THE・MEMORIES・OFF・FIGHTERS2001(MOF)
作:メンチカツ
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9話 『第一回戦・5』
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「それでは、ROUND4を始めます!両者前へ!」
極限流チームからは、ロバート・ガルシアが出てきた。
「ほないきまっか〜!」
「ふふ、ずいぶん余裕なのね。どこまで続くかしら?」
「準備は良いですね?」
「ROUND4、FIGHT!」
バッ!
試合開始と同じに後ろへ飛び、距離を取るロバート。
そして、
「龍撃拳!」
リョウの時とは形の違う気がロバートの手から放たれる。
スッ・・・
それを前転しながらかわすちづる。
しかし、それを読んでいたロバートが前に出て攻撃を仕掛ける!
「龍斬翔!」
「!」
ドガッ、バキィッ!
「キャァァ!」
最初に膝が入り、そのまま振りぬいた蹴りがちづるを宙へと浮かせる。
「どないしたんや〜?」
ロバートが挑発する。
「な〜に〜?あのひとぉ!」
・・・・ロバートの挑発を聞いて唯笑が怒ってたりするけどそれは置いておこう・・・。
「・・・・さすがは極限流といった所ね。」
そしてロバートは高くジャンプし、
「飛燕龍神脚!」
鋭い蹴りを放つ!
「甘いわね!裏面百活・天神の理!」
神楽が回転しながら上方を攻撃する!
「なんやて!?」
「まだまだいくわよ!」
さらに追い討ちをかけるべくロバートへと走る神楽!
そこへ、
「覇王!翔吼拳!!」
「!?」
完全に無防備だった神楽は、ロバートの攻撃をもろに食らう。
ドゴォッ!
思わずダウンしてしまう神楽。フラフラしながらも懸命に置きあがり体勢を立て直そうとする。
「これで終わりや!」
・・・・あの姿勢は・・・龍虎乱舞!?
やばい!今あれを食らったらさすがの神楽でも一たまりも無いだろう。
「ああ!なにするんだよ!」
いきなり信が叫ぶ。
何事かと振り向くと、地面に落ちている数枚のカード。
それを拾ってみると・・・・
「・・・・・・スーパーカー・カード?」
おれは一瞬にして怒りがたまった。
「お前はこんな時に一体何を・・・・」
「そ、それは!」
俺が信に罵声を浴びせようとしたときだ。
後ろから・・・試合場のほうから叫び声が聞こえた。
振り向くとなぜかロバートが攻撃を止めてしまっている。
そして、その間に立ち直った神楽が攻撃を仕掛ける!
「これが避けられるかしら!?」
「裏面拾参活・三籟の布陣!!」
神楽から、もうひとりの神楽が現れる。
・・・・!?
神楽の分身は、そのまま踊るように、舞うように攻撃を繋げ、激しい連続技をロバートに叩き込む。
その合間に、本体と思われる神楽もどんどん攻撃を上乗せしていく。
「・・・・・・すげぇ・・・」
おれはただ感嘆した。
神楽のその美しい攻撃に、見とれていた。
そして、
「うわあああぁぁぁぁぁぁ!!!」
ロバートの敗北が決した。
「WINNER IS TIDURU!」
ROUND4もおれ達が勝った。
これで二回戦進出が決定した。
 
「ふふ、あそこで信君のストライカーが無かったら、私の負けだったわね」
「いえいえ、お役に立てて光栄ッす!」
神楽の謝礼に信がいつもの笑顔で答える。
あそこでロバートが余所見をしたのには訳があった。
信が言うには、ロバートは無類のスーパーカー好きらしい。
スーパーカー集めを趣味にしてるほどで、ものすごい金持ちなんだそうだ。
だが、カードというやつは、金持ちかどうかに関係無く、運の良いやつに良いカードが渡る。
そして、スーパーカー・カードの中でも非常にレアなカードを信が持っていて、わざとらしく落としたんだそうな。
それを見て呟いた俺の言葉に反応し、ロバートは余所見をしてしまったのだ。
めでたくそのカードはロバートに譲られたのであるが、
試合中に余所見をしたことを他のチームメイトに怒られていたのは、また別の話だろう。
 
こうして、第一回戦は終わった。


>>次回へ続く




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