かなりエグいので,苦手な方々は止めといた方がいいかもしれません。
つぐみも少し人格変わってますので,ファンの方ご注意を。












妄想覚醒劇
                             HELLCHILD作

つぐみ編

「く・・・・・・・・・・・ここは?」
気が付くと、蛮とつぐみは深い森にいた。
真夜中のようだ。辺り一面真っ暗闇,風の吹く音しかしない。
「BWが戦いやすい所に移動させてくれたらしいな。ここだったら思いっきり暴れられるぜ。」
「・・・・・・・・・ここで勝負ってわけね。」
つぐみは身構えた。
「そういうことだ。」
しかし蛮は余裕だ。
「それじゃあ・・・・・・・・・・・・」
「いくぜ・・・・・・・・・・・・・・」

ドシュッ!!!

二人が交錯した。蛮は五発,つぐみは三発喰らった。
蛮は腹と顔に攻撃を喰らい,つぐみは両腕と顔と少しえぐられた。
(こいつの握力・・・・・・・200キロは軽く超えてる。一体何者?)
(パワーは不動並,スピードは赤屍級か・・・・・・・こいつはマジで手強いな。)

ズドドドドドドドドド・・・・・・・・・・・・!!!!

激戦が繰り広げられる。
つぐみは少しずつ体がえぐられていき,蛮もどんどん打撃を喰らっていく。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「はああああああああああああああああああ!!!!!」

ドゴォ!!!!

蛮の右手がつぐみの腹を喰い獲った。
これで勝利かと思われたが・・・・・・・・・
「ゴフッ!!」
蛮も打撃を喰らいすぎた。血を吐きながら膝を突く。
「く・・・・・・・・・残念だけど,幾ら攻撃を与えられても私は死なないわ。」
ゆっくりとつぐみの体は修復されていく。
「・・・・・・・・う・・・・・・ぐっ。反則だぜ・・・・・・・・。」
よろめきながら立ち上がる蛮。
「幾らでもかかってくればいいわ。だけど,さっきの顔と腕に受けた傷はもうとっくに治ってるわよ。」
「!!」
もう既に,さっき攻撃を受けたところには傷の跡すら残っていない。
えぐられた腹も,もうほぼ修復されている。
「もう諦めなさい。」
「へっ・・・・・・・・・・そう言われて引き下がるヤツがどこにいる!!!」
また襲いかかって来た。さっきよりも早い。

「はあっ!!!」

ボキゴキッ!

不快な音を立てて,つぐみの腕の骨が折れた。
「だあああああああ!!!」
続いて肋骨,足の骨にもダメージを与える。蛮の握力の前では,人間の骨など軽く砕ける。
「キマリだ!!!」
蛮の右手が,つぐみの顔を捉えた。そして力が込められ・・・・・・・

ドシュッ!

決まった。さっきは頬の肉を少しだけだったが,今度は顔全体を引き裂いた。
既につぐみの頭はザクロ同然だった。
「どうだ,これでもまだ生きてるかよ!?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マジで?」
ゆっくりとつぐみの顔が修復されていく。その様を蛮は為す術なく見つめていた。
やがて完全に再生したつぐみがゆっくりと立ち上がる。
「・・・・・・・・・・これが貴方の攻撃?なら,今度はこっちから行くわよ。」
その言葉から一瞬置いて,つぐみのボディブローが蛮の腹に食い込んだ。
「ぐは・・・・・・・・・っ!!!」

バキッ!

間髪入れずに回し蹴りが来る。

バシィ!

吹っ飛ばされて木に当たった。相当な衝撃のようだ。
(何て速さだ・・・・・加速香を使った卑弥呼と互角じゃねぇか・・・・・。
これが・・・・・・・・・・オリジナルキュレイの本当の力か・・・・・・。)
「無駄な抵抗はもう終わり?なら,とことんやらせてもらうわよ。」

ドンッ!

つぐみのアッパーカットを喰らって,蛮が宙に舞う。15メ−トルはイった。
「ぐ・・・・・・・は・・・・・・・・!?」
「お楽しみはこれからよ。」
「な・・・・・・・・・・・・!!」
同じく,つぐみもハイジャンプで蛮に追い付いた。
「てりゃああああああああああああああああ!!!!」

ドドドドドドドドド・・・・・・・・・・・・

秒間約20発のつぐみパンチが,着陸するまで繰り広げられた。

ドスン!!
シュトッ。

つぐみは優雅に着地したが,蛮は思いっきり背中を打った。
「あ・・・・・あ・・・・・・げふっ。」
「これだけの攻撃を喰らってまだ生きてるんだから,大したものね。」
確かに,常人ならとっくに内臓が破裂して死んでいるはずだ。
それでもまだ立ち上がれるのだから素晴らしい。
「ぐっ・・・・・・・・・まだ終わりじゃねぇ・・・・・・・・。」
「まだ戦えるの?凄いわね・・・・・・・・・・。」
「ぐ・・・・・・・・・これで最後だ!!!」
また飛び掛かってきた。これが最後の抵抗らしい。

「スネークバイドォ!!!!!!」

顔をひっつかみ,近くの大木に思いっきり叩きつける。

グシャッ!!!

