倉成家、悲劇シリーズ
                             カオス


1
〜武の悲鳴〜
(この作品は、ホクトを視点として書かれています)




あの事件から一ヶ月の猶予が、過ぎた。
僕達家族は、一つの家に住み仄々した生活を送っている。

沙羅「お兄ちゃん〜。今日も連れて行ってよ〜!」
何処へ連れて行けって言うとそれは、田中優美清秋香菜(以下優秋)の所だ。
あれから優は、引っ越してしまい少し遠くへ行ってしまったのである。

ホクト「も〜。沙羅お前一人で行けよ!」

高校二年にもなって一人で行けない奴は、まず居ないだろう…。

沙羅「え〜お兄ちゃんと行きたいの!」
ホクト「つい最近行ったばかりじゃないか!」
沙羅「ついって3日前じゃない!」

つい最近だろ…。

武「何だ?我が娘よ。何もめているのだ?」
沙羅「お兄ちゃんがね。イケズするの」

はっ?

武「ホクト!こんな可愛い娘をいじめて楽しいのか!」
ホクト「いっいじめてなんかいないよ」
武「嘘つくな!現に沙羅はこう言ってるだろ!」
沙羅「だからね。お兄ちゃん、行こうよ!」
ホクト「だから行きたくない!」
武「こらっホクト!」
ホクト「はっはい!」
武「痛い目に会う前に行った方が良いよ」

声は、やさしいのだが意味は恐い…。
仕方ないか…。
まぁ会いたくない訳ではないから…。

ホクト「分かったよ…じゃ沙羅行こうか…」
沙羅「ヤッタ〜♪じゃパパ!お金頂戴!」
武「オシ来た!ちょっと待ってろ!つぐみ〜!」
つぐみ「何?武」
武「沙羅とホクトが、優の娘さんの所へ行くみたいだ!」
つぐみ「で?」

お母さんは何か恐い目でお父さんを見ていた。

武「お金を上げてくれよ!」
つぐみ「武ーーーーーー!!!!」

お母さんは、いきなり大声を出した!
もうガラスとか割れそうな勢いだった。

つぐみ「ちょっとこっちに来て!」

っとお父さんの耳を摘んで台所のほうへと行った。

武「痛いって〜!耳が〜!!」

そう言ってお父さんは台所へ行った。

沙羅「痛そうだね…」
ホクト「うん…」

それから5分ぐらい経ったと思う。
たまにお母さんの怒鳴り声が聞こえたけどどうにか収まったみたい。

武「お〜い、二人とも〜」
沙羅「どっどうしたの?」
ホクト「なんかホッペタが、赤いよ」
武「こんなのは、これからの処刑に比べたらかすり傷にも及ばないぞ!」
沙羅「それでお金は?」
武「これだ!」

っとお父さんは、自分の財布から一万円札を出した。

武「釣は返せよ!」
ホクト「分かった!」
武「それとホクト、ちょっと耳を貸しなさい!」
ホクト「え?」

っと言うがままに耳を貸した。

武(沙羅を守れよ!)
ホクト(………)

言い返そうとしたけど何て言い返せばいいか分からなかった。

武「それと今日客がくるから期待してろよ!7時までには帰って来い!」

そう言われて僕達は、駅へと向かった。
そして僕達は、電車で優の所へと向かった。

『ピンポーン!』
チャイムを鳴らす!

優秋「はい?」
沙羅「なっきゅ先輩!」
優秋「あっマヨ〜。3日ぶり〜!それにホクトも」
ホクト「うん。久し…ぶり…」
優秋「なっ何よ〜なんかその久しぶりに合間が気になるけど〜?」
ホクト「いっいや3日会ってないだけなのに久しぶりはおかしいかと転」
沙羅「そう?3日なら久しぶりって言うでしょ?」
優秋「そうよ!」
ホクト「そう?じゃ改めて久しぶり!」
優秋「うん。久しぶり!」
沙羅「所でなっきゅ先輩!前言ってた約束ですけど…」
優秋「あっ出来ているよ!」
沙羅「本当ですか!?」
優秋「うん。ちょっと待ってて」

