えっと、TTLLのお話に影響されて書きました。
よってつぐみ、武以外(?)のキャラクターは完全にぶっ壊してます。
あまりそういうのがお好きではない方は見ないことをお勧めします。







『禁断症状』
                              チョコシュー



今出張で京都にいる俺の手元に4通の手紙がある。
送り主はつぐみとホクトと空と優だ。
最初にホクトの手紙を読んだところ、どうやらいま向こうは大変なことになっているらしい。
手紙の内容はこうだ


お父さんへ
お願いだから早く帰ってきてください。
お母さんたちがすべてのものを破壊しつくしてしまう前に。
今お母さんたちはお父さんに会えなくて、ものすごくさびしがっています。それはもうありえないくらいに。
お母さんは、お父さんが出張でいなくなってから2日で一言もしゃべらなくなり、
3日目でついにお父さんに幻影を見るようになってしまいました。
しかも夜にはいなくなるらしく、「武・・どこにいるの・・?」とお母さんが部屋でお父さんの幻影を探しています。
田中先生たちの方もすごいことになっています。
田中先生は、お父さんが出張で今いないと分かった瞬間、お父さんの上司をクビにしてしまいました。
そして、お父さんが出張でいなくなった4日目にはすべてを捨ててお父さんを迎えに行くと言い出し、
自家用戦闘機で飛び出そうとしたところをお母さんに発見され
研究所が半壊するという壮絶な戦闘を繰り広げました。
空も・・・もうはっきり言うと死人です。
出張でお父さんがいないと分かった瞬間、いきなりぶっ倒れて1日起きませんでした。
そして起きた後も、すでに幻聴が聞こえる空がさらに幻影が見え始めたらしく、
お父さんがいないのに
「さっき、倉成さんとデートに行ってきたんですよ。小町さんもいなくて幸せでした。フフフ・・」
ともう頭が壊れてしまっています。
もう一度いいます。お願いです、早く帰ってきてください。お母さんたちが完全に壊れる前に・・

ホクトより

P・S  何でお母さんたちに「絶対についてくるなよ!!」なんて言ったの!!!
     ついでにもう僕がご飯を作るのは嫌だ!


・・なかなかむごいことを書くな我が息子よ・・
ていうかそんなにすごいことになるか普通・・
まあ、ほおって置いて早速他の手紙を読むとしよう。
まずは、我が息子いわく頭が壊れた空から・・



DEAR 倉成さん

「倉成さんにあいたい」
居間渡しのの頭の中はこの一言でいっぱいです。
わずか1週間あっていないだけなのですが・・
ああ、倉成さんは居間どうしていらっしゃるのでしょうか・・
ちゃんと植字を取っていますか?
福は毎日選択していますか?
もしや病期になられてはいないでしょうか?
考え創めると不安でいっぱいになります。
お願いですから、お天気ください

FROM 茜ヶ崎 空



・・何か漢字が所々違う・・
かろうじて俺の名前と自分の名前だけあってるが・・
もう字を書くことさえ危ういのか空・・
しかしこの短い文章の中になんか恐ろしい怨念がこもっている気がする。
何か手紙が血のように赤いし・・
・・考えると恐ろしいので次を読もう・・
次は、俺の上司をクビにした優の手紙を・・



倉成へ



つぐみと別れて私と幸せになるか、
今すぐ私に殺されるか、
どっちがいい?