首の骨は当然粉々だろうし,脊髄や頭蓋骨もバラバラだろう。

ズドン!!!

大木が倒れた。あまりの衝撃に折れたのだ。
「ああああああああああああああああ!!!!」
蛮の右手が振り下ろされた。と,同時につぐみの体が一刀両断になる。
これだけの攻撃を喰らっても,つぐみはまたゆっくりと再生する。
「はあ,はあ,はあ・・・・・・・・・・・・・・。」
もう体は限界だ。スタミナも尽きた。
もはやこうなっては絶望的だ。完全につぐみの独壇場になってしまう。
「・・・・・・・・・・・・・もう終わりのようね。
再生できると言っても,結構痛いのよ?・・・・・・・・ワカらせてあげる。」
そこからは正にリンチタイムの始まりである。
ダミー人形のごとく弄ばれる蛮。冷酷なまでの無表情で蛮を痛ぶるつぐみ。
正に地獄絵図である。


_____________数十分後。
もう既に蛮は動かなくなっていた。
「殺しはしないわ。その代わり,あの銀次とか言う奴も貴方と同じ目に遭わせて上げる。
BW!!私を優の所へ移しなさい!!!!」
・・・・・・・・・何も起きない。
「聞こえてるの!?出来るはずでしょ,貴方なら!!!」

「・・・・・・・・・今こそ・・・・・・・・・・汝が右手に・・・・・・・・・」

「え?」
呟くような,囁くような,か細い声が聞こえた。
「その呪わしき命運尽き果てるまで,高き銀河より下りたもう蛇遣い座(アスクレピオス)を宿す者なり」
ゆっくりと蛮が立ち上がる。何か禍々しい気配がする。
(何・・・・・・・・・・・?この嫌な感じ・・・・・・・・・・)
「されば我は求め訴えたり・・・・・・・・・・・・喰らえ,その毒蛇の牙を以て!!!!」

ゴッ!!!

一瞬何が起こったのか分からなかった。ただ次の瞬間,つぐみは全身がえぐれた傷だらけだった。
「ぐっ!!」
今までとは比較にならないスピードとパワーだ。
「これが貴方の本気・・・・・・・・・?上等じゃないのっ!!」
つぐみも応戦する。
だが幾ら攻撃を喰らっても蛮はひるまない。
それどころか,ますます凶暴になって暴れ回る。
「おおおおおおおおおっ!!!!!」
ドドドドゴォ!!!!
「ぐっ!!!」
胴体の肉を8割方持ってかれた。だがその攻撃も無意味だ。
「大したものね・・・・・・・でも無駄だと言ってるでしょう?」
ゆっくりと蛮がつぐみを見る。
その眼には,今まで見たこともない狂気と,殺気と,邪気と,怒気が含まれていた。
「・・・・・・・・・・地獄、視せてやるよ。」

ギン!!!!

凄まじい眼光だ。さすがのつぐみも少し後ずさった。
「な・・・・・・・・・・」
ゆっくりと右手に力をためていく蛮。
「・・・・・・・・・次の攻撃でアンタは死ぬ。」
「・・・・・・・・・・・何ですって?」
「このオレに心臓をえぐられて死ぬんだよ。」
・・・・・・・・・・・何を言っているのか。
キュレイに死は存在しない。ましてつぐみはオリジナルキュレイだ。
「はっ!馬鹿言わないで。脳味噌ごと貴方に顔を引き裂かれても死ななかった私が,心臓をえぐられた位で死ぬとでも言うの?」
「・・・・・・・・・・そうだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・もういいわ,終わりにしましょう。ここでケリを着けてあげる。」
二人の間にゆったりとした殺気が流れ始める。そして・・・・・・・・・・

「おおおおおおおおおおっ!!!」
「ああああああああああっ!!!」


ズドン!!!!


