12月31日

「・・・・もうすぐ正月か。」
家でのんびり「ブラボーミュージック」をしながらつぶやく僕。
ちなみにプレイ曲は「カノン」だったりする。
クリスマス時にこの音楽ならば合っていただろう。
「・・・武達、元気かな?」
そう思った僕は、又、行こうと思った。
ちょうど、明日は正月だ。


〜冬の女神(前編)〜
                             武村 渉


1月1日

僕は、武から住所を聞いていたから
家へと向かう事にした。
今なら、きっと家にいると思う。
(ちなみに、今の時刻は午前七時である。)
さすがにけんかとかは無いだろうなぁ・・・。

しかし
ガシャーン!!
バリーン!
玄関のチャイムを鳴らす前に物が割れる音が聞こえてきた。
まさか、けんか中・・・?
「武っ!私が着替えている時に扉をあけないでよっ!」
「うわっ!やめろつぐみ!当たったら怪我じゃすまないだろっ!?」
・・・どうやら僕の考えは浅はかだったらしい。
確かに、「けんかする程仲がいい」って言うけどなぁ・・・。
物を投げるのは「仲がいい」とは言うのだろうか?
そう思いつつ、僕は溜息を吐きながらチャイムを鳴らした。
すると
「はーい。」
元気の良い声が聞こえてきた。
声からして、多分ホクトだろう。
「どなたですかー。」
「あの・・ブリッツヴィンケルだけど・・・。」
この名前を言うのもどうかと思うけど、多分通じると思う。
すると、思ったとおり
「あっ!また来てくれたんだ!」
ホクトが姿を見せてくれた。
ホクトは正月らしさ全開の和服を着ている。
やっぱり正月と言ったら和服だろうな・・・。
と思っていると
もの凄いスピードで花瓶が飛んでくるのが目に入った。
このままではホクトに当たってしまう。
「危ない!」
僕がホクトに言うが、時既に遅し。
花瓶は、ホクトの頭に直撃してしまった。
そのまま僕の方へと倒れる。
「だ、大丈夫!?ホクト」
廊下の向こうからつぐみがこちらへとやってくる。
「ほら、いわんこっちゃない。」
その後ろから武も近づいてくる。
「お、お兄ちゃん!?」
さらに後ろから沙羅がこっちへとやってきた。
「うーん・・・。」
それにしても、ホクトは気絶しているだけだから凄い。
普通の人ならば明らかに出血して重傷になったであろう。
「大丈夫・・・みたいだね。」
目はピヨリ目だけど、この状態ならしばらく休めばなんとかなるだろう。

「ところで、お前は一体・・・?」
ホクトを寝かせた後、武は質問をしてきた。
「お兄ちゃんの知り合いですか?」
沙羅も同様の言葉を言う。
でも、忘れるのも無理は無いか。
あれから約七ヶ月も経ったんだ。
それでも、ホクトしか覚えてないというのもむなしいな・・。
「武、沙羅、つぐみ、ブリッツヴィンケルと言えば分かる?」
僕はまた、あの時の名前を言った。

この名前を言うと
もう一人の自分が現れる。
翼という自分に
ブリッツヴィンケルという新たな自分が現れる。
でも、僕はそう生きていかなければならない。
この世界では、そう名付けられたのだから。
でも、決して違う自分では無い。
いわばこの名前は
HNやPNみたいな感じと言った方が正しいのかも知れない。
だけど
本当の名前はどこにある?
そう聞かれると僕は・・・・。




             後書きでござる!
作者「いやー、書いた書いた。」
時瀬「おい、まだ完成していないだろう?」
篠月「それとも、あきらめたの?」
作者「馬鹿言うな。これはあくまでも前書きだよ。正月SS用のな。」
時瀬「ふーん。んで、これは何をテーマに書いたんだ?」
作者「ん、それは(自分の存在)だな。」
時瀬「それとは無関係そうだが。」
作者「いや、(名前)がそれに関係しているんだ。」
篠月「それで、この後の展開は?」
作者「うっ、それは・・・まだ・・・。」
篠月「私達が出てくるSSも未だに途中だからね、そうだと思った。」
作者「(ぐさっ!)どうせ僕は未熟ですよ・・・。」
時瀬「それでは、後編でまた。」
作者「締めも取られるし・・・。」




2002



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