田中 優美清春香菜より



・・何を考えているんだあいつは。
というかこれは手紙と言うより脅迫文ではないか・・
読まなかったことにしよう・・
最後に我が妻つぐみの手紙を・・



武へ


元気にしてる?
武のことだから元気よね。家の家事は全部武がやっているし。
仕事がんばってね。


つぐみより

P・S  Lemuの時みたいに長い別れじゃないけど、さびしいのは間違いないの。
     だから早く帰ってきて。



やっとまともな手紙を見た気がする。(短いけど・・)
何か見ている俺が泣けてきた・・つぐみの手紙にも涙の後があるし・・
元気でやっているのかなぁ・・つぐみは・・・




「はぁ・・」
これで何度目のため息だろう・・そう考えるものの数える気力などない。
武が出張で行ってしまってから9日目、
明日には帰ってくるのだが武が帰ってくるまでの時間が永遠のように感じられる。
最初は、武が浮気をしないかどうかが心配で家を少しほど破壊してしまったが今は落ち着いている。
優が武のところへ行こうとした時は、一緒に行ってしまおうかと少し考えてしまった。
しかし、それは武に止められている。理由は最後の最後まで教えてくれなかった。
よってこの家の中でホクトと沙羅と三人で住んでいる。
三人でこの一軒家に住むのはかなり広い、
武がいなくなっただけでここまでさびしく感じるようになるとは・・
昔の自分だったらこんなことはないだろう。
あの、人を拒絶していた昔の自分だったならば・・
「ただいまー」
娘である沙羅が帰ってきた。いつもながら元気だ・・
「お、お母さん・・顔が死んでるみたいに青いよ・・」
・・自分のほうがかなり青くなっている気がするのだが・・そういえば・・
「あれ、ホクトは?」
「お兄ちゃんなら・・・・」
沙羅の顔が怒気に満ちていくところを見ると、優の娘とデートしかないだろうな。
「沙羅も早く彼氏を見つけたら?」
ボン!沙羅の顔が一気に赤くなる。
「か、かか、彼氏なんて・・・お兄ちゃん以外の人を好きになれないよ(ボソ・・」
「フフフ」
私は沙羅を挑発するような笑みを浮かべた。つもりだったのだが・・
「お母さん、挑発しているような笑みだと思うけど・・死人みたいで怖いからやめて・・」
ど、どうやら私の顔はそこまでひどくなっているらしい・・
そういえば、優たちの方もこんな感じなのかしら・・・



「はぁ・・・」
これで何回目のため息だろう・・そう考えるものも数える気なんてそうそうない。
仕事が山のように積み重なっているのだが・・やる気になれない。
倉成に会えなくなってこれで9日目、これほどまでに辛いとは・・
倉成のことを尾行するのもありだったのだが、「来たら二度と会わなねぇ!」
なんて言われたらさすがに行くわけには行かない・・
その言いつけを守らずに、戦闘機で行こうとしてしまった時
つぐみが止めてくれて正直助かった。
まぁ、その代償に研究所が半壊してしまったが・・あれ?
ふと時計を見ると、そろそろ優が帰ってきてもいい時刻なのだが
帰ってきていない。
「空ー、優しらなーい?」
と、言って空のほうを見たのだが・・
「ふhふふ、倉成さんくすぐったいです。ふhhふ・・」
何故か楽しそうに倉成の名前を言っている。
もちろんここに倉成がいるわけがない。
・・・・完全に壊れた?
まあ、帰ってこないって事はホクト君とデートだろうと思う。
幸せなことですなぁ・・・こちらと違って。
「倉成さーん、待ってくださーい。ふふh・・」
空は楽しそうに倉成の幻影を追い始めている・・
・・・・もう駄目だ。
「はぁ・・・よし!」
ここで何もしないでいるのも、気が重すぎる。
気を取り直して、やりたくもない仕事を片付けることにした。



「はぁ・・」
僕はまたため息をついた。これで一体何度目だろうか・・
そう思うものも、彼女の声 田中優美清秋香菜でその考えを中断した。
「どうしたの、ホクト?」
心配そうな顔でこちらを向いている。
「いや、お父さんが明日帰ってくるんだけど・・」
「・・お母さんたちがそれまでに完全に壊れてしまわないか、でしょ?」
さすが勘のいい、僕の彼女。僕の考えていることをぴたりと当ててしまうとは・・
「よ、よく分かったね・・」
「ついでにもうひとつ、今日の夜ご飯の献立どうしよう。でしょ?」
・・・なんで分かるの?
「・・・なんで分かるの?」
僕は思いついた疑問をそのままぶつけてみた。
「当たり前でしょ、だって私はあなたの彼女なのよ?」
彼女は笑いながら僕の質問に答えた。
「・・・そうだね」
それに僕も笑いながら相槌を打つ。
「今日は優も田中先生と空をつれて、ご飯食べに来てよ。」
「いいの?」
といいつつも彼女の顔は嬉しさに満ちている。
「もちろん!」
僕も負けじと笑顔で答える。
空はもう夕方に染まっていた。





「ただいまー。」
「おじゃましまーす。」
ホクトが帰ってきた、どうやら秋香菜も一緒のようだ。
「お帰りホクト、今日のご飯は何?」
・・母親である私が言うべき言葉ではないが、この家ではいつものことだ。
「えっと、今日は皆で鍋を囲もうと思うけど・・いい?」
ホクトが不安そうに聞いてくるが、答えなど決まっている。
「いいわね、今日の夜はそれで行きましょう」
私は笑いながら答えた、武がいない寂しさを紛らわそうとしてくれているのだろう。
「やった!優、田中先生にメール!」
「すでに送信済み!」
「さすが優、それじゃ少し待ってて。今、だしとって準備するから。」
「ホクトのご飯はおいしいもんね。」
私はホクトが作ったこれまでの料理を思い出し微笑みながら言った。
別に親バカなのではない、現にこの家の女は何故か全員料理がからっきし駄目なのだ。
私と沙羅ががすべての食材を炭化させてしまった事があるので、仕方なく武とホクトしか料理しないのだ。
「あれ?つぐみは手伝わないの?」
「手伝ったらご飯食べられないけどそれでもいい?」
「・・ごめんなさい。」
それから優たちが来るまでの数十分、ホクトは台所で鍋の準備を、
私たちは沙羅も一緒で、話に花を咲かせていた。