っと言って再び家の中へと戻った。
僕には、約束とは何か分からなかった。

優秋「これでしょ?」
沙羅「そうそうこれこれ。皆ちゃんと写っていますね!」
ホクト「これって!」
優秋「そう!あの事件の後皆で写真撮ったでしょ?」
沙羅「そのときの写真。なっきゅ先輩、現像するの忘れてたの!」
優秋「そうなの〜あはははは」
沙羅「でも綺麗に撮れていますね」
優秋「うっうん。一人除いてね」
ホクト「一人除いて?」
沙羅「ほらっこれ」

沙羅は、写真の指差した。
その人物は…お父さんだった。
それは、目を瞑っていたのだた。

沙羅「本当にお父さんってドジね〜あはははは」
優秋「本当にあはははは」
ホクト「…………」
沙羅「ん?どうしたの?お兄ちゃん」
ホクト「ん?いや最近ココを見ないなって」
優秋「そういえばそうね〜ココどうしてるんだろう?」
沙羅「なっきゅ先輩もココちゃんを見てないんですか?」
優秋「うん。最近見てないのよ」
ホクト「桑古木に聞けば分かるんじゃない?」
沙羅「そういえば桑古木君も最近見てないよね?」
優秋「そっそういえば!」
ホクト「じゃあさ、桑古木の家知っているんだから今から行かない!?」
優秋「賛成ね!」
沙羅「私も!」
こうして桑古木の家に行くこととなった。

『ピンポ〜ン』

桑古木「はい!」
ホクト「久しぶり!」
優秋「会いに来てやったぞ〜!」
沙羅「久しぶりです〜」
桑古木「おっおう。久しぶりだが、なんか用か?」
ホクト「うっうん。ココのことなんだけど…」
沙羅「ココちゃん。今どうしてるとか知らない?」
桑古木「ココ?いや知らないけど…そういえば家とかも知らないな〜」
優秋「えっ?桑古木もココのこと知らないの!?」
桑古木「知らないから知らないって言ってるんだ!」
優秋「わっ分かってるわよ!」
沙羅「桑古木君も知らないってことは…誰が知っているんだろう?」
ホクト「ん〜たぶんお父さんとお母さんも知らないだろうから…」
沙羅「残るは…田中先生しか居ないね!
桑古木「空は?」
優秋「空に会おうとするとLeMUまで行かないといけないから…」
桑古木「そうか…じゃ俺も気になるから俺も行くとするか!」
沙羅「じゃ一緒に行くでござるよ!」

こうして桑古木も一緒に行くことになった。
田中先生は、現在も第三視点のことで研究を続けていた。
優が言うには今は、優の家の近くにある研究所へ行ってるらしい。
そこの研究所は、田中先生の知人の人が経営してるみたいで優も気楽に入れるらしい。

『ピンポ〜ン』

?「はい!」
優秋「あの〜お母さん居ますか?」
?「あっ優ちゃん。田中先生ね。今呼んでくるから」

っと言い出迎えた人は、田中先生を呼びに行った。

優春「何か御用?優…あら沙羅にホクト、それに桑古木まで久しぶりね」
沙羅「お久しぶりです」
ホクト「久しぶりです」
桑古木「よっ!」
優秋「あのね、お母さん。ココのこと何か知らない?」
優春「ココ?さあね〜あれから研究ばかりで私はわからない」
沙羅「そうですか…」
優春「でもどうして急にココに会おうとしたの?」
優秋「それはね…」

それから優は、田中先生に今までのことを説明した。

優春「そう言われてみればそうね」
沙羅「だから久しぶりに会おうってことになったんです」
桑古木「何か心辺りとか無いか?」
優春「ん〜空なら何か知ってるかも知れない」
優秋「空?」
優春「うん。何か空とココって色々と楽しそうだったからもしかしたら…」
沙羅「空か…どうしよ、皆?LeMUまでは遠いしどうする?」
優秋「ん〜…」
優春「桑古木が居るじゃない?」
ホクト「えっ?桑古木。頼りないから心配…」
桑古木「おっ俺が頼りないだと!?俺は、32だぞ!」
優春「確かにね。年ばかりとってるだけだしね」
桑古木「ゆっ優!!」
優春「仕方ない。じゃ私もココと久しぶりに会いたいから会いに行くわ」
沙羅「え?田中先生もですか?」
優春「ええ。ちょうど一息入れたかった所だから」
優秋「じゃお母さんも一緒に行こ!」

