桑古木涼権の優雅な一日
                              歩


やあ読者のみんな元気かな?
今日はこの俺、悲劇のヒーロー桑古木涼権のとある一日を見てみよう。
涙無しには語れないこの俺の生き様をとくとご覧あれ!



A・M 6:30 桑古木隊員ただちに起床せよ!

ジリリリリリリ!!!!!!!

バン!!!
目覚ましを壊さんばかりの勢いで止める。
「うう……あと5分……。むにゃむにゃ……。」
再び気持ちよいまどろみに帰ろうとした、が
「桑古木〜、朝よ〜。」
優だ。
毎朝ご苦労なこって。
しかしここで起きては男がすたる!
俺は無視を決め込んだ。



「ふう……しょうがないわね。入るわよ〜。」
ガチャ。

優が部屋に入ってきた。
しかし、まだ起きない。起きるものか!
たとえどんな手を使われても眠り続けてみせる!

そう、俺は優と一緒に暮らす(結婚とか同棲じゃないぞ!)ようになってから
毎朝こんな感じなのだが連戦連敗負け続け。(まあ要するに結局起こされる)

そりゃあ部屋に爆弾投げ込まれたり妙な薬品放出されたりしたら誰でも起きるだろう。
しかも優が
「うふふ。この薬たくさん吸っちゃうと体が小さくなって子供になっちゃうのよ♪
まさにどこぞの名探偵みたいよねぇ〜。」
とか言うから慌てて飛び起きたが。
このマッドサイエンティストが!

ん?なぜそこまで寝ることにこだわるのかって?
いや決して起きるのが嫌だとかだるいとか言うくだらない理由ではないのだ。
17年の間に培われた「武になりきる」と言うのが俺に染み付いているからだ。
彼ならきっとこうだろうというのを実践しているだけだ。
……そこ!どうせ言い訳だろ?とか言うな!
まあそろそろ優を諦めさせてやりたいとかいう意地も出てきた。
なんとしても今日こそは!



ん?なんだ?動きがないな……。
もう爆弾だろうと黒服の男達もびっくりな薬でも起きないぞ!
なんたってガスマスクにヘルメットまでふとんの中にあるからな。
四次元○ケット顔負けの仕様になっている俺のふとんにもう敵はない!

「……うん、そうね。今日はこれで行きましょう。」
何か不吉な声が聞こえた……。
……な、なんだって来い!
俺は……俺は死なない!

「行くわよ……。一子相伝の奥義……。田中流グランドヒールドロップ!」
「不届き物に天の裁きを!」
ドスドスドス!!!
「……………………!!!!!!!!!!」
めきょ。
変な音がした。
明らかにかかと落としにつける擬音ではない。
それに3コンボか……。優の秘奥義に違いない。

「烈火さん、ありゃああばらの二、三本いっとるで。」
関西弁のJORKERの声が聞こえたような気がした。
俺がキュレイじゃなかったら死んでるぞ……。

やがて思考さえも停止した。
いや、最後に少し……

「……これで気絶すれば結果オーライ?」


オーライじゃねえよ……。代償が大きすぎる……。

「あら?まだ起きないわね?力をセーブしすぎたかしら?」

薄れ行く意識の中で恐ろしいことを聞いた気がしたが覚えていない。
いや、いっそ忘れてしまいたかったのかもな……。

「仕方ない……、これだけは使いたくなかったんだけど……。」

ずるずる、ずるずる。

「よいしょっと……。」

ぺとっ。

冷たい……。
あまりの冷たさに少し意識が戻った。

これは……LeMUのときと似てる……。

ならばもしや優はふとんにアイスでも入れたのか?
少し手で触ってみる。

何だ?氷?

ま・さ・か……。

嫌な予感がして目を開けるとそこには!