ピンポーン

「田中先生たち来たみたい。はーい、今開けます。」
「こんばんはー!」
優が何故かハイテンションで入ってくる、手にはお酒が入った袋を持っていた。しかし・・
「あれ?空は?」
何故か空が一緒にいないのだ。優が誘わないわけないはずだが・・
「やっぱり連れて来なかったんですね・・」
ホクトが優に言った。よく意味は分からないが・・
「連れて来れるわけないでしょ・・・あの状態で・・」
「ですね・・」
「優?ホクト?」
状況が飲み込めない、一体何の話だろうか・・
「あー、空はー・・・ごめん聞かないで・・」
「お母さん、聞いちゃいけないよ・・」
何故か優とホクトが顔を暗くして言う。
「??」
「それはともかく今日は盛り上がるわよー!!」
優がテンションを元に戻して言う。
さっきの話が気になるが・・まぁ、いいか
「今日はお父さんのことは忘れて、皆でいっぱい食べよう!」
ホクトが言うと皆顔を明るくして
「おー!!」
と声を合わせていった。


「いただきます。」
俺は誰に言ったわけではないが、そうしつけられていたのでつい一人でも言ってしまった。
「ああ、一人で食べる飯はまずい・・」
俺が作ったのだからまずいわけはないのだが、どうしても家で食べていた時と違ってまずく感じる。
ああ、早く帰ってやらないとな。つぐみたちもさびしいみたいだし・・・
それより何より空にあってとにかく頭を治してやらんと・・・

しかしそう思ったのだが、今頃皆でどんちゃん騒ぎをやっているとは夢にも思わなかった・・



「ただいまー。」
「おかえりなさい!武(お父さん 倉成(さん))!!」
俺はやっと自分の家に帰ってきた、そして皆が暖かく出迎えてくれた。
「武!」
つぐみが俺に抱きついてくる。よほど会えなかった事がさびしかったのだろう。
「ただいま、つぐみ。」
「おかえり、武。」
俺たちは2秒ほど抱き合っていたが、空によって引き剥がされてしまった。
「・・いつまでも抱き合っていないでいただけますか?」
顔は笑っているのだが、その笑顔は引きつっていて目が怖い。
「あら、夫婦が抱き合って何が悪いの?」
つぐみが不満そうに言い返す。
「・・けんか売ってますよね?小町さん・・」
空の顔が怒気に満ちてきた。
「・・ここで決着つけましょうか?つぐみ・・」
何故か優の顔も怒気に満ち、つぐみを睨みつけている。
「・・望むところよ!」
こうしてまたつぐみたちのバトルは始まった・・
ホクトと沙羅と秋香菜が必死に止めようとしている。
一緒に止めないと家が確実に半壊してしまうが、今日はこのまま見ていようと思う。
なぜなら、これを見ないとここに帰ってきたという実感が沸かないのだ。
俺は改めて皆に言った。
「ただいま!!」





あとがきのようで愚痴のようなもの
どうも、チョコシューです。
皆さん読んでいて誰か足りないと思いますよねぇ。
そうです、桑古木とココを忘れてました。それはもう見事なまでに・・・
桑「桑古木パーンチ!!」
ぐはぁ!! 何しやがるくわこぎの分際で!
桑「くわこぎゆーな!!てめぇ・・俺とココを忘れやがって!!!」
うるせぇ!俺だって大変なんじゃ!!
あんまりうっさいと『ソ ラ ノ カ ケ ラ』のほうでも忘れて書かねぇぞ!!
桑「ぐ!・・汚いぞ作者!!」
やかましい!俺が書いた小説の世界は俺がすべてじゃ!!
桑「んだとコラ!」
ああ!やんのかテメー!!
コ「それじゃ、勝負はひよこごっこで!」
桑「よしそれでいいだろう!勝負だ作者!!」
・・・・・ごめんなさい、それだけはカンベンしてください
桑・コ「弱!!!」
・・というわけでココファンの皆様、桑古木ファン(いるかどうかは知りませぬが)の皆様ごめんなさい。
それ以外の感想、疑問等がございましたらびしびし言っちゃってください
ではまた。
桑「くそーーーー!!!!!」
コ「というより、絶対このネタ誰かやったよね・・・」


/ TOP  / BBS /  








SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送