THE・MEMORIES・OFF・FIGHTERS2001(MOF)
作:メンチカツ
----------------------------------------------
22話 『ゼロの目的』
----------------------------------------------



「うあああああぁぁぁぁぁああ!!」
クーラが苦しんでいる。
「クーラ!クーラ!しっかりしなさい!!」
あの女性が一生懸命にクーラを落ちつかせている。
「はぁ、はぁ・・・・」
どうやら落ち着いて来たようだ。
女性がこちらに来る。
「私の名はダイアナ。貴様達、何か知っているのか?」
「・・・・・あいつは彩花だ。」
「何?」
「あいつがしているネックレスは、あいつの誕生日に俺がプレゼントした物だ!」
つい語気が荒くなる。
「彩花・・・・だと?・・・・素体の名前か?」
「彩花をそんな風に言うなぁ!!」
彩花を物の様に言うダイアナが許せ無かった。
その時。
ガゴンッ!
妙な音とともに、試合会場が動き出す。
「うわ!・・・・・な、なんだ!?」
「きゃあ!智ちゃ〜〜ん!」
唯笑が抱き着いて来る。
どうやら会場は、地下へと向かっているらしい。
「ふん、奴め・・・・」
そう言い残し、ダイアナはクーラの元へと歩み寄って行った。
キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン・・・・・・・・・
機械的な音を残し、会場が止まる。
目の前の壁が開く。
そこには、古い教会のような部屋があった。
天井から吊るされたシャンデリア。
反対側の壁にはステンドグラスが嵌められている。
そして、一人の男がいた。
「ようこそ、諸君。待ちわびたよ」
「お前は誰だ!!」
流線的なフォルムの黒い服。
少しゆったりとした黒いズボン。
さらに、腰にはスカートのような物をつけていた。
そのスカートの裾には、びっしりと鉤爪のような物が並んでいる。
「私の名はゼロ。今回のKOFの主催者だ」
「一体なんの為にKOFをひらいたんだ!?」
真吾が叫ぶ。
「ゼロ・キャノンを手にいれるためだ」
「ゼロ・キャノン?」
「衛星兵器だよ。KOFを開催したのは、君達格闘家の類稀なる力をこの、ゼロ・キャノンに役立ててもらうためだ」
まさか、この格闘大会がそんなことに利用されていたとは。
「君達一人一人を撃ち抜くことも可能なのだよ。拒む事は出来ない。君達の力をゼロ・キャノンに転送させてもらう」
「一体、どこにそんなエネルギーがあるって言うんだ!?」
俺は訳が分からなかったので、つい聞いてしまった。
「クックック・・・・・、貴様等のようなおまけには関係ない。・・・・といいたい所だが、素人にしては良くやったというべきだろう。それに敬意を表し、教えてやろう」
・・・・・く、何を偉そうに・・・・・!
「地下にジェネレーターがある。私と闘う事で生じる君達の力をキャノンに向けて転送する事が出きる。君達の力を新世界の幕開けに利用させてもらうよ」
そこにダイアナが口を挟む。
「フッ、裏切り者が良く言うわ。そんなことはさせない」
「私を倒し、ゼロ・キャノンを止めるつもりか?フン、出来るものならやって見るが良い。私に勝てるのならばな!!」
そして、最後の闘いの幕が、切って落とされた。
もうこれは、1対1の試合じゃない。
俺達の、人類の未来を賭けた闘いだ。
皆で協力して、奴を倒す。
「大丈夫?クーラ。いける?」
「・・・・うん、大丈夫。やれるわ」
そうだ、彩花を取り戻さなくちゃいけないんだ。
だが、今は奴を倒す事に集中しなくては!
「ようし、やってやるぜぇ!」

>>次回へ続く




 感想BBS

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送