        「まぁぐぅろぉだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

壊れた。自分でもわかった。
目の前にぎょろっと目を開いた冷凍マグロがあった。

「マグロはいやだぁぁぁぁ〜〜〜!!!」
起きた、起きてしまった。

「あ、桑古木おはよう。」
こともなげに言う優。
「ゆ、優、おまえなぁ〜俺のトラウマを利用するなんて卑怯だぞ!」
「あら、何かおっしゃいまして?おほほほほほほ。」
くっ!この女。もういっぺん崩壊寸前のLeMUに放り込んでやりたいぜ。

「毎朝起こす私の身にもなってよね。」
「起こさなけりゃいいだろうがぁ〜!」
「何言ってるのよ。あれだけ大規模な計画をやったんだから
事後処理が大変なことぐらい知ってるでしょ?」
「ま、まあな。」
「あなたもい・ち・お・う社員だったんだから手伝いなさいよね。」
「一応かよ……。」
「はいはい、もういいから早く着替えて顔洗って朝ごはん食べにきなさい。」
そう言って優は出て行った。

チャンス!レッツ二度寝!
ばたっ。
「ぐ〜ぐ〜ぐ〜ぐ〜。」
「マグロマグロマグロ♪マグロを投げると♪
桑古木桑古木桑古木♪桑古木が起き〜る♪」

!?しまっ……。
ドガッ!
300Kgはありそうなマグロが俺の上に乗っかっていた。
っていうかどうやって投げたんだ、これ?
優は入り口にいるのに……。キュレイの恩恵か?
とにかくもうだめだ。起きよう。
心なしか優の背後にマグロが山積みされてるように見えるしな。

願わくばB・Wよ。
10分ほど前の俺にすぐに起きるように言ってやってくれ……。
生命の危険が……、とな……。
そういう歴史があってもいいよな……ふふ……。
うう……腹が痛む……。


A・M 7:00 朝食は洋食って決めてるんだよ!……うわ!すまん!
           悪かった!タッタは……タッタだけは勘弁してくれぇ〜!

ふ〜やれやれだぜ。
朝の激戦を終えて居間に来た。
「あ、やっと起きてきたんだ。おはよう、桑古木。」
「ああ、おはようユウ、空。」
先客がいた。
「さきほどすごい叫び声が聞こえましたが……だいじょうぶですか?」
「いつものことだからな。……今日は特別きつかったような気もするが。」
「もういい加減にあきらめたら?お母さんはそんなに甘くないわよ。」
「やなこった! お?そういえばココは?」
どうも静かだと思ったら。
「ココなら『電波受信だよぉ、クィクィ星人がココを呼んでる〜』とか
言って出かけたわよ。」
「うむ。まあいつものことだな。」
いつもかよ!とかつっこまないでくれよ。
彼女は確かにちょっと他の人と違うところがあるけど……。
ちょっと……うん、ちょっとだ。文句はないな!?

「はい桑古木さん、朝ごはんですよ。」
「いや、すまん、ちょっと腹が痛くて食えそうもない。」
本当は肋骨が一本欠けててもおかしくないほどの打撃を喰らったが。
まるでかきコオロギを食ったあとのようだ。

「朝ごはん食べないと力入らないよ。」
「それはわかってるが……。ユウ、お前の母親はどうなってるんだ?」
「へ?何が?」
「あの強烈なかかと落としだよ。」
「ああ、あれ。あれ使ったんだ、久しぶりね〜。
前使ったのは私が反抗期で族のメンバー全員で押し寄せたとき、
いやツキノワグマ17匹を同時に相手した時だっけかな?」
「………………。」
恐るべし……田中親子。


A・M 8:00 キミはぁ〜完全にぃ〜包囲されている〜
          おとなしく〜出てきて〜仕事しなさい〜

きゅるるるる〜……。
うう、腹は減ってるのに食えないとは……。
これから地獄の15時間労働なのに……。
大体おかしいだろ!?毎日15時間だぞ!15時間!
過労死するわ!

そこで俺の頭に一つの名案が浮かんだ。
もうすでにわかるだろうがそれは……

                『さぼる』

これっきゃない!だが優に捕まったら最後、睡眠時間が1時間になるな。
いやそれどころか明日の朝日さえ拝めないかもしれない。

ガタガタ……ブルブル……。

俺はこのとき初めて恐怖を覚えた。
絶望のあまり涙さえ流した、これも初めてのことであった。

「俺は……俺は超サイヤ人だー!!くたばれフリ○ザーーーー!!!」
「この星ごと消す気か!○ジータ!」

あまりの恐ろしさに幻聴まで聞こえてしまった。
起きるときもこんなことがあったような……。

とにかくどうする?
仕事して倒れるか、
それとも万に一つの可能性に賭けて逃げるか……。



    『結論』
俺は逃げ……いや戦略的撤退をする!
家に帰るときのことなぞ知るか!
俺は今を大事に生きる孤独なロンリーボーイ……
おっとやばいエ○ァ初号機並の暴走を起こしかけた。

「よし!撤退開始だ!」
「へえ、何から逃げるの?」
「もちろん仕事とあの鬼からだ!」
「鬼って誰のこと?」
「言わなくてもわかるだろう。あの伝説の白衣の悪魔、田中優美清春香菜だ!」
「ほう……。」
「………………。」

ちょっと待った、今俺は誰と話してるんだ?
ゆ、ユウかな?声同じだし……。
いくら何でもこんなお約束な展開を持ってこないよな?
誰かそう言ってくれぇ〜!

「それで、仕事ほっぽりだしてどこに行こうとしてたの?」
俺はその人物に背を向けながら答える。いや正確には怖くて後ろを向けない。
「ゆ、ULPの整備をしに行こうかなぁ〜、と。ほ、ほら
もうすぐ親父がいなくなって5年経つし、
ULPの飛行資格を取って空を飛びたいなぁ〜、とか
思っちゃったりなんかしてみたりして……。」
やばいまともに話せない。
「ほ〜う、『相変わらず直人は飛行機バカね〜。』とでも言って欲しい?」
「それで見逃してくれるなら是非。」
冷や汗がぁ〜!

「ちょっと体育館裏まで来なさい。」
「体育館なんてねーよ!」
冷静なつっこみを入れたが聞いちゃくれん。
「い・い・か・ら・来い!」
「嫌だ〜!人攫い〜、行列のできる法律相談所に訴えるぞ!有罪にしてやる〜。」

その後俺は『○カチュウ10万ボルトだ!』と言わんばかりの電撃をおみまいされた。
もちろんあの女が病院に行かせてくれるはずもない。


A・M 10:30 『雨はいつ上がる?』
            知るか!俺の心の雨は永遠に上がらん!ココぉ〜!!

ふふ……、燃え尽きたぜ……真っ白にな……。
正確には真っ黒こげだがな。
死ねないということでつぐみがどれだけ苦しんだかよくわかるよ……。

俺は今圧壊したLeMUの破片の処理の指揮を取っている。
俺に働けと言った優はハイキックからかかと落としのコンビネーションの練習をしている。
まず自分が働いてから物言えや!とか言いたいが言ったら練習の実験台にされそうなので言わない。

へたれとか言うな!奴の戦闘力は軽く5000を超えてるぞ!
○ッパもビビルこと間違い無しだ。
2017年の時点よりはるかにパワーアップしている。
今ならHIMMELの扉もぶち破れそうだ。

まあそれはさておきどうにかして逃げれないだろうか。
懲りない奴?何を言うか!
俺がこのまま働いてたらそれだけでこのSSが終わるぞ。
作者は楽だろうがそれじゃ読んでくださっている方がつまらんだろう。

そうだな……
俺が今一人芝居をしてB・Wを錯覚させて召喚して、
グランドエピローグの船から優を突き落とす!そうすれば未来も変わるはずだ。
ドラマCDでもあんなに簡単にB・Wを召喚できてたしな。
なぜ知っているかは企業秘密なので聞かないように。

いや、待てよ・・・。
奴もキュレイに感染してるからそのぐらいじゃダメだな……。
むしろ凶暴化して襲い掛かってきそうだ。

ならば……

「あ、あの〜優さん。」
「ん?な〜に、か・ぶ・ら・き・くん?仕事は?まだ終わってないわよねぇ〜。」
も、ものすごい妖気、じゃなかったプレッシャーを感じる。
だが怯まず行くぜ!
「あ!あんなところで101匹たけぴょんが大行進してるぞ!」
「え!?どこどこどこどこどこ!?」

よっしゃ!やはり武には弱いな。
いまのうちに逃げる!
キュレイの長所を最大限に生かし100Mを7秒で走れば逃げ切れるはずだ!
「ちょっと桑古木、どこにもいないじゃ……あっ!」
優が気づいたのは俺がすでに去った後だった。