こうして僕、沙羅、優、桑古木、田中先生というメンバーでLeMUに向かうことになった。
そう思っていたのだったが…。

優春「つっつぐみじゃない?」
つぐみ「え?あっ優じゃない」
優春「久しぶりね」
つぐみ「本当ね。所へ何してるの?」
沙羅「お母さん〜!」
つぐみ「さっ沙羅!何してるのよ!」
沙羅「あのね…」

沙羅は、お母さんに今までのことを説明したのだった。

つぐみ「そっそうだったの。私もココのこと見てないわね」
優春「つぐみは、今何の途中だったの?」
つぐみ「ちょっとお買い物に」
優春「じゃつぐみも一緒に行かない?」
つぐみ「わっ私?今晩御…そうね。行きましょう!」
ホクト「お母さん。バンゴって?」
つぐみ「ん?何も無いのよ!」
桑古木「結局殆どのメンツが揃ったってわけか。所で武は?」
つぐみ「知らない!」
桑古木「何だよ。また喧嘩か?」
つぐみ「喧嘩なんかしてない!」
桑古木「またか…」
ホクト「もうすぐしたらLeMUだね」
沙羅「うん。そういえば空に会うのも久しぶりじゃない?」
優秋「そういわれてみればあれ以前あってないね」
ホクト「きっと空、喜ぶよ!」

そうウキウキしながらLemuに着いた。
入場ゲートの所でたまたま空を見かけた。

沙羅「空〜!!」
優秋「空ーーー!!」
空「え?」
桑古木「よっ空。久しぶりだな」
沙羅「久しぶりでござるよ!」
優秋「ひっさしぶり〜♪」
ホクト「久しぶり」
優春「お久しぶりね」
空「皆さん。お久しぶりです」
桑古木「ほらっつぐみも挨拶しろよ!」
つぐみ「久しぶり!」
空「はい。小町さん。久しぶりです」
つぐみ「……そうね…」
空「ところでいきなりどうしたのですか?」
優春「ココ知らない?」
空「ココちゃんですか…私は見てません」
沙羅「空も見てないんだ!」
空「残念ながら…」
ホクト「心辺りとかない?」
空「それもまったく…」
優秋「そっそんなに落ち込まないでよ!私達も分からないんだから」
桑古木「そうなんだ。一体何処に行ったんだ?ココは」
空「倉成さんは、どうなんですか?ここには居ないみたいですが…?」
沙羅「あ〜お父さんは、当てにしないほうが良いよ。どうせ分かりっこないから…」
空「そうですか…」
つぐみ「………」
沙羅「じゃっせっかくだから空も一緒に行かない?」
空「え?私ですか…」
ホクト「沙羅〜空は、RSDだから行けないんだよ!」
優春「いえ今は行けるよ。ホクト」
ホクト「え?」
優春「今はね。人工衛星を利用して行けるようになったの」
つぐみ「でも電車の中とかは、窓際に居ないと消えてしまうの」
優秋「それにトンネルとかね」
沙羅「へ〜」
ホクト「ってことは、家に居ても窓際にさえ居れば大丈夫なんだね」
空「そうですが…仕事が…」
優春「それなら大丈夫だと思うよ。私が話ししてみるから」

っと言い田中先生は、LeMEへと向かった。

沙羅「なんかRSDって前と比べて変わったね」
ホクト「うっうん。よく分からないけど大体は…」

それから15分ほど経って二人は戻ってきた。

優春「交渉成立しました。休暇を取れたわ」
優秋「やったね、空!」
空「はい。これも田中先生のお陰です」
桑古木「まっとにかく武の所へ行ってから考えようか」
つぐみ「………」
沙羅「あっ今5時半じゃない!」
ホクト「あっちょうど今から帰れば7時ぐらいじゃない?」
優秋「7時から何かあるの?」
沙羅「分からない。けどお父さんが客が来るからって」
桑古木「どうせろくな客じゃないだろうな」
つぐみ「………」
空「じゃ時間があるみたいなので行きますか」

それから自宅へと向かった。
たぶんココを探すって言ったらお父さんも良いって言ってくれるはずだろう。
そして家の近くに来た。
今は、7時7分。
ちょっと遅くなってしまった。