ケリが着いた。
「ゲボォ!!!」
血を吐きながら倒れる蛮。
しかしその右手には確かに,まだ鼓動しているつぐみの心臓が握られていた。

「ふっ・・・・・・・その程度で私は死なな・・・・い・・・・・・?」
ズキン!
体中に凄まじい痛みが走る。そしてえぐられた心臓の辺りが燃えそうに熱い。
「ぐ・・・・・・・・は・・・・・・・・・・!?」
血を吐いた。
段々と意識が朦朧としていく。そして,つぐみは倒れた。
(そんな馬鹿な・・・・・・・・・死ねないはずの私が・・・・・・・何故・・・・・・?)
やがて,つぐみの意識は深いところへ落ちていった・・・・・・・・・・。


(う・・・・・・・・・・・ここは・・・・・・・・・・?)
真っ暗な空間だ。つぐみはそこを漂っている。
(ここが・・・・・死後の世界・・・・・・・?絶対に見ることなんか有り得ないと思ってたのに・・・・・・・・。)
目をつぶったその時,
「お母さーん!」
(ホクト!?)
しかし,そこに居たのはホクトと幸せそうなつぐみの二人だった。
「どうしたの?ホクト。」
「夕飯まだ?いい加減お腹減ったよ。」
「はいはい。武―!まだー?」
“あーもー!!たまには母親のお前が作ったらどうなんだよ!!”
そこにつぐみなど居ないかのようだ。

(これは・・・・・・・・・死ぬ前のフラッシュバック?)
以前聞いたことがあった。
人は死ぬ直前に,生まれてから今までのことが走馬灯のように流れるらしい。
(私はそれを見ているの・・・・・・・・・?でも・・・・・・・・)
そこにあるのは,息子との幸せな記憶だった。
決してあの辛かった記憶ではない。
「ママ〜!」
(沙羅!?)
今度は沙羅だった。
「ねぇねぇ。今度一緒に忍者村のバイトやらんでござるかぁ?」
「え・・・・・・・・・これを着るの?」
「そ,下着無しで♪」
何気ない会話。こんな毎日がとても幸せだった。


「よぉ,つぐみ。」

振り返ればそこには・・・・・・・・・・・
「武・・・・・・・・・・・・・・」
不意に涙がこぼれた。
駆け寄って武に抱きついた。武もまた抱き返してくる。
「イヤ・・・・・・・・・まだ死にたくない。もっともっと,あなたたちと一緒にいたかった・・・・・・・・・・もっと幸せでいたかった・・・・・・・・なのに・・・・・・」


(ジャスト一分だ。)
_________________パリィン!

蛮の声がした後,つぐみの視界が音をたてて割れ落ちた。


「悪夢(ユメ)は,見れたかよ?」


そこには,ボロボロの状態で煙草を吸っている蛮の姿があった。
場所も森林に戻ったようだ。
「ユメ・・・・・・・・・?」
「そう。オレの‘邪眼’が見せた,一分間の幻覚(イリュージョン)さ。」
「邪眼・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・・!!」
よく見ると,つぐみは腕を後ろに回され,手首足首に拘束具がつけられていた。
「どんなに踏ん張ってもちぎれないぜ。対キュレイ用のだからな。」
「その前にこの格好は何よ!!」
なんとつぐみには・・・・・・・エプロンが着せられていた。しかもご丁寧に下着無しで。
しかも一部の髪が逆立って「きつねつぐ」状態になっている。(special thanks to かばちゃぱ様)
「そこのボロボロの服よかマシだろ?」
と言って,近くに捨ててあるシャツとGパンと下着を指さした。
確かにもうボロボロで着られはしないだろう。
「だからって何でこれなのよっ!!!」
「しゃーねーだろ。BWの注文なんだから。」
・・・・・・・・・・・・・作者は確実に頭がイッてしまっている。
「・・・・・・・・・・ねぇ,なんで黒地の上にMISFITSの柄が載ってるわけ?」
「BWが欲しいTシャツと同じ柄らしいな。そういう趣味なんだよ。」


段々辺りの景色が透明になっていく。
「おっ,オレが奪還に成功したから元に戻って行くんだな。」

元の工場内に戻った。
「銀次のヤツ・・・・・まだ終わってねぇのかよ。まあいい。オレはここで次の準備に取りかかるか。」
「な,何を・・・・・・・・・・・・・!?」
これからさらに何をやろうというのか・・・・・・・・。


to be continued



優春編


あとがき

・・・・・・・・・・・つぐみん,きょわい(←殺)。
すいませんファンの皆さん仕方がなかったんですノリで書いていったらこんな風になってしまったんです許して!!!
なんか蛮の方が主役になっちゃってるかなぁ?
なお,MISFITSのシャツが欲しいのは本当です。
(忍者村の衣装は,ソウルキャリバーのタキの衣装と同じと思って下さい。)
かばちゃぱさん,すんません。

BGM:『ネオグロテスク』PIERROT


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