。

「ごめんなさい、遅くなったわ」

つぐみの声がした。
目の前にはつぐみinみゅみゅーんが立っていた。

「その格好はやめい」
「やっぱり……?」

日傘もあるのに……なんでみゅみゅ〜んの着ぐるみを選ぶんだか………

そうこうしている内に荷物も積み終えて俺達は忍者村に向けて車を走らせた。
高速に入り、移動は順調だった。
しかしその時だった。
一台のバンが俺達の車の横にぴったりとくっついてきたのだ。
俺がそれに気付いたその時……

「たけぴょ〜〜〜ん!!」

たけぴょん……俺をそう呼ぶのはアイツしかいない。
マイクロウェーブ送信施設もとい八神ココだ!!
おそるおそる俺は横のバンを見た。

「やっほ〜、倉成〜」
「こんにちわ、倉成さん」
「よっ、御家族揃って旅行かい?」

例の如く優春達であった。
優春と優秋がこちらに手を振っている。
桑古木はニヤニヤと笑っており、空はにっこりと微笑んでいる。
ココにおいては窓から乗り出している。

「…………」
「…………」

騒々しい向こうとは打って変わってこちらは黙り込んでしまう。

『盗聴された?』
『それはないはずよ』

俺とつぐみは声に出さず会話した。
これぞ愛とキュレイによって成せる奇蹟だ!!
え?頭は大丈夫かだと?
安心しろ、俺はいたって正常だ。
少々マイクロウェーブが流れこんできているが……
とりあえず会話を続けよう。

『とりあえず……どうする?』

俺が尋ねると10秒程沈黙が流れた。
その間も優春達との併走は続いている。

『『逃げよう』』

俺とつぐみは見事にハモった。
これも愛が成せる業なのだ!
まぁ、それはともかく俺は思いっきりアクセルを踏んだ。

「「「「「あ!!」」」」」

バンの5人は叫んだ。
しかし既に俺達の車は遥か前方、このまま撒いてやったのだ。

「お、おとうさん……、どうして逃げるの?」
「決まってるだろう、あいつらと一緒だと絶対問題が起こるからだ!!」

忍者村が苛烈な水圧に晒されてはたまったもんじゃないからな。
ん?忍者村は水中にはないだろだって?
気にするな、そこはノリだ。

「このまま一気に忍者村まで逃げるぞ!!」

しかし俺の考えは甘かった。
もう甘々だ。
例えるならば涙山崩し一回に使用する人魚の涙を一気に口に含んだくらい甘い。
おっと、わかりにくいなんてツッコミはなしだ。

猛スピードで走ったおかげで忍者村へはあっという間に着いた。

「到着〜〜♪」
「「「到着〜〜♪」」」

ん?何だ今の俺の声に続いて聞こえた声は?
恐る恐る俺は声のした方向を振り向いてみる。
当然ながらそこには優春と愉快な仲間達がいた。

「なんでお前ら追いついてるんだよ!!メチャクチャスピード上げてたのに!!」
「甘いわね、倉成。こっちにはユウがいるのよ!!」
「私のドラテクなめないでよね、夜露死苦!!」

そうだ、優秋は苦麗無威爆走連合の総長だった……
てか優秋、免許持ってたのか……
しかし夜露死苦はもうヤバイだろ。


と言う訳なんだこれが。
かくして俺達+優春達の合計9人の忍者村2泊3日の旅行が始まった……

「神様、仏様、ブリックヴィンケル様、どうか忍者村が圧壊しませんように……」
「何言ってるの、武?」
「なんでもない……」

つぐみが訝しげな顔で尋ねるが俺はただ涙を浮かべるしかなかった……

                                   つづく



  【 あとがき 】
Ever17SSは初めてのNONAMEです。
自分はギャグ専門で書いていくと思います。
キャラ壊れ、意味不明ギャグが出てきても怒らないで下さい。
ああ、ウィルス送らないで!!
……Tief Blauはもっとダメ〜〜〜!!
いや〜〜〜〜〜〜!!(被害妄想)
ごふっごふっ!!(吐血)←妄想の産物


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