優秋「あ〜あれがマヨの家ね」
沙羅「そうでござるよ!」
ホクト「さっ早く行こうよ!お父さんがうるさいから…」

そうして僕は、家の玄関の戸を開けた。
居間の方へと行くとお父さんが、料理を作ったのか出前を頼んだのか分からないけど並んでいた。

つぐみ「たっ武!これどうしたの?」
武「だから、今日は客が来るって言っただろ!」
優秋「客?」
武「え?おおおおお!!!優に優の娘、それに空に桑古木じゃないか!」
優春「久しぶりね」
桑古木「久しぶりだな」
空「久しぶりです」
武「空、ここに来れるってことは、あの前に言ってたRSDの人工衛星での表示で来たのか?」
空「よくご存知で!」
武「それは、よかった。今日は、あのときのメンツが全員集合したわけだな!!」
ホクト「お…父さん。あのうココが…」
武「ココ?」
優春「ココが居ないじゃない」
沙羅「そうよ!だからココ知らない!」
武「知らないも何も…」
?「コーーンニャーーンチワーーー」
皆(武とココ除いて)「ココ!!」
沙羅「ココちゃんじゃない!」
つぐみ「ココ。何でここに?」
ココ「ココね、たけピョンが家に来いって言うから来たの!」
優春「じゃ結局…」
優秋「最初っから…」
桑古木「武の所に…」
空「お邪魔させていれば…」
沙羅「早く…」
ホクト「すんだんだったんだ…」
武「ん?お前らどうした?久しぶりの再会だろ?もっと喜べよ!」
つぐみ「フフ」
ココ「あっ少ちゃんになっきゅに田中せんせ〜いに空さんにマヨちゃんにホクタンがいる!」
皆(ココ除いて)「遅いっ!」
ココ「あはははは」

こうして僕達は、一ヶ月の期間を置いて再び再会したのだった。
一ヶ月という期間があったのかその日はとても盛り上がった。
お酒やジュース、何処から持ってきたのかタツタサンドまで…。
色々な物があった。
そうこれは、神がくれた出会いだったのかもしれない…。

武(ホクト!)
ホクト(ん?何?お父さん)
武(何じゃないだろ!釣は?)
ホクト(あっごめん。はい!これ!)

渡したお金は、たった70円だった…。

武「いっ一万円が70円に!!」
ホクト「うん。あれから色々と言ったり来てたりしたらお金使っちゃって…」

そうするとお父さんの声に気付いたようにお母さんが立ち上がった。

つぐみ「ちょっと武、こっちへ…」
武「へ?ちょっと待ってくれ、つぐみっ!」

でもお母さんは、容赦せずお父さんの耳をつまんで台所のほうへと向かった。

武「痛いって痛いって!!耳が取れる〜!!」
空「何かしたのでしょうか?」
優秋「さ〜?」
優春「触らぬ神に祟りなしね」
桑古木「あはははは」
ココ「あはははははは!」
沙羅「あはは、ココちゃんの笑い声も久しぶり」
ココ「ほへ?そう?じゃもっと皆で笑おうよ!」
ホクト「そっそうだね。じゃ今から一発芸を…」
優秋「待ってました〜♪」
つぐみ「何度言ったら分かるの?武ーーー!」
桑古木「なっ何だ?」
優春「フフフ」
沙羅「ま〜た喧嘩ですか…」
ホクト「……」
つぐみ「うちには、お金が無いって言ってるでしょうが!!」
ココ「つぐみん、恐いね」
ホクト「うっうん…」
武「ギャーーー痛いーーー!!」

こうして1日は、過ぎ去っていったのであった。
めでたしめでたし(武除いて…)(笑)


       完



後書き
初めてのSSを出してみました。
あの事件から一ヶ月というところで始めてみましたが、空はほとんど無理やりです…。
勝手にRSDのことを作ったり…。
まずこの作品を読んでくださりありがとうございます。
登場人物を全員とすると台詞を出すのが難しくなりますね。
Ever17のシナリオ考案の方の気持ちが分かります。
ココの台詞とか分からなくなるところが多かったです。
だから間違っているところが多いかもしれません(滝汗)

最後のつぐみの叫び(?)の意味は分かりましたでしょうか?
やはり暮らしに困っているようですね。
たぶん続きは、ありません(爆)
思いついたら書こうかなと思いますが、難しいです。
シリーズとしては、次は出したいです…。
って武の痛めつけられる声とか書かなくちゃいけないのであんまり…。
ですが次の作品も期待してくださったらとっても嬉しいです♪


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