遅いって……。

「ふふ……、ふふふ……、やってくれるじゃない桑古木。」
「乙女の純情を裏切った罪は重いわよ……。」
「誰が乙女だ〜、この35歳女〜。」

この俺の驚異的な聴力によって聞き取った優の声につっこみを入れた。
その後『ぶちぃ!』という音が聞こえたような気もした。
さらに『お前を殺す!』と言った感じの言葉を聞いた。
声が緑川さんに変わっていたのは気のせいだろう。


P・M 11:00 『生きている限り生きろ、ただし俺を巻き込むなよ!』 
            知ってるんだったら助けろ〜!この元ドザエモン!

その後、ス○ークばりの潜入技術を使って職場から逃げ出した俺は
束の間の自由を満喫していた。

「ふふふ……やった……とうとう逃げてやったぞ〜!」
俺は喜びに打ち震えていた。

「さてこれからどこに行くかな。そろそろ腹も治ってきたしなんか食うか。」
ちょうど手近にいい感じのカフェを見つけた。
とりあえず入ってみるか。

「違うっス!力丸真紅郎、力丸真紅郎っスよ!」
「いんや!マグローだ!」

中はなにやら賑やかだった。
俺にとってのNGワードが聞こえて少し嫌な感じがしたが。

「たまちゃん、たまちゃんはわかってるよね?俺の名前は……」
「マグロー!!!」

………………。マグロマグロと、一体あいつらは何なんだ?
まさかITWC(国際マグロ崇拝委員会)か?
そのうち『ハイルマグロー!』とか言い出しそうだ。

「いらっしゃいませー。」
空いている席がその男共の近くしかなかったので仕方なく座る。
「オーダーは?」
「えーと、インドカレー一つとサラダ。」
「かしこまりました。」

「おっ!やっぱインドカレーだよな!」
さっきの男達の内の一人が話しかけてきた。
「へっ?」

インド「お前は俺と似た感じがするよ……。お前、引立て役だろ?」
桑「なっ!?失礼な、主役から無理やり降ろされた男と呼んでくれ。」
インド「何も言うな……。俺にはわかるんだよ……。」
インド「俺は3作通して出演してるのに未だに誰ともくっつけないんだぞ。」
インド「智也とイナケンはかわいい女の子とくっついてるのにだ!」
インド「そろそろ主役とかおいしい役回ってくるよな!?ねえKIDさん!」
桑「知るか!それとお前と一緒にするな。」
桑「説明書に書かれてる男の立ち絵は俺だけだ!武はお呼びじゃないね。」
桑「それにドラマCDではちゃっかり空をゲットしてるぞ。反対は多いが。」
インド「何!次回作にも出てきそうなポジションのくせに!うわあぁぁ〜!」

戻っていった。
なんだったんだ一体?


P・M 5:00 想い出に変えられそうな俺

優の魔の手から逃れて三千里……いや約6時間。
あいつが本気で俺を探していたらそろそろ見つかる頃だろう。
衛星でも何でも使えそうだしな。

……金持ちはいいよな〜。
そのうち人工生命体を率いて捕まえにきそうだ。

だが俺は捕まるわけにはいかない!
なんたって命が懸かってるからな。

でもどうっすかなー。
武のところぐらいしか行くあてがないぞ。
だがあそこだとラブラブっぷりを見せ付けられる恐れがあるしなー。

……う〜む。
優は謝ったら許してくれるだろうか?
いかんいかん!弱気になってるぞ俺。
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ!


ヒュオー

その時一迅の風が吹いた。

その風に乗って紙飛行機が飛んできた。
「ん?なんだこれ?」

見ると真っ白な紙にかすかに黒が滲んでいる。
『桑古木涼権様』
……とてつもなく嫌な予感が……。

かさかさ。
とりあえず開けてみる。

中にはバーコードのようなものが書かれていた。

待てよ……。
俺はどこかでこれと似たようなものを見たことがあるぞ。
確か……
計画の準備の時に優がユウに見せるために作ったパスワード……

ってことはこれは優が!?
どこだ!?どこにいるんだ!?

俺は辺りを見回した。そりゃもうすみずみまで。
だが白衣の悪魔の気配は無い。

「いないならいいか。なんて書いてあるんだろ。」
誰もいないのに紙飛行機が飛んでくるのはおかしいと言うつっこみは却下だ。
作品の都合上仕方の無いことなんでな。

俺はその紙を限りなく傾けて見てみた。



『ちゅわ〜ちゅわちゅわ〜ちゅわちょちょちょぴ〜ん、や〜いひっかっかった〜』




なんてことが書いてあるはずがない。

『ハイバネーションさせるわよ』

と書いてあった。

……怖っ!

俺はなぜか普段から携帯しているライターを取り出し紙を燃やした。
「これはきっと炙り出しなんだ!」
そう自分に言い聞かせた。

やはり捕まるわけにはいかん!


P・M 7:00 ハイバネ連盟

何故だ。
妙に空虚な気分だ。
これはもしやホームスィーックと言うやつか!?

よく考えたら俺の居場所はあそこしかないんだな。
みんな心配してるかな……。
いろんな意味で。

根性出して謝りに行くかな……。
そう考えたその時だった。

「桑古木っ!」
ぎゃーーー!!!出たーーー!!!

「うわーーーーーー!!!!!!」
もちろん逃げようとしましたさ。
抜刀斎の神速を超える超神速で。
だがそんな俺を引き止めたのは意外な言葉だった。

「待って!桑古木!あなたがいないと私っ!」
何〜〜〜〜〜!!!???
こ、この展開は一体?

思わず俺は立ち止まっていた。

「はあっはあっ。……ふ〜〜〜。」
走ってきたのだろう、息が弾んでいる。

「ゆ、優、あのさ……」
「何も言わないで、私がいけなかったんだわ。
いくらキュレイのキャリアとはいえ法律を超える労働時間を与えたんだから。」
あんな事故を起こしておいて法律もクソも無いと思うが。
「ごめんね、もう無茶なことは言わない。だから帰って来て!」

どうなってるんだ?
もしや優は……俺に惚れてるのか!?
好きな子をいじめるというのは昔からの典型だしな。
だから心配して探しにきたと。

ひゃっほう!!
なんかいい感じだぞ!
ついに俺にも春が!(シャレじゃないぞ!)

「もう強制なんてしない、一緒に帰りましょう?」
「あ、あのさ優、もしかして」
俺は照れくさくなって下を向いた。


だがそれがいけなかった。


「……なんて言うと思ったかぁ〜〜〜!!!」
へ?

バン!
めきょ!
ま、またこの擬音か!

優が朝練習していたハイキック→かかと落としが俺にヒットした。

「バカァ! バカァ! あんたは完全無欠のバカタレよ!?
脳に塩素系漂白剤を注入して浸け置き洗いしなさい! ついでにゆすいどきなさい!」

い、意味不明だ・・・。

「紙に書いてあったでしょう?ハイバネーションさせるって。」
「ほ、本気か……?」
「モチのロン。」
「古っ……。」
「黙りなさい。」

ずるずる。
俺は優に引きずられながら自分が
東京都駒ヶ原諸島M島沖16km地点の深海119Mに連れて行かれることを悟った。

「天国石抱えてダイブさせてあげるから楽しみにね。ふふふ……。」




『ク、クリ○ン……死ぬってのはけっこう、嫌なもんだな……。』
『だいじょうぶだ、すぐにドラ○ンボールで生き返らせてやるからな。』


「この世にはそんな便利なものはないんじゃぁ〜〜〜!!!」

じゃぁ〜〜〜

じゃぁ〜〜〜





あとがき

懲りずに二作目です。はい。
またギャグですね。
あいかわらず不幸やってます彼は(笑)
ギャグはどうも彼が書きやすいようで。
あと前にも増して小ネタが多くなってます。
基本的にメジャーなのを使ったのでわからないのは少ないと思いますが……。
小ネタ使わないとネタが作れないってのは情けないかもしれませんが
自分なりにがんばりました。
読んでくださった方ほんと〜〜〜にありがとうございます。
次があればまたギャグ・・・かな?
今ネタバレなしのSSを書こうって話が出てるので便乗するかもしれません。
それでは。

2003 睦月 


/ TOP  / BBS